前回からの続きです。
車体上部を接着する前に、足回りの汚れを仕上げます。
最初に、足回り全体にウォッシングと墨入れをしておきます。
次に土汚れですが、ドイツ西部の土壌を調べるとフランス~ドイツ~東欧~ロシア南部の広範囲に“粘土集積土壌”と呼ばれる黄土色~明褐色の土壌が分布しています。
なので、ウェザリングカラー(マットアンバー(WC17)+オーカーソイル(WC16))にウェザリングパステル(ライトブラウン)を混ぜて、土埃っぽいものを作ります。
これをキャタピラや足回りに塗りつけて、乾かないうちに溶剤で拭き取ります。
仕上げにキャタピラ凸部の接地面に、6Bの鉛筆を擦りつけておきます。
これで足回りの汚しは完成です。
では車体上部を組んでいきます。
まず、戦闘室の前面と側面の合わせ部、後面と側面の合わせ部に隙間ができるので瞬着パテで埋めます。
塗装後に取り付ける装備品やハッチ類以外は一気に取り付けていきます。
追加でライトケーブルを0.5mmの真鍮線で自作しました。
トラベリングリングは格納状態にしている作例やイラストが多いので、今回はあえて使用状態にしてみます。これが意外に目新しくて、これもありかと…。
中期型と前期型の違うところの二つ目が、戦闘室側面の予備キャタピララックです。
前期型は2列ですが、中期型は3列になっています。
ヤークトティーガーだけでなく、大戦中のドイツ軍の車両は、前面や側面に予備キャタピラを取り付けているのを見かけます。
これは、少しでも装甲を厚くするためのようですが、大戦末期はAPDS弾(装弾筒付徹甲弾)やHEAT弾(成形炸薬弾)、HESH弾(粘着榴弾)等の化学エネルギー弾が開発され、せいぜい数十ミリ厚のキャタピラを付けたところで、実際にどれくらい効果があったかは?ですが。
戦闘室床部・砲架台を車体下部に固定し戦闘室上面を接着する前に、最後の見納めと上から覗くと砲が戦闘室後端ギリギリまであります。
なるほど、車体長を延長設計するのも無理ないわけです。
てなことを色々考えながら組み立てていくのも楽しいわけで…で、車体上部は無事完成しました。
この後、車体上部と下部を接着し、足回り全体を新聞紙でマスキングします。
次回から、車体上部の塗装になります。
次回もがんばります。