ことば咀嚼日記

日々読んだ活字を自分の頭でムシャクシャ、時にはゴックン、時には、サクサク咀嚼する日記

ウチの猫の作文 「都会と田舎」

2010-05-06 | 日記
私は、ずっと都会派だと思ってきました。

都会派と言っても、私自身が都会的というのでは決してなく、田舎と都会と、どちらが好きかと聞かれたら、迷わず、「都会」と応える田舎者だったのです。

なぜ、都会が好きかというと、店に並べられている可愛いもの、映画館、美術館、喫茶店、スーパー、デパ地下の食品、本屋の本、レストランなど、あらゆる創られたものが、量的に田舎を圧倒するからでした。そして圧倒的に量が多いということは、そこに競争原理が働くゆえに、それだけで質の向上を維持できるということであり、選択の自由もあるわけで、田舎のものを見るより、ずっと楽しかったのです。そして、圧倒的な量の物を作り出しているのは、都会に住む人間の数の多さが基本になっていることは言うまでもありません。

しかしこの連休に、田舎に行ってきて、すこし考えが変わりました。田舎にいると、可愛い物はそれほど欲しくなくなり、映画館とか美術館もそれほど行きたいと思わなくなり、喫茶店のコーヒーすらさして飲みたいとも思わなくなり、本すら読まずに寝てしまうゴールデンウィークでした。夕日が真っ赤に映える空の下では、可愛い小物など、塵のようです。すべてのものに、それほど圧倒的な物量を欲することがなくなってきました。
こんなド田舎に一生住むなんて、真っ平とも思いませんでした。

どちらでもくらしていけるようですね。ご主人様のすむところが私にとっては都です。

クロ