言わずと知れた、スターウォーズの帝国軍の戦闘機です。
この機体の諸元など知ることもなかったのですが、この機会にいろいろと調べたところ、詳細に設定されていることに驚きました。
まず、TIEとはTWIN ION ENGINEの略です。
実際、イオンエンジンは実用化されており(この映画で設定されているイオンエンジンと同じものかわかりませんが)、静電加速型推進機と電磁荷電粒子推進機の2種類あり、NASAやJAXA等の静止衛星の軌道制御や惑星間飛行、小惑星探査に使われています。
これ以上の説明になるとかなり専門的な内容となるので、(私はさっぱり意味がわからず…)この推進機の理論について興味のある方は、調べてみてください。
では話を戻して、この2機種は設計思想がまったく異なる機体です。
TIE Advanced x1は偏向シールド(防御シールド)や生命維持装置(コクピット内与圧)、ハイパードライブエンジンを搭載していますが、製造コストが高く量産向きでないため限定的な機体になります。(編隊長やお偉いさん用の機体?)
一方、TIEファイターは量産機ですが、偏向シールドなし、生命維持装置なし、装甲板なし、脱出装置なし、と潔く搭乗員保護装備をすべて捨て去り、軽量化に特化し、機動性最重視のいわば“遥か昔、遥か彼方の銀河系のゼロ戦”のような機体だったとは…。
それこそ遥か昔、スターウォーズのキットといえば、アメリカMPC製一択でした。
今でも某オークションサイトでは、ビンテージものとして驚くような値段で取引されています。
が、キット自体はパネルラインが凸形状で、モールドも甘く、アメリカ製らしい再現性の低い雑な製品だったため、モデラー自身が凸部を削り落とし、凹状にスジボリして、ジャンクパーツを切り貼りしながら、あの独特なメカ感を再現していくかなりの上級者向けのものでした。(今でも改良されずこんなキットなんでしょうか?)
私が高校生の頃、大枚叩いてMPC製のDARTH VADER'S TIE-FIGHTER (現TIE Advanced x1)やY-WING FIGHTERを買ったことがあります。
が、当時の若輩プラモ小僧にとってこのようなキットは余りにもハードルが高く、こんなジャンクキットは二度と買わないと後悔しました。
Y-WING FIGHTERなんぞ、食玩なみの低品質キットだった記憶が…。
その当時と比べれば、今はバンダイさんやファインモールドさんが良心的な値段で、再現性の高いキットを販売しているので、とてもいい時代になりました。
文句ついでに、ふたつほど…。
Epi1~6に登場するマシンはホントにカッコよく、造形も考えられてると思いましたが、ルーカスフィルムを某会社が買収してからのEpi7~9は、ストーリーもメカもまったくつまらなくなりました。
ま、いろいろとお家事情があったのでしょうけど、“ダースベイダー物語“として、Epi6で完結にしたほうが、良かったように思います。
実際、Epi7以降はシリーズ自体かなり迷走しているような…。(私が勝手に思っているだけかもしれませんが)
ただ唯一、「ローグワン」(設定がEpi3.5)だけは個人的にすごく面白かったかなと。
それと、“Epi6エンディングのアナキンゴースト論争”について、私見をすこし。
この論争については、説明するとめんどくさい長くなるので、気になる方は検索サイトで調べてみてください。
で、結論から言うと、私はセバスチャン・ショウが演じた“老年アナキン”派です。
やはり最後に善の心を取り戻したアナキンの晩年の姿のほうがいいかなと。
初期生産版DVDのEpi6を観た時、ダークサイドから救済されるとこんなに穏やかな父親の顔になるものかと、じわっときたもんです。
ところが、2004年以降発売のDVDからヘイデン・クリステンセンに変わってしまい、それがすごく残念というか…。(Blu-ray版は全てヘイデンなんですよね)
ま、そのかわり、初期生産版DVDは今では貴重なお宝になってますけど。(そのうち高く売れるかも)