涙と笑いのHIV奮闘記

自分とは無関係と思っていた病気と思いがけなく向かい合い、闘病を続けるオヤジの日記。
仕事に趣味に彼氏との生活に奮闘中。

失って初めてわかる:笑顔とありがとう

2007年12月30日 | お薦め

朝、5時に窓のサッシが風でガタガタいう音に眼を覚まされました。

テレビのスイッチをいれるとNHKでして、
「ハイビジョンふるさと発 セレクション「阿蘇・”風の丘”からのメッセージ」が
放送されていました。

風の丘、ご存知ですか?→大野勝彦ホームページ

HIV感染症がわかる前、きたと九州阿蘇に温泉旅行したことがあります。
その時泊まった旅館に、すばらしい絵がかけられていたのです。
売店にその人の紹介が書かれていて、
思わずその人の本を買ってきて、絵手紙を書いている母に渡しました。

農作業中に両手を負傷し切断することになった氏は、
さまざまな苦労を乗り越えて、
絵を、詩を書くようになったそうです。
助けてくれなかった母を恨んだ日々も有ったそうですが、
悲しい気持ちをこらえていつも笑顔をくれる母の姿に、
自分を助けてくれる人、自分を支えてくれる人がいることに気づき、
家族の優しさや周囲の人々への感謝がこめられた絵と詩を書いているそうです。

当時の自分でも感動したわけですが、
病気の後左手が不自由になって、鬱状態だった時、
母が病院にその本を持ってきてくれました。
「あんたが買うてきてくれた本やなあ。
両手無くなってもこんな絵かいてはるんやで。
あんたは動きにくうなっても、ちゃんと左手ついとるやん。
しかも、利き腕は右やろ!」

そうや、こんなちょっとの事で何を悩んどったんやろ・・・

HIVになって、感謝、笑顔が増えたねっていわれるけど、
入院中はそんなもんじゃあなかったんですよ、実際。
看護師さんや主治医の前で、必死で笑顔を作っていたけれど、
独りになると、結構泣いていたかな。

あの時は阿蘇の「風の丘美術館」には行けなかったけれど
実際に行ってみたいです。
北海道にも新しい美術館ができたらしい。
ここにも行ってみたいです。



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