我が自主夜中も14回目の総会を迎えました。創立時は私、40歳だったんだなぁ。息子は小学生だったもんな。早いものです。
奈良県には、公立の夜間中学が3つありますが、週に2度ばかり開いて、教員資格のないスタッフ(ボランティアです)もいて、だれでもいつでも来て勉強できる(何らかの事情で義務教育を終了できなかった人だけですが)というのが“自主”夜間中学で、これも県内に3つあります。人口比率から考えると、奈良県は一番夜間中学が多いんじゃないかな?
公立では、今、問題になっていることがあって、不況による財政難の折、公立の夜間中学に通う人への補助をなくそうという問題です。まぁ、その問題はそれとしていろいろあるわけですが、その報告が総会でなされている中で、ちょっと気になる事実を聞きました。残留孤児で中国から帰国し、日本語の勉強に公立夜間中学に通っている生徒さんがいるのですが、補助の問題で市との話し合いの折に、その生徒さんが「先の戦争がなかったら、私は夜間中学に行く必要がなかったのです」と、日本の国情によって夜間中学が必要な立場になったことをおっしゃったところ、その場にいた市の教育長が「戦争?それが何か?」という趣旨の発言をし、続いて「結婚でこちらにいらっしゃったんでしょ?」と発言、横にいた市職員に資料を見せてもらって「残留孤児です」と言いなおす。すでに市が知っている生徒さんの実情を把握しないで話し合いの場に来ていたんですね。その感覚が、あまりにずさんです。で、さらに夜間中学の支援者が「残留孤児の事情を知ってらっしゃいますよね?」と訊くと、教育長は「中国にいた日本人が、戦争に負けて、中国に捨ててきた子のことです」…本人を前にして「捨ててきた子」って言いますか、普通! だいいち、好きで子どもを捨てる親がいますか!? 泣く泣く子どもを置いてきた親の心も、中国人に預けられて苦労して生き抜いてきて祖国に帰ってきた人の心も、どちらに対しても失礼極まりない言葉だと思うんですよ、私は。人の心を踏みつけにすることに、きっとこの教育長は気がつかない感性の持ち主なんだろうと思います。こんな認識の持ち主が教育長をしている市の教育は、きっとカナシイことになっているんだろうなぁ、と何とも情けない気持ちになりました。
いつもほのぼのとして帰ってくる夜間中学の総会ですが、今夜はちょっとガッカリな気分なのでした
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