ことば咀嚼日記

日々読んだ活字を自分の頭でムシャクシャ、時にはゴックン、時には、サクサク咀嚼する日記

竹薮の翁

2011-03-10 | 日記
今日は、仕事の打ち合わせの後、その近くの公園を一人で吟行しました。

広い広い公園です。どこから見ていいのかわからず、とりあえず「竹の部」を歩きました。何本もの若竹がスッと伸びて、その間をかすかに風が吹いていました。

  風光る マフラー緩める 坂の道

ひんやりした空気を頬に感じながら、人気のない公園を歩いていると、

「筍堀りは、泥棒です」と書かれた立て看板に出会いました。

そうか、こんなに竹があるなら筍も豊富にあるのだろうな、と歩いていると、斜め前方の竹薮から、小さなお爺さんがスッと出てきて、私の前を歩いていきました。
その左手にあったものは、まさに掘りたての!

   若竹の 藪から翁 出で来たり

   竹薮の 翁に問いたし 「それは何?」

   竹薮の 翁答える 「かぐや姫」

まっさかねぇ!

などとと考えているうちに、お爺さんはどこかへ行ってしまいました。

ホントは「コラ!」と言って後ろから追いかけたかったけど、心臓麻痺でも起こされたら大変だから止めました。