評価4
再読(前回2019年4月23日)。
風光明媚な岬と水産加工会社しかない鼻崎町という田舎町に複数の芸術家が移り住むようになって、その一人・陶芸家のすみれは交通事故のために車いす生活を余儀なくされている小1の久美香を広告塔にして車いす利用者を支援するブランドを立ち上げる。順調に寄付金も集まりすみれの作ったグッズも売れ始めたのだが、久美香に関するある噂が流れ、いつしかその歯車が狂い始め・・・
旧町民vs新町民、芸術家vs一般人、身障者vs健常者の心理的対立や屈折した心情が所々に張り巡らされていてちょっと息が詰まるような気がしないでもない展開の中、小1の久美香を助ける小4の彩也子の言動が一服の清涼剤の役割を果たしているのだが・・・まさか、まさかのラストに驚愕!
詐欺もどきあり、いじめもどきあり、誘拐もどきあり、火災事故あり、殺人事件あり、湊ワールドに最後まで読者は揺さぶられっ放しなのでした。
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