評価5
再読(前回2018年12月30日)。
まさしく帯の通りであります!
ストーリーテラー・浅田次郎の本領発揮!
都心の高級マンション最上階の沙高樓と呼ばれる一室に集まった語り部たちによる「とっておきの秘密話」のオンパレード。「沙高樓へようこそ」で始まる口上を述べるのが女装オーナーというところも実に妖しい。ふだん、我々が知ることがない蘊蓄にも引き込まれてしまう。日本刀について、昭和20年代後半の京都太秦撮影所、ガーデニング、やくざ渡世の内幕・・・
どの話もどんどん引き釣り込まれてアッと言う間に読了!
私の好みは幕末の志士が池田屋事件を撮影中の太秦撮影所に現れて名物監督・カメラマンと丁々発止を繰り広げる「立花新兵衛只今罷越候」。いや~面白い、面白過ぎる!まさに珠玉の短編集!!!
①小鍛冶
②糸電話
③立花新兵衛只今罷越候
④百年の庭
⑤雨の夜の死客
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