カラオケで大きな声を出すのは気持ちいいですよね。
好きな歌を楽しく歌うのは、精神的にも良いです。
カラオケは松の家のレクリエーションでも大人気です。
介護の現場におけるカラオケの存在意義が記事となっておりました。
ご家庭でカラオケをやる際にも、参考になるものがありますので、ぜひお読みいただければと思います。
ちょっとの工夫で、楽しさが倍増になるのではないかと思います。
~ヨミドクターより記事抜粋です~
歌は高齢になっても気軽にできるレクリエーションの代表格だ。苦手意識を持つ人でも、周囲の人の気遣いで楽しく歌うことができ、健康維持にもつながるという。
「肩の力を抜いて、楽しんでいきましょう」。今月下旬、埼玉県戸田市の高齢者専用賃貸住宅。出張音楽療法などを手掛ける民間会社「リリムジカ」の音楽療法士、柴田萌さんが電子ピアノで「上を向いて歩こう」の伴奏を始めると、入居者ら10人ほどが歌い始めた。
一見、普通に伴奏しているようだが、実は細かな配慮がある。「3、2、1、はい」や「せーの」などと直接、言葉では合図しない。代わりに、歌い出しの直前、前奏に一呼吸入れたり、表情や視線でタイミングを伝えるように工夫しているという。「子どもを相手にするような雰囲気を嫌う人もいる。大人同士で一緒に楽しむ環境づくりが大切です」と柴田さん。歌声のテンポに伴奏のほうを合わせていくこともある。
高齢者本人の「歌いたい」という気持ちを自然に引き出すことが大切。柴田さんのような技がなくても、いくつかの留意点=表=を知っておけば楽しく歌える。
「幸せなら手をたたこう」「星影のワルツ」などを歌い終えた73歳の女性は「久しぶりに歌ったら、頭の中がスッキリした」、86歳の女性も「喜怒哀楽を歌で表現できたような気がして楽しかった」と話していた。
歌の効果は、気持ちをリフレッシュさせるだけではない。柴田さんによると、歌うことで、あごや舌の筋肉を使うため、食事をかんだり、のみ込んだりする力を維持するのにも役立つという。
介護の現場ではカラオケの活用も広がっている。
カラオケ大手の第一興商(東京)と東北福祉大(宮城)は共同で、昨年11月から仙台市内などのデイサービス施設利用者ら4グループ計約40人を対象に、同社の高齢者向け通信カラオケを使ったレクリエーションの効果を調べた。
2か月間続けた後、「痛み」「不安」など健康状態を示す5項目について3段階で自己評価してもらった結果、3グループで実施前より数値が改善した。さらに、何もせずに3か月後に調査したところ、元の数値に戻ったという。
結果を集計した同大予防福祉健康増進推進室の小田充宏さんは「カラオケがあまり好きでないという人にも参加してもらったが、合唱形式なら楽しめるようです」と話す。
ただし、カラオケボックスに行く時は、歌いすぎに注意が必要だ。国際医療福祉大教授で、東京都港区の山王病院内にある同大東京ボイスセンター長を務める福田宏之さんは「元気な高齢者でも、3曲歌ったら一休みを」と呼びかける。高齢になると、声帯が細くなって負担が掛かりやすくなる。好きな歌手の歌い方や声域をまね、無理に発声するのも良くないという。
のどを酷使し続けていると声帯ポリープが出来てしまうこともある。福田さんは「カラオケを楽しむ時は、盛り上がった時こそクールダウンが必要。高齢者と一緒に歌う場合は特に配慮を」とアドバイスする。
■高齢者と歌を楽しむ際の留意点
・CDに合わせるとキー(音域)が高めで歌いにくい場合も。一緒に歌うときは1オクターブ低く
・カラオケ伴奏のメロディーが分かりにくかったり、テンポが合わなかったりする時は、アカペラ(無伴奏)で歌ったほうが楽しめることもある
・アカペラで歌う時は、手拍子の動作を大きくすると、聴力が弱っている人にもわかりやすい
・歌詞カードを用意する時は、文字を大きめに。横書きより縦書きのほうが読みやすい
・視力が弱い人には、歌い出しの直前に歌詞を先に読んであげると安心して歌える