7.9テレ朝の「モーニングショー」に東京大学先端科学技術研究センターの児玉龍彦先生が出演し、コロナ抗体に関する複雑な科学的知見と新宿を例にとりPCR全員検査の必要性を語っていた。社会全体への新型コロナウィルスの広がりを把握するためにはPCR検査が重要であることがよく理解できる内容であった。
児玉先生の発言を抜粋しよう。
「新宿というのは国立の感染研と国立国際医療研究センターのある区ですよね。そこでできないというのが信じられないです(PCR検査について)」
「全員検査なんてその気になればもう1日で数日で準備できるものです」
「無症状の人から広まる限り安全安心な社会はできない」
「今までの医療制度というのはいわば治療を前提として、治療した人が対価を払うという医療保障の制度ですよね。社会全体が不安の中で困っているその現実を見て、飲食店や観光業やいろいろな病院の人、介護の人の心配を見て、そのために働こうという(言葉を詰まらせながら)この気持ちがないと専門家というのは役に立たないです」
「専門家は国民のために働くという熱意がないとダメで、マスコミもまた官庁の記者会見を流したり、専門家を回るのではなしに、実際に感染の起こっている街そこの人たち、その悩みや苦しみを聞かないとダメだと僕は思います」
児玉先生が言葉を詰まらせていたことが印象に残る。そこに覚悟を感じる。彼から学ぶべきことは専門家としての意見だけではない。その生きる姿勢もだ。原発事故の時でも、同様の姿勢であったことを思い出す。
この日本にも尊敬できる研究者が存在することを確認した。少し日本にも光があるのかもしれないと思うことにした。