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And This Is Not Elf Land

HOW TO SUCCEED IN BUSINESS WITHOUT REALLY TRYING



ミュージカル『努力しないで出世する方法』

田舎の住人的には、ニューヨークで「生ダニエル・ラドクリフを観てきた」ってのは、お土産話としては、そうとうな価値があるものなのだと、帰国後に実感!!

しかし…ブロードウェイ・ミュージカルとしては…全体的には、「ちょっと、違うんでは…?」という印象ですかね

先日、トニー賞2011の生中継もありましたし、(今週の土曜日に録画字幕付きが放送されます!)そこでのパフォーマンスを御覧になった方もいらっしゃると思います。私のほうはですね~前回のNYCって、「メイン」は「コネチカット」だったので、NYCにいる間は、とりあえずJERSEY BOYSでジャロッド君に会ってくる以外は、「疲れないように!」しなければならず…THE BOOK OF MORMONの競争率の高いチケットをゲットするエネルギーもなくて、今回はスル~(残念でしたけどね)

で、気楽に観ることができるものを…ってことで、この劇場の近くを通りかかって、ボックスオフィスで、チケットの有無を聞いたら2列目のど真ん中が1枚あるらしい。「おお!」で即決定いたしました。


いきなり登場したダニエル君があまりに小柄なので、ちょっと驚きました。でも、さすがに大スター♪、華もあるし、楽しませてもらいました。

とにかくねぇ、ショー全体としては、サービス精神旺盛というか、ケレン味たっぷりというか「これが、ブロードウェイ・プロダクションなの、わかった?」と言っているみたいでした(笑)派手派手~

これは50年代の話で、今から見ると、かなり「レトロ」な部分があって…つまり、オフィスの文化とか女性の職業観とか~今の感覚からすると、それを逆手にとって面白がることもできるだろうに…もう少し、オリジナルの味を生かした調理方法もあったのでは??などなど、いろいろと思う節もありましたが…もういいんですよ、これ「ダニエル・ラドクリフ君を冠にした一大プロジェクト」なんですから…「文句があるならベルサイユにいらっしゃい!」と言われているようなもんですね(?)(おっと、ベルばら記念切手買わなきゃ!)(何の話してんだよ…スイマセン)

ラドクリフ君が、歌とかダンスとか、日本のアイドルよりは少しまし~って感じでも別にいいんですよ…「超実力」なアンサンブルを揃えてあるんだからして。お金と力があれば、なんとでもなる…それもブロードウェイらしいところなの。なんか、力づくで納得させられるような舞台でございました(笑)

それでも、ラドクリフ君って、とても一生懸命で、ひとつの場面が終わることに、滝のような汗を拭いもせずに、熱演を続けていて好感が持てました。可愛らしいボーイにはめっぽう弱いわたくしの眼が釘付けにならないはずがありません(笑)おそらく、リピートする人もいると思います。

トニー賞で、ミュージカル助演男優賞を受賞した・ジョン・ラロケットは素晴らしかったです。受賞は納得!彼の演技だけでも、このショーは見る価値がありますよ!(ダニエル君を無視しろと言ってるわけではありませんので…あしからず)このような実力派がまだまだ埋もれてるんですよね…わお

とにかく、今年のトニー賞は、作品としては必ずしも評価が高くなくても、「個人技」をしっかり評価しているところが印象的でした。CATCH ME IF YOU CANのノーバート・レオ・バッツといい…ほんの短いパフォーマンスでも、凄いオーラ♪実際に、とおして観たら、一層魅力が伝わってくることでしょう。誰もが、MORMONのどっちかが受賞すると思っていたでしょうに…



さて、このHOW TO SUCCEEDなんですけどね、実は、最大のハイライトは鑑賞後の出来事でありました。

私が劇場から出てホテルへ戻ろうと、地下鉄駅に向かって歩いているときに気付きました「しまった、座席に帽子置いてきちゃった!」そのままスルーするには、けっこうお値段が張った代物だったんで、劇場へ戻りました。係員の方に、チケットを見せて「この座席に帽子を忘れてきたんですけど、取りに入っていいですか?」と尋ねると「どうぞ!」

で、場内に入ると…なんと、50人前後の十代の子どもたちと、出演者たちとのトークバックセッションが行われているではありませんか。みんな、会場の前方中央に集まってきているので、当然、私が座っていた2列目ど真ん中付近には、みんな座っていて、近寄ることができない~「えーっ!」と困ってしまいましたが…ただ、そんなに急いでいるわけではないし、つまみ出されない限り、この場で、終わるまで待たせてもらうわ~と…

あらためて舞台に目をやると、ラドクリフ君こそいなかったものの、ローズマリー役やバド役の役者さんが、子どもたちの質問に丁寧に答えていました。わぉ…考えてみれば、これって、凄くない??(私の、けちな帽子なんて、どうだっていいや…みたいな)

特に、ローズマリー役のローズ・ヘミングウェイが、俳優としてだけではなく、ひとりの社会人として、自分の役割がよくわかっている人なのだろうな~という印象。「人との関係を大切に」「日々の努力が一番大切」と何度も強調していました。子どもたちも納得した様子…途中からは、郵便室長さん役の人も汗をふきふき登場して(ま、あの体型で、あれだけ動かれるわけですから…笑)子どもたちは、さらに大喜び!郵便室の大道具についての質問が出ました。

このセッションは30分ぐらいで終了し、私の帽子も無事に見つかりました。ロビーで、先ほどの係の人が、私の姿を見つけて、「帽子見つかりました?」と訊かれるので「ええ、それよりも、もっと貴重なものを見せていただきました!」と言うと、笑って“You’re welcome!”と言われました~

わぉ~、ちょっと頼むよ!!
これだから、私は、何度も何度もブロードウェイに戻ってくる!!
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