ことば咀嚼日記

日々読んだ活字を自分の頭でムシャクシャ、時にはゴックン、時には、サクサク咀嚼する日記

二月の光と風と水

2012-02-02 | 日記
朝起きたら雪。
予報通りの大雪となりました。各地で被害が出て雪国の人はうんざりでしょうが、個人的には今日の雪は心がパッと明るくなるような輝きを感じました。特に昼から晴れてきたせいでしょうか。

足跡の交差す雪の通学路 
 
駅に向かう人と、駅から出てくる人と、向きのちがう足跡がたくさんついています。


散歩のコースに大きな池があります。池には小さな鴨がたくさんいて、波間と岸の間を行き来しています。目の上に手をかざして庇を作って、鴨を見ていました。
時に風が吹くと池に波が立ち、そこに光の細かな粒が反射します。
小さな三角のトライアングルのような銀色の光の粒が次々にたち現れては消えていきます。
光の粒の中に鴨が入ると、鴨の姿が見えなくなる瞬間があります。この世のものとは思われないほどの光と風の作る芸術にみとれていました。


細波の水面二月の光満つ 

(さざなみの みなも にがつの ひかりみつ)



風に散る波の光や鴨消ゆる 

散歩の終わりに街中を流れる川につきました。
橋から川の水を眺めていたら、川の流れがちょっとだけ違う様子でした。満潮の時間が近づいています。海に流れようとしている水と、それを押し留めようとする水とのせめぎあいです。


満ち来る潮と拮抗冬の川  

(みちきたる しおときっこう ふゆのかわ)

  

二月の光と水と風は一年で一番美しいかもしれません。