評価4
再読(前回2018年2月4日)。
舞台は大手総合電機メーカー・ソニックの子会社・東京建電。この会社がトーメイテックに発注した椅子に使用するネジの強度に不正が見つかったのだ。一口に椅子と言っても、それは事務椅子にとどまらず電車から航空機に取り付けられている物まで広範囲に渡っていて、リコールとなれば賠償金額は1000億円を上回る規模が見込まれる。そこで、会社上層部が隠蔽工作に走るのだが、この真相を万年係長の八角が周りの協力を得ながら暴いて行くクライムノベル!
題名は「七つの会議」だが実は八つの会議を通して物語が徐々に展開し、各登場人物が主人公となる物語も織り交ぜて進んでいくストーリーが読み手の心をつかんで離さない。なかなか上手い構成だ。
第三話「コトブキ退社」で取り上げられた女子社員が立案して実現させた社内でのドーナツ販売に関わるエピソードで物語を締めるところもなかなか憎らしい!
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