南英世の 「くろねこ日記」

500円弁当から考える

 

夕食に弁当を買った。

498円(税込み538円)

味は抜群においしかった。

 

しかし、安い!

安すぎる!

この値段では作っている人にまともな給料は払えまい。

給料が上がらないと消費者はますます低価格志向を強める。

 

消費者の低価格志向

  ↓

値下げ競争

  ↓

コストカット(労働者の非正規化など)

  ↓

消費者の低価格志向

 

どうしたらこの悪の連鎖を断ち切ることができるのだろう? 

若いころは単純に「物価は貨幣的現象」だと思っていた。だから、金融緩和をすれば物価は上昇すると考えていた。しかし、実際にはどれだけ金融緩和をしても物価は上昇しない。

ひところ、企業がもうかればやがてその「しずく」が賃金として滴り落ち、経済活動が好転するという「トリクルダウン」が主張されたことがある。しかし、実際にはトリクルダウンは起きなかった。企業は儲けたお金を内部留保として貯めこむばかりで、賃金は上昇しなかった。

どうすれば企業の内部留保を賃金や投資活動に向かわせることができるのか? 法人税率をもっとあげたらどうなのか? 税金として国にもっていかれるくらいなら、従業員の給料を上げてやろうとか、投資を増やそうとかいうふうに企業行動を変えさせることができるのではないか。投資減税を行い、内部留保には高率の税を課す。そんな政策があってもいいのではないか。

また、日本の貯蓄の多くを高齢者が持っていることにも原因があるかもしれない。高齢者は将来の不安に備えて、お金を使おうとしない。だから、消費が増えない。

今のまま財政赤字、政府支出に頼っていたのでは、近い将来日本の財政は破綻に追い込まれることは必至である。

 

 

 

 

 

 

 

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