山奥の鍛治工房

趣味でやっている鍛冶作業の記録

農機具はたいへん。

2006-07-30 18:48:07 | Weblog
今回は画像なし。
 土曜日。7月29日。
 親父どのに頼まれ、農薬を散布するミスト機の修理。
 エンジン付きの送風機と散布パイプとをつなぐジャバラが経年劣化のため破損。
 我が家のミスト機は物心ついた時にはあったという、かなりの年代物だ。
 もっと古いのもあったが、これは流石に成仏したらしい。
 そこで、かつて野外鍛造を目的に確保していたポンコツミスト機の残骸からジャバラを取ってつけた。
 機種が旧式と新式という違いはあったがばっちり。
 さて、エンジンかかるかのー。
 うはーっ かからんわー。
 どうしてじゃーなぜじゃー。
 燃料系統に問題があるかと確認したが異常なし。
 点火プラグ抜くとけっこー被ってる。
 まさか…。案の定、火花が飛んでない。
 スターターリールを外して、接点ポイントを磨く。
 しかしこれからが難しかった。接点ポイントはある意味
スイッチなので、接点がうまく閉じないのだ。
 右往左往しながら、終いにはこれでええわー、と適当に合わせて
スターターリールを取り付け、引っ張ってみる。
 かかった…。風力は抜群。エンジンは勢い良く回り、風力調整レバーを
下げるも回転は下がる気配はなかった…。
 今度はエンジンかけたまま、キャブレターの調整ねじを締めて調整。
 これからが、出番。
 キャブレターのエアフィルターのプラスチックカバーがもげて、スポンジも
どっかへいってなくなっとる。
 プラスチックカバーは旧式の円い形のもの。そこで、真鍮板を奇跡的に残って
おったスポンジ押さえの金具に合わせて切り、穴を開けてとりつけた。
 ややっ?型にしたスポンジ押さえはどこへいった?
 探すも見つけ出せず、仕方なしに真鍮板製のカバーをスポンジ押さえ兼用ということに
して、空気穴を開けて、食器洗いのスポンジたわしを挟み込んだ。
 エンジンかからん。かかっても止まった。
 ああだこうだいいながらも、スポンジたわしを包んでいたナイロンネットを切って嵌めてみた。
エンジン絶好調。
 どうにか無事終了。

 ええ経験させてもらいました。
 
 

ハンドメイド

2006-07-24 22:42:31 | Weblog








 彫金をするにあたり、自作したもの。
 とりあえず、荒らしタガネを13ミリ鉄筋とSKS3で作ってみたが、たちまち
鉄筋で作ったものは刻印面がヘタレてしまい、SKS3にした。画像のものは
SKS3を使って作り終えた直後のもの。
 ヤニ台。
 工作物を固定する重たい台である。市販のものは石で作った茶碗みたいな台であるが、
わしはあえて工事現場で放り捨ててあった太い鉄棒を拾い、端面を削りとってくぼみをつけ
て製作。乗っている黒いもんはヤニである。乗ってる金ぴかは真鍮の板を叩き出して球面
にしたもの。叩くとチーンと仏さんの鐘みたいな澄んだ音がする。固定するには、ヤニを
ガスバーナーで温めて表面を溶かし、工作物を押し付けて固めて固定する。
 ヤニは、松ヤニと松煙(要するに松ヤニの煤)と地の粉(珪藻土の粉)それにサラダ油が原料。
松ヤニを古いフライパンや鍋に放り込み、加熱して溶かす。次に松煙を少量放り込んで真っ黒に
し、松ヤニの1・3倍の量の地の粉を投げ入れてかき回す。最後にサラダ油を少量加えてさらにかき回す。
 どろりとしてきたなら、そのまんま地の粉を薄く振り込んだ金属バットに流し込んで手で触れるくらい
の温度まで下がるのを待つ。わしは、ここでしくじって火傷した。
 冷え固まったものを、ガスバーナーであぶりながら溶かして、鉄の台に盛り上げた。
 正規の石の茶碗みたいなピッチボール買えばよかった…。そのまんま流し込めるし。
 片切り、メン、筋、などのタガネ類はおいおい製作してゆくつもり。

羽口第3号完成

2006-07-23 17:39:29 | Weblog









羽口第2号は、やはり乾燥途中でひび割れ発生。おまけにサランラップの芯にはカビが生えておった。
生乾きであったので、皆壊してその土に他の粘土とスサとして納屋にあったバインダーの麻紐(農業用)
をネズミが悪さしててんで使いもんにならんなったやつを切って混ぜくり、捏ねて第3号を製作。
 製作は1日半。乾燥及び強制乾燥は半日。焼成は数時間と言う突貫でした。
 案外ひび割れもなく、ほっとしたけども、焼き上がってよく見れば…。
 羽口の先端部分が高温焼成の影響で微かにひび割れ溶解してましたな(爆)
 画像にはひび割れなし、と書いたけどもそれは強制乾燥を行った直後の感想です。
 彫金用のヤニをこさえて、飛び散ったやつが手にくっ付きあっちゃっちゃー。火傷しました。
痛ひ…。

羽口ひび割れ崩壊

2006-07-17 15:18:11 | Weblog







がっくり。乾燥させていた羽口であるが、いざ実家に帰ってみれば(涙)
大きな亀裂が走っており、ものの見事に崩壊。(滝涙)
結局は急激な乾燥と、使った粘土の粒子が細かすぎたものと推定。
 泣く泣く残骸をすりつぶし、再度篩にかけたものに、砥石の粉、炭の粉、レンガを粉末にしたものを混ぜ合わせて練り、それをサランラップの芯に切りタンポあるいはチクワを作る要領でくっつけて成形。
 今度は急激な乾燥を避けるために、ぼろ切れを被せておいたがいかになるやら。
 脱炭処理の実験はまた遠のいた…。


羽口を製作

2006-07-09 18:23:08 | Weblog






 
 卸鉄あるいは左下鉄の実験をするにあたり、鍛造炉の製作に用いて余った
山粘土と耐火キャスタブルとを砕いて篩にかけたものを水で練り、サランラップ
の芯に貼付けるようにして整形して羽口を製作。
厚さはそんなになく、長さは150ミリ。内径は30ミリ以上あるのでたちまちは
接続管の口径(外径)をどうするかが課題。
今現在乾燥中。乾燥完了後、炭火でもって遠火であぶり、さらに強制乾燥を兼ねた
焼成に移行させる予定。
 うまくいけばいいけどな~。

甲伏鍛えの準備

2006-07-02 20:11:07 | Weblog









本日の作業はこれ。
甲伏鍛えの準備。
本来ならば割り込みを入れて、そこに鋼を挟み込むのが通常。
あえてこの方法にしてみることにした。日本刀の場合は鋼がこのような
形に曲げられ、芯鉄が入れられます。
とにかくこの方法は手間がかかる。地金を打ち延べてU字に曲げる訳だけども
それがまたうまいこといかないもんですなぁ。
かなり難儀してまげたけども、ぼろぼろのガタガタであります。
この溝に合うように鋼を叩き伸ばす必要があります。
うまいこといってくれればよいけど。