ちょっとよろしいですか～～～

珍しく日本語のサイトで「サインフェルド」に言及してあるニュースがあると思ったら…

これ、違いますがな！

問題のニュースはこちらイギリスの作家Salman Rushdie（サルマン・ラシュディ）氏の近況を伝えるニュースなんですが、その中に

ラシュディ氏に対する脅迫が沈静化してきたため、近年では、映画『ブリジット・ジョーンズの日記（Bridget Jones’s Diary）』や米国のコメディ番組『となりのサインフェルド（Seinfeld）』に出演するなど、露出度の高い仕事にも取り組んでいる。

ちょ、ちょっとよろしいですか～～～

『ブリジット・ジョーンズ～』には確かに氏がカメオ出演しているそうですが、SEINFELDには本人は登場していませんので。

よく調べてみると、このニュースのソースはイギリス発の情報のようですが、そこが既に違ったことを伝えているんですよね。


SEINFELDではKramerがサウナで会った男性がサルマン・ラシュディ氏だったと大騒ぎするというエピソードがあります。しかし、ご本人は登場していません。この男性を演じているのはTony Amendola という俳優です。



Kramerはサウナで会ったラシュディ氏にそっくりな人が気になって、本人に話しかけて素性を知ろうとします。。

KRAMER: It's like a sauna in here, huh? I feel like I'm...back at the desert.
（んー、ここはサウナみたいだな。なんか…砂漠に戻ってきたみたいだ）

"SALMAN": You've lived in the desert?
（あなたは砂漠に住んだことがあるのか？）

KRAMER: Oh, yeah. Yeah, I've uh...I've spent a little time in the Mideast. You ever been to the Mideast?
（あ、ああ…中東で過ごしたことがあるからな。あんたは中東へ行ったことはあるのか？）

"SALMAN": Yes, I've been there.
（ああ、あるとも。）

KRAMER: My name's Kramer.
(俺はKramerだ。）

"SALMAN": Sal Bass. Pleased to meet you, Kramer.
（Sal Bassだ。会えてうれしいよ、Kramer.)と握手をする。

KRAMER: So, uh...what kind of work do you do?
（あんたの仕事は何なんだ？）

"SALMAN": I'm a writer.
（物書きだ。）

Kramerが中東にいた…想像すると妙に笑えますよ。
で、「これで間違いはない！」と確信したKramerはJerryの部屋で大興奮。

JERRY: Oh, how can you be so sure?
（だからー、何でそこまで断言するわけ？）

KRAMER: Jerry, are you blind? He's a writer. He said his name was Sal Bass. Bass, Jerry! Instead of salmon, he went with bass! He just substituted one fish for another!
（Jerry、お前は何も見えてないようだな。ヤツは物書きなんだ。ヤツは自分の名前はSal Bassと言うんだぜ。salmonのかわりにbassだと言いやがる。魚の名前を変えただけじゃないか！）

JERRY: Look, you idiot, first of all, it's Salman, not salmon!
（バッカじゃないの？だいたいね、Salmanというのが本当の名前なんだよ。salmonじゃないだろ。）

KRAMER: Jerry, Jerry, you're missing the big picture!
（Jerry、お前は木を見て森を見ていないっ！）

Kramerに言われたくないよ…

で、このサルマン・ラシュディの話はsalmanとsalmonの語感が似ていることをギャグにしたいがために引っぱってきたようなネタですよ。この後は氏について言及されることはありませんし（たぶん…）勿論、本人は登場していません。

このエピソードは第4シーズンのThe Implant（邦題：ホンモノ？ニセモノ？）。日本でもDVDが出ています。『デス妻』で日本でも人気のTeri Hatcher(テリー・ハッチャー)がゲスト出演していますので、興味がおありの方はどうぞ。