涙と笑いのHIV奮闘記

自分とは無関係と思っていた病気と思いがけなく向かい合い、闘病を続けるオヤジの日記。
仕事に趣味に彼氏との生活に奮闘中。

名古屋ボストン美術館:浮世絵堪能

2008年02月12日 | お薦め


2/10午後

今回の旅行の目的は、名古屋ボストン美術館での浮世絵名画展を見ることです。
会場の「金山」へは、名古屋駅からJRか名鉄で一駅。

  
 

出品作全てがボストン美術館の浮世絵コレクションからという、
日本で初めての展覧会が、名古屋金山の名古屋ボストン美術館で行われています。
版画だけではなく、原稿・版下絵・肉筆画・版本も展示されていました。
出品されている版画132点と、そのほかの作品27点のほとんどが、
ボストン以外で展示されたことがないということです。

出品作品は、作品の重要性、保存状態の良さ、稀少性という基準で選ばれたそうで、
菱川師宣、写楽、歌麿、北斎、などによる、
驚くほど鮮やかな作品が展示されています。
ほとんど展示されたことが無いために、色彩があざやかなのだそうです。

 

左:鈴木晴信「寄菊」(1770年) 多色摺りの色合いの錦絵です。
230年前にすでにこんな技術があったことに驚き。
右:東洲斎写楽「二代目嵐龍蔵の金貸石部金吉」(1794年) 黒雲母摺りの、役者の大首絵。
写楽は役者の大首絵で有名ですよね。
この他一枚の大首絵、二枚の役者絵が展示されていました。
役者の大首絵といえば、歌川国政も有名ですね。
ちらしの絵は彼の作品ですが、わかりますか?
うぱっぴさんならわかるやろうなあ、素襖の紋が三升ですね。
市川蝦蔵(五代目市川団十郎)の「暫」です。
彼の大首絵は他に三枚展示されていました。


 

左:歌川広重 之内「丸子 名物茶店」(1833年)
広重の東海道五拾三次の浮世絵って、確か永谷園のお茶漬けを買うと、
パッケージの中に入っていたのを思い出しません?
全部集めようと、小学校の時に毎日必死でお茶漬けを食べていたのを懐かしくおもいだしました。
なかなかゲットできないものを友人と交換したりして、
やっと全部そろったときは小躍りして喜んだものでした。
でも、あのカード、どこへいったんだろう?

右:葛飾北斎 富嶽三十六景「山下白雨」(1831年)
富嶽三十六景といえば、「尾州不二見原」(桶屋の富士)も有名で、これも展示されていました。


 

喜多川歌麿 扇売 団扇売 麦つき(1787年)
美人画の一人者の歌麿の女芸者の錦絵です。
さすが歌麿と思いました。三人の配置と、その仕草はなかなかすばらしい。


 

左:北尾政演「吉原傾城 新美人合自筆鏡」(1784年)
吉原遊廓の遊女の生活の一場面を描いたもので、遊女の和歌が書かれています。
こまごまとした小道具まで描きこまれていて、
その精緻さは驚くほどでした。

右:鳥居清永 (1786年)
錦絵の黄金時代の代表画家ですが、案外名前は知られていません。

浮世絵の歴史とともに、様々な作者の浮世絵を、
しかも、めったに展示されない浮世絵を2時間ほどかけてゆっくり見学しました。

今後、新潟(4/15-)、福岡(7/12-)、東京(10/7-)と回るそうです。
直接御覧になるといいと思います。

あまりに感動したので、2500円の図録を購入しました。
重い図録ですが、大事な宝物になりそうです。



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
一日で行けますよ! (やじ)
2008-02-12 19:55:58
>じんさん
時間は日帰りで十分です。
近鉄で行くと、少し時間はかかりますが、
安くっていいですよ。

保存状態がいいことは目録にも書かれていました。
むこうでもほとんど展示されていないそうです。
なので、色合いが当時のものが残っているらしいです。

あと、館内展示さえも禁止されているスポルディングコレクションなんてのもあるそうですが、オンラインで閲覧できるそうです。

http://www.mfa.org/collections/sub.asp?key=22&subkey=115

でも、やっぱり生で見ると違いますよ~。
4/6までやっていますから、是非。お勧めです。
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Unknown (じん)
2008-02-12 19:21:40
これスゴく行きたいんですけど、交通費と時間的余裕がありません。
以前NHKの番組で見たのですが、確かボストン美術館の広重の浮世絵は、日本や大英博物館に展示されているものより保存状態が非常に良いそうです。
何でも展示せずに保管されていたとか。
特に色合いがすばらしいそうです。
うろ覚えですが、そのような話だったと思います。
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