クリント・イーストウッド監督による映画JERSEY BOYS
トニー賞作品賞を受賞した大ヒットミュージカルJERSEY BOYSの映画版が、来年の6月20日に全米で公開されることになりました。うまくいけば、来年の今ごろは、日本で観られる可能性があります。これは嬉しいですね~
全米公開時期については、最初は来年の年末(つまり、「ホリデー・ムービー」となる)だと言われていたのですが、随分早くなりました。「待ちきれない」ファンには朗報となりましたが…しかし、どうなんでしょう~その年のオスカーを狙う作品というのは、だいたい年末ごろに照準を合わせて劇場公開するんですよね…向こうのファンからは「オスカーの時期まで、忘れられることなく、注目され続けてくれればいいのだけど」という声が、さっそく上がっています。
もっとも、最近でいえばHAIRSPRAY、MAMMA MIA!が、やはり夏に公開され、明るい「サマー・ムービー」として大ヒットしました。ですから、夏公開っていうのも、興行的には悪くないでしょうし、なぜか(!)あのMAMMA MIA!が賞レースにまで残っていますしね。(HAIRSPRAYは、先日久しぶりに観たけれど、やはり良くできていると思いました。でも、主役がもっとダンスがうまければね…)とにかく、「サマー・ムービー」も悪くない…ってことではあります。
そもそも…映画版JERSEY BOYSって、オスカー狙えるんでしょうかね(あらら)まぁ、わたくし…JBの大ファンでありながら、映画化については「そんなもん、ロクなことにならんわい!」と、まるで頑固おやじのように、ヘソを曲げ続けていたわけですが…先に書いていますように、フランキー・ヴァリ本人の「舞台に忠実に映画にした」というコメントを目にして以来、やはり、「映画としての完成度」は期待できないかも~と思えてしまいます。
ミュージカルのJERSEY BOYSは「舞台作品」としては非常に完成度が高いのですが、表現手法が、非常に「舞台的」であります。あれをそのまま映像化してどうなるものやら…映画としての完成度を求めるのであれば、舞台のJBとはいったん距離を置いて、質の高い伝記音楽映画(古くは「グレン・ミラー物語」みたいな)に作り変える以外にないのでは?というのが、長年の私の思いでした。でも、そうなれば、JERSEY BOYSではなくて「フランキー・ヴァリ&ザ・フォーシーズンズ物語」になっちゃうし、それはそれで寂しいし…で、いろんな条件を考え合わせて、ベストだと思えるのは「舞台収録=映像保存」というやり方だろう~という考えに行きついていたのです。しかし、あれだけの大ヒットミュージカル、こういう選択肢は最初からなくて当然でしょう…
それと、公開時期を早めたっていうのは、やはり、少しでも早く、ブロードウェイなど舞台のJERSEY BOYSの興行を引き上げる必要に迫られているからかも知れません。ブロードウェイのJBは丸8年を迎えましたが、最初の数年は、チケットがなかなか取れなかったショーだったのですが、最近では80パーセント台の入り、先週はついに80パーセントを割ってしまいました。まだまだ「危ない数字」ではないと思いますが、関係者としては、ここらで、映画の話題が欲しいところでしょう。
それと、もうひとつ引っかかるのは…映画というものは、「有名俳優が出ているからいい作品とは限らない」ということはじゅうじゅう承知しているんですが、それにしても、このJERSEY BOYSの映画…有名俳優出なさすぎ(!)
こ…これ、大丈夫なんですか?
舞台ファンとしては、舞台の(お馴染みの)俳優が出てくれるのは嬉しいです。主役であるフランキー・ヴァリ役は「小柄」で「独特の高音で歌える」という条件がありますから、HAIRSPRAYのトレーシー役と同じく、例え無名でも、条件に合った俳優を抜擢する、というやり方をとるのは分かります。しかし、そのHAIRSPRAYでも、ほかの役は、トラボルタを始め、ミシェル・ファイファーやザック・エフロンなど、名の知れたスターを起用していました。JERSEY BOYSの場合は、ジップ・デカルロ役のクリストファー・ウォーケン以外は、メジャーな映画に出ていない人がほとんどですよね。でも、最終的にはクリント・イーストウッドという、映画界を代表する人が監督することになりましたが…それによって、JERSEY BOYSというミュージカルが知られていない国々(日本をはじめ、殆どの国がそうです…苦笑)でも、注目される映画になればいいのですが。
ま、とにかくね~最悪「PVを延々と見せられているようなもん!」と袋叩き…なんてことがないように祈るばかりですよ。
話を変えましょう~
ニュージャージーでの撮影が終わった日に、ベルビルにあるレストランにイーストウッドやフランキー・ヴァリを始め、主演のジョン・ロイド・ヤングなどが集まって、打ち上げをしたようです。(ジョンの額だけが見えます)
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このBelmont Tavernというレストランは、今もフォーシーズンズやJERSEY BOYSの関係者が集まる店として有名で、私もこの6月に連れて行ってもらった店です。その話はこちら
おお、ここここ…なんか感激~
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ボブ・ゴーディオ役のエリック・バーゲンとワクスマン役のドニー・カーがいます。
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もちろん、御大も。
これは、前にも紹介していた、フランキー・ヴァリが実際に住んでいたプロジェクト。
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当時の自転車や日用品など、忠実に再現しているようです。(ビンテージものですね)
ここは、プロジェクトの中の様子なのですが、実際に映画で使われるセットらしいんですが…アメリカでは、あの時代にもうツードアの冷蔵庫があった、ってことなんでしょうか???よくわかりません…
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これは、ニューアークではなく、もっと北にあるカーニーで撮影が行われたときの写真。
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フランキー・ヴァリとジョン・ロイド・ヤング。あとの人たちは誰だか分りません(出演者ではないはず)ジョンは、撮影時の服装そのままのようです。どんなシーンなのか明らかではありませんが、スーツケースを持って歩く後ろ姿の写真を、別のところで目にしました。ロレインと暮らした部屋を出て行くシーンでしょうかね?
あとは、トレーラーが早く見たいですね。予想を裏切るほどの(?)すんばらしい映像が見られることを期待しましょう!
今日はこのくらいで~