山奥の鍛治工房

趣味でやっている鍛冶作業の記録

アルコールストーブ制作について

2012-10-09 11:19:46 | Weblog
 アルコールストーブの制作について。
 画像なりポンチ絵があれば手っ取り早いのだが、それを撮影してもないし描いてもいないですが
 ざっと制作するための簡単な説明をしておきます。

 材料 タンクになる直径10センチの背丈の低いねじブタ缶 ポッカのアロマコーヒー缶 金属パテもしくはハンダ カーボンフェルト 細い針金

 空き缶の加工。
 タンクになる缶(パイプタバコの空き缶もしくは栄太楼飴の空き缶)をA缶、加熱兼伝熱管になる缶(ポッカのアロマコーヒー缶)をB缶とします。


 A缶の加工は、ねじ込み缶ぶたを外し、できれば裏と表の塗装を剥がします。
 おおむね直径が10cmなので中心を取り、B缶の直径(5.1cm)よりも若干小さめの穴(直径5cm)をケガキ用コンパスで切り取ります。何度か裏と表とからケガいてゆくと溝が彫れ、一部分が切れます。押して切れた部分を広げていき、ラジオペンチでむしり取ります。きれいな穴が開きます。

 B缶の加工は、表全体の塗装を剥ぎます。剥ぎ終えたら、底より3cm上もしくは5cmとお好みの高さに切ってください。
 キャップにはメインバーナーとサイドバーナーの孔を開けます。ふたのギザギザ部分の凹んでいる個所を3つおきにマジックで印をつけてゆくと8等分になります。その印をトップで対角線として引き、少し凹んでいる縁に孔を開けます。メインとサイドともに孔の径は0.7~0.9mmです。印をする前には塗装を剥がすとより見やすくなります。なお、キャップ内のゴムシールは取り払ってください。燃焼したとき臭いです。


 A缶の蓋とB缶をはめ合わせます。B缶を立ててA缶の蓋の穴に通します。蓋の裏表を間違えないように。表を必ず上にしてB缶に押し付けると穴の周囲が盛り上がって嵌ります。嵌め込んだらA缶にそのまま嵌め高さと傾きを一度確認します。
 確認したら外してひっくり返し、嵌め込んだ部分を金属パテかハンダでもって接合します。ハンダの場合は、フラックスが必要です。熱源も大型ハンダゴテかポケットトーチが必要になります。
    
 接合が終わったら、カーボンフェルトを適当な幅に切り、接合したB缶の周りに接着剤で貼りつけ、細い針金で縛ります。次にA缶の径に合わせてカーボンフェルトを切り、中に敷きます。B缶の中には外周に貼りつけたカーボンフェルトと缶の高さの幅に切ったカーボンフェルトをロール状に丸めて差し込みます。
 A缶に蓋をすれば完成です。

 燃料は燃料用アルコールで、最大100ccは入ります。
 バーナーキャップにしたB缶の蓋を開けて注ぎ、バーナーキャップを閉めた後、周囲のカーボンフェルトに少量のアルコールをかけて点火し予熱すると、本燃焼が始まります。

   試行錯誤の繰り返しになりますが、作ってみよう思われている方は参考に。

鍛冶作業以外でこんなものも

2012-10-04 18:00:13 | Weblog


 更新から1か月以上過ぎました。
 鬱が再発してしまい、更新が滞ってました。
 腰痛もあるので鍛冶作業はトンテンカンのトンぐらいしかできない状態です。
 さしあたって、できる範囲。自分が持ち得ている技術(?)をば駆使して、
ネット上でアルコールストーブをこさえていらっしゃる方のアドバイスを受けつつ
アルコールストーブを空き缶で実際に作ってみました。
 これが実際に役立つかどうかは、野外にて実際に茶を沸かしてみないとわかりません。
 試験燃焼では、試作1号(左側 中身はジュート=麻縄を詰めてます)は燃料タンクに用いた
煙草の空き缶のフタと缶の隙間よりアルコールが漏れてしまう欠陥があります。また、燃焼も
大炎上して終わるという結果です。
 試作2号(右側 中身はカーボンフェルトを詰めています)については、燃焼実験の段階では
燃料漏れはないものの、今度は上部のフタ(細長く伸びてる缶のフタ)に開けた孔から炎を出すように仕向けて
おりますが、ねじブタの下側およびギザギザ部に穴が元から開いているらしくそこからも炎が出たりして
いろんな意味で楽しいです。
 
 今回使ったモノ
 材料 パイプタバコの空き缶:1個 ポッカのアロマコーヒー缶:1個 カーボンフェルト:1枚 細針金:適当な長さ 板金ハンダ:適量
 工具 万力 金切り鋸 油性ペン(細) ピンバイス ドリル(0.8mm) ラジオペンチ ペンチ ケガキ用コンパス(鋼製で先が焼き入れされているもの) 電動ルーター ルーターワイヤーブラシ(鋼 黄銅どちらでも) 紙やすり120番手 ポケットトーチ

 ざっとこんなものでしょうか。
 製作方法については後日書いてみます。