劇団未来ブログ

劇団未来や団員の あれこれ を発信

さいげん

2009年04月08日 14時38分48秒 | 稽古日誌
過去の演劇塾の講義でこんなことをした。

「宝探し」
10人くらいの受講生が2チームに分かれる。
一方のチームは、劇団稽古場の決められた範囲に物を隠す。
このときの「宝物」はカードかなんかだっただろうか?(よく覚えていない)
もう一方のチームは、外で待機。
そして探す。

ここで、ひとつミソとなる行為がある。
隠したチームは、待機チームが入場する際に、予測していない“何か”を投げかけるのである。

要は、待機チームを驚かせるのである。(予期せぬ出来事を与えるのである。)
実際にやったのは、外で待機していたチームが入場してきたときに、大喝采をして褒めたたえたのだ。

当然、外のチームはそんな事は聞かされていないので、少々驚きを感じ、その後探し始めるのだ。
一定の時間で探しきれなかったら、そこで終了。

面白いもので、そんなに隠す場所もないので、いろいろトラップを仕込む。
例えば、わざとらしく椅子の上に本を広げておいていたり、箱馬を積んでみたり。
一応、探す方は気になるので覗いてみたりする。
それほど、難しい場所には隠していないので、5分くらいで発見。
以上。

ここからが、本当の課題なのだ。
今やった事を、もう一度再現する。
まったく同じことをやってみるのだ。

先ほどと同じように、入場し、そして大喝采を受け、宝を探し始める。
当然、同じ場所に隠してあるので、ありかは分かっている。
しかし、同じことをするので本の下を覗いてみたり、箱馬をよけてみたり。
そして、発見して喜ぶ。

当たり前の事だが、同じことは出来ない。
特に、同じ気持ちになれない。
何かわざとらしい動きになるし、発見した喜びもウソクサイ。

しかし、この状況が芝居作りと極めて近い状況だと説明いただいた。
役者は、話の筋も結果も分かっているのだが、まるで初めて感じたように振舞うものである。
簡単なことといえば簡単だが、動きの再現はかなり近い状況で出来ても、気持ちの流れまでは、再現できない。

本日2回目の立ち稽古をして、ふと、こんな練習をしたことを思い出した。

ふつうにうごくって、ふつうにおもうって、
難しいんだにゃー

にゃー

最新の画像もっと見る

コメントを投稿