晩ご飯の時、息子がいきなり「ハイ、これ」と瓶を差し出した。純米大吟醸酒だった。 「一応父の日やからね」と少し照れたような顔だった。 うれしかった。 思えば、私はこんな風に父親を祝ったことがなかった。 “くそ”真面目な息子は、「二十歳になったから酒も買えるし」と言った。二十歳じゃないと酒を買うことができない息子らしい言葉だった。(親の私は10代半ばから酒にも煙草にも手を出していたというのに) 頼りなくて仕方のない息子。でも、この息子が私の元に生まれてきてくれて、本当によかったなぁと思う。 今日の酒は格別でした ありがとう、息子よ。ありがとう