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まちとも こころのおもむくままに

シトラスリボンの普及を進めています

シトラスリボンプロジェクトについては以前書きましたが、改めて説明します。
コロナ禍で、感染者や医療関係者への偏見差別が目につく社会状況に心を痛めた愛媛県の有志が、当たり前に「ただいま」「おかえり」と言える暖かく優しい家庭、地域、職場や学校にしたいという意思を、リボンを着けることで示していこうという取り組みを始めました。この取り組みが各地で賛同を得て広がっています。

NPO法人“T”でもこれに賛同し、作業の一環としてリボンを作り、その普及を図っています。当法人がプロジェクトに賛同するのは、偏見や差別のない社会になってほしいという強い思いがあるからです。当法人の事業所を利用しているのは精神障害の人たちが大半です。前身の共同作業所は、約30年前に精神障害の人たちが働く場を作ろうということで設立されました。その時、最初に設置をめざした地域で、「精神障害者は何をするかわからない危険な人たちだから来るな!」という強固な反対にあいました。作る、作らせないという動きの中で時間ばかりが過ぎて行きましたが、別の場所で、家族から「自分の所有する建物を使ってください」という申し出があり、場所を変えて設置することにしました。新たな場所の町内会の会長は、「自分の町内に障害者の事業所があるということは、その町内が優しい町だと見てもらうことができる」と言い、設置に協力していただくことができました。

精神障害というだけでいまだに偏見差別に苦しめられることがあり、事業所設立の経過から偏見や差別のない社会をめざしたいという強い思いを常に持っています。
今回のシトラスリボンプロジェクトにも共感でき、賛同してリボンの普及を図ることになりました。

先日、地域福祉関係の会議があり、主催者に了解を取ってプロジェクトの話をさせていただきました。
地域福祉は、優しく思いやりのある地域作りを進めるという理念で取り組まれますので、プロジェクトの理念とも一致し、リボンの普及に協力していただくことができました。

会議の場所がかつて勤務していた職場の近くでしたので立ち寄ってみました。
そこは今、コロナ対策の最前線。相談をはじめとし、疫学調査、検体の運搬、感染者の移送等々で超多忙な職場です。私もかつて、その職場で月100時間近い残業を数ヶ月しなければならない時期がありました。その時は期限が見えていましたから頑張れましたが、今は先が見えずにそんな状況が続いています。かつての同僚から苦労話を聞きながら、激励して帰ってきました。

当地でも病院クラスターの発生で関係者が差別的な扱いを受ける事例が多数発生しています。危機的な状況になった時、その地域の成熟度が見てとれます。
まだまだ未成熟な部分が多くあるなと感じながら、シトラスリボンプロジェクトの取り組みを進めています。

コロナと日々闘っている医療関係者や行政機関のみなさんの苦労を思い、自らが感染しない感染させないようにしていくことの大切さを感じています。

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