はい、半年ぶりのJERSEY BOYS!
前日観たキャロル・キングのミュージカルBEAUTIFULの「微妙ぶり」にかなりのストレスがたまっていたせいで(?)もう、今回は、最初から最後まで、その魅力をしみじみとかみしめるように鑑賞しました。
いや~、最高のショーですね♪
現キャストは
ドミニク・スカグリオーネ・ジュニア(フランキー)
ジョン・ガーディナー(トミー)
ドリュー・ゲーリング(ボブ)
マット・ボガート(ニック)
ジョン・ロイド・ヤングが去った後、メインのフランキーを受け継いだのは、ずっとマチネで演じていたドミニクです。3年前に一度、彼で観ているのですが、あのときは、あまりいい印象はありませんでした。ちょっと大雑把な感じがして…ところが、3年経って、かなり印象が変わりました。もっとも進歩していると思ったのは「ダンス」ですかね(笑)あの、Beggingでの「開脚」なんて軽々とやってのけるじゃありませんか!とにかく、身のこなしがきれいになっているのにビックリ。本人も相当努力してるんでしょう。
ドミニクにとって、このフランキー役は「ブロードウェイ・デビュー」というよりは…彼自身、舞台作品そのものに出演した経験も皆無に近いのではないでしょうか。バンドで歌っていた経験はあるようですが…フランキー・ヴァリと同じく、ニュージャージー出身でイタリア系のドミニクは、「この役はどうしても自分がやるんだ!」と、格別の強い意志を持って、オーディションに挑んだそうです。
ワン・チャンスにかけたリアルなジャージー・ボーイ…彼の夢がついに叶ったわけです。
この日のドミニクの歌唱はベストとは言えない状態だったのではないかと思いました。ちょっと声に疲れが見られました。でも、この人は、高音は非常にパワフル。そして、通常の音程での歌唱になると、ちょっと声が繊細に聴こえるます。でも、歌唱そのものは独特の叙情性を帯びていて(実は、3年前は、ここが気に入らなかった…笑)今回は、それが、メインの「君の瞳に恋してる」で上手く生かされていました。実はこの日、トロントの「有名ファン」フラニーさんと一緒だったのですが、彼女はドミニクの「君の瞳に恋してる」が一番だと言っておられました。
ただ、演技となると…やはり、私はちょっと不満です。彼はもともと、ちょっと憂いを帯びたような独特の表情をしていて、あの顔にかなり助けられているような気がしますが…はたして、「演技」と呼べるものをやってんのかどうだか(?)ちょっと疑問ですね。決して「下手」ではないんですが、ジョン・ロイド・ヤングのレベルには到底及びませんし、ジャロッド・スペクターのほうが「プロらしい」演技をしていたと思います。
でも、あれだけの「ダンス力up」を成し遂げたのですから「演技力up」も期待しましょう。
トミー役は、アンディ・カールがROCKYに主演するために12月頭に去って、次のトミーが1月半ばから正式登板するまでの「中継ぎ」として起用されたジョン・ガーディナーでした。かつてナショナル・ツアーにいた人です。「中継ぎ」とは言っても、一年のうちでもっとも重要なホリデー・シーズンに舞台に立つわけですから、やはり「誰でもいい」ってわけにはいかないんですね。
で、私的には「(久々の)当たりのトミー」でした。この役は、やはりオリジナルのクリスチャン・ホフを超えるのは難しそうですが、でも、今回のジョンのトミーは、ジェレミー・クシュニールとともに「次点」としていいです。とにかく、この人…かなりの強面で(笑)ボブ・ゴーディオと引き合わされるシーンなんて、相当の緊張感が舞台に漂い、客席にもそれが伝わってくるんです。「勝手なことしちゃヤバいんじゃないの~」なんて、こっちまでハラハラしてしまいました…あれと比べると、ドミニク・ノルフィなんて明らかに迫力不足だったし、アンディ・カールはマンガにしてしまっていましたしね。
そのアンディ・カールなんですが、アッシャーの一人が教えてくれたところでは、映画版にちらっと出てるそうですよ。え~、そうなの?とにかく、映画については、フランキー・ヴァリ氏御本人も、一応公式には「カメオ出演はない」と発表していますが、裏では「アリ」だという話もあるし…そうなれば…(つまり、アンディ・カール「さえ」出るんなら、ってことですよ…)まだまだサプライズがありそうですね。ロンドンでずっとフランキーをやっているライアン・モロイやジャロッド・スペクターだって出る可能性もあるのでは?特に、ライアンが出れば、ロンドンのファンの人たちは喜ばれると思うんですが。
で、ステージドアでマイルス・オーブリーとも話したかったのですが、最悪の天気だったうえに、俳優たちは、なにやら急いでいるようでした。マイルスも急いでいたので、背後から「映画でチャーリー・カレロをやるんだよね!」と声をかけると、驚いたような顔で振り返り「なんで知ってるの?」と言うではありませんか(笑)そんなん、普通にIMDBに載ってるし…
そう「なんで知ってるの?」と言えば、ドミニク・スカグリオーネ・ジュニアですよ!
私が
「日本にいて、長年JERSEY BOYSのファンをやっているんだけど、こうやってあなたと話をするのは初めてだわ」
と言うと
「あなたのことは知ってたよ」と、
にっこり笑いながら言うではありませんか!
なんで知ってるの!???
いやはや…悪いことはできません(?!)(汗)
なんか、キャストのことばかり書いてますが…
JERSEY BOYSは本当に丁寧に作りこまれたミュージカルです。
私が特に好きなのはA Sunday Kind of Loveのシーンなんですが、あそこは監督のデス・マカナフが「ひとつの曲で、教会からクラブへと移り変わるシーンを作って、彼らが育った世界を象徴的に表したい」と、最初から意図していたんだそうです。だから、あれだけ魅力的なシーンになるんですね。
また、マリーとの初デートで流れるI Can’t Give You Anything But Loveなども、最後のフレーズはウェイターに歌わせて、曲がひとつの背景となってフェイドアウトしていくように見える部分とか…巧みすぎる!
ま、キャロル・キングのBEAUTIFULに欠けているのは、そういうところですね。
その話はもういいか(笑)
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