さて、前回「巨人の野球は面白いのか?」というテーマで皆様のコメントを集め、ひとまずの結論に至った当BLOGです。
ちなみに過去の記事はこちらから
第1回
第2回
第3回(ナベツネ暴言集)
第4回(ナベツネ暴言集その2)
第5回
で、今回のテーマは巨人だけに限らない日本プロ野球界全体の問題であります「飛ぶボール」について考えてみたいと思います。
巨人のホームラン攻勢というスタイルの是非を考えるときに、「飛ぶボール」という問題は避けては通れない問題だと感じました。
まず皆様のコメント(斜体字)のいくつかをご紹介したいと思います。
Unknown (ピカリン)
今年は、飛ぶボールが野球をつまらなくしてますね
打ちそこないのレフトフライがホームランになるようなプレイを見ても、ちっともワクワクしないですね
あれがホームラン?みたいな感じですから
ファンに感動を与える野球を目指して欲しいです
巨人の視聴率が今悪いのは、この感動を与えるプレーがないからじゃないんでしょぉか?
「虎砲」という阪神BLOGを立ち上げておられるピカリン様のご意見です。
もうひとつ取り上げてみましょうか。
Unknown (通りすがりZ)
巨人戦についてですが、僕は巨人打線というよりも、プロ野球全体でホームランが異常に出やすくなっている状況が面白くありません。戦術に多様性が無くなるのはやはりつまらないです。
僕は阪神ファンなので、ヒイキ目になってしまいますが、去年のタイガースって本当にたくさんの得点パターンがありましたよね。
連打で得点する。アリアスの一発で得点する。赤星が四球と足と犠打のみで得点する。etc...
去年のタイガースフィーバーは、ただ単に阪神が強かったというだけの理由ではなくて、試合が面白かったからだと思う
とにかくホームランばかりの試合は面白く無いです。
これは別に巨人戦に限らず、今年のプロ野球全体に
言えることです。狭い球場・飛ぶボール・狭いスト
ライクゾーンなど理由は一つに絞れませんが。
野球に限らず、ゲームで一番重要なのはバランスで
しょう。
似たようなコメントは他にもたくさんの方から頂いております。
さて、そもそも「飛ぶボール」とはなんなのでしょうか?
詳しくご存知ない方は「nota.or.tv」様や萬興味津々堂の「ぶろぐ」 様のこれらの記事をごらんくださいませ。
要するに日本球界には「良く飛ぶボール」と「あまり飛ばないボール」の2種類が混在しているということなんです。
で、整理すると…
飛ぶボールを使用 →巨人・中日・横浜・パリーグ6球団
普通のボールを使用→阪神・広島・ヤクルト
どれくらい効果があるのかというと、使用後は本塁打数が2倍になるほどの劇的な違いがでます。
ではこちらの「飛ぶボールが野球を壊す」と題された海老沢泰久氏のコラム記事をご覧ください。
下の文章はそこからの引用です。
誰がこんな野球をよしとしているのか知らないが、ぼくはどんな打球でもゴルフボールのようにポンポンとスタンドに飛びこんでいくホームランを見るたび、野球が壊れていくのを見ているような気がして、暗澹たる気分でいる。
えーっと、「誰がこんな野球をよしとしているのか」といえば答えはおそらくマスコミです。
この間の巨人・横浜戦のフジテレビ中継予告CMでは清原選手やT・ウッズ選手の映像にあわせて「さあ、いったい何本のホームランが飛び出すのかー!?」とナレーションが煽り立てていました。
また、巨人打線が開幕からの連続ホームラン記録をどんどん更新していたとき。
日本テレビの中継のまあ、うれしそうなことといったら…
(それについて朝日新聞の記者が思いっきり毒を吐いています。よろしかったらこちらをどうぞ)
結局は「ホームランこそが野球の華」という言葉をマスコミは思いっきり盲信しているんですよね。
で、その妄想というか誤りに、他ならぬプロ野球自体が追随しているということです。
ちょっと「すぽると」とか「うるぐす」とか、スポーツ報道番組をなにか思いだしてください。
ダイジェストで放送されるシーンの中心はやはりホームラン。
とにかく打撃戦ってド派手に見えて、マスコミ言葉でいうと「絵になりやすい」ですよね。
逆に投手戦は「絵になりにくい」
テレビ的に地味なんですよね。
例えば観客動員に苦しむパ・リーグなんかは、「マンデー・パリーグ」の導入経緯でわかるように、とにかくマスコミに取り上げてもらいたいんです。
カブレラとローズのホームラン競争なんて、視聴者の興味も引きやすく非常に絵になりますよね?
報道されれば観客増にも直結します。
う~ん、しかし…
そしてセントラルはどうでしょう?
広いナゴヤドームの中日はともかく横浜は?巨人は?
巨人なんてただでさえ「ドームラン」が出易い上に、実は神宮球場とほとんど大きさが変わらない東京ドームを使用しているんですよ?
で、ここに興味深い3球団の共通点を見つけました。
巨人=読売新聞・日本テレビ
中日=中日新聞
横浜=TBS
マスコミにつながりが深い球団が「飛ぶボール」をつかっているのですよ。
いや、ホームランは確かに華がありますし、面白いですよ。
だけど過程が大事なんですって!
「飛ぶボール」の場外ホームランなんて思いっきり極端に言えば八百長みたいなものじゃないですか。
ましてや「ドームラン」なんて…
だいたい、こうポンポンとホームランが飛び出すと興ざめですよ。
一本あたりの値打ちがどんどん下がりますよ。
必殺技はたまにでるから必殺技なんです。
長州力が最初から最後までリキ・ラリアットだけで戦ってみなさい。
醒めますって、それ。
いや、とにかくかきぴー様もおっしゃてましたが「日本のスポーツはマスコミ主導のファン不在」なんです。
ドアホって言いたいですよ、まったく。
「とりあえずいっとけ!?」様で「野球ボールの国際規格を」と唱えてらっしゃいますが、本当にそうですよね。
こんなことはコミッショナーの「ツルの一声」で簡単に実現しそうなものですが、日本野球機構なんて読売寄りの事なかれ主義者ばかり。全然機能していないのが現実です。
さて、ここに「本物のチカラ」と題されたHoneywer様のちょっと前の記事があります。
SSK野球用品のCGなしのユニークなコマーシャル映像にひっかけて「飛ぶボール」についてこのようにおっしゃっています。
飛ぶボールに頼るのは、コンピューターグラフィックに頼った映像のようなものだ。
本物の迫力と感動に欠ける。
飛ぶボールに頼るんじゃなくて、技術を磨くことで、エキサイティングな野球を見せてほしい。
いや~、まさに皆さんが言いたいことって、きっとコレですよね。
(なお、僕も過去の記事で「飛ぶボール」と「試合時間」について記事にまとめています。内容は今回の記事と少なからずかぶりますが切り口が少々異なるので、よろしかったらそちらもどうぞ。)
いかがだったでしょうか?
これで長きにわたって連載した「巨人の野球は面白いのか?」という考察も晴れておしまいです!
全ての方のコメントをご紹介できなかったこと、無断で皆様のコメントに編集・要約が加わっていること、そして一つ一つのコメントやトラックバックに充分にお返事が出来ませんでした事を、ここで改めてお詫びいたします。
どうも申し訳ありませんでした。
また、今回の企画に関しまして皆様のご意見・ご感想などもいただけますと非常に光栄です。
いや、疲れました。
本当に疲れました(笑)。
こんなに疲れたのは大学の卒論以来ですよホントに…。
正直、軽い気持ちで皆さまのコメントを募集したら思わぬ反響と広がりを見せまして(笑)
しかし、今回一番感じたのは
やっぱり皆さん野球が大好きなんだといううれしい事実!
これからも、好きなチームや好きな選手の垣根を越えて、時には気楽に・時には真剣に、野球ってやつを楽しもうじゃありませんか!
では最後にひとこと。
あ~しんどかった!
ちなみに過去の記事はこちらから
第1回
第2回
第3回(ナベツネ暴言集)
第4回(ナベツネ暴言集その2)
第5回
で、今回のテーマは巨人だけに限らない日本プロ野球界全体の問題であります「飛ぶボール」について考えてみたいと思います。
巨人のホームラン攻勢というスタイルの是非を考えるときに、「飛ぶボール」という問題は避けては通れない問題だと感じました。
まず皆様のコメント(斜体字)のいくつかをご紹介したいと思います。
Unknown (ピカリン)
今年は、飛ぶボールが野球をつまらなくしてますね
打ちそこないのレフトフライがホームランになるようなプレイを見ても、ちっともワクワクしないですね
あれがホームラン?みたいな感じですから
ファンに感動を与える野球を目指して欲しいです
巨人の視聴率が今悪いのは、この感動を与えるプレーがないからじゃないんでしょぉか?
「虎砲」という阪神BLOGを立ち上げておられるピカリン様のご意見です。
もうひとつ取り上げてみましょうか。
Unknown (通りすがりZ)
巨人戦についてですが、僕は巨人打線というよりも、プロ野球全体でホームランが異常に出やすくなっている状況が面白くありません。戦術に多様性が無くなるのはやはりつまらないです。
僕は阪神ファンなので、ヒイキ目になってしまいますが、去年のタイガースって本当にたくさんの得点パターンがありましたよね。
連打で得点する。アリアスの一発で得点する。赤星が四球と足と犠打のみで得点する。etc...
去年のタイガースフィーバーは、ただ単に阪神が強かったというだけの理由ではなくて、試合が面白かったからだと思う
とにかくホームランばかりの試合は面白く無いです。
これは別に巨人戦に限らず、今年のプロ野球全体に
言えることです。狭い球場・飛ぶボール・狭いスト
ライクゾーンなど理由は一つに絞れませんが。
野球に限らず、ゲームで一番重要なのはバランスで
しょう。
似たようなコメントは他にもたくさんの方から頂いております。
さて、そもそも「飛ぶボール」とはなんなのでしょうか?
詳しくご存知ない方は「nota.or.tv」様や萬興味津々堂の「ぶろぐ」 様のこれらの記事をごらんくださいませ。
要するに日本球界には「良く飛ぶボール」と「あまり飛ばないボール」の2種類が混在しているということなんです。
で、整理すると…
飛ぶボールを使用 →巨人・中日・横浜・パリーグ6球団
普通のボールを使用→阪神・広島・ヤクルト
どれくらい効果があるのかというと、使用後は本塁打数が2倍になるほどの劇的な違いがでます。
ではこちらの「飛ぶボールが野球を壊す」と題された海老沢泰久氏のコラム記事をご覧ください。
下の文章はそこからの引用です。
誰がこんな野球をよしとしているのか知らないが、ぼくはどんな打球でもゴルフボールのようにポンポンとスタンドに飛びこんでいくホームランを見るたび、野球が壊れていくのを見ているような気がして、暗澹たる気分でいる。
えーっと、「誰がこんな野球をよしとしているのか」といえば答えはおそらくマスコミです。
この間の巨人・横浜戦のフジテレビ中継予告CMでは清原選手やT・ウッズ選手の映像にあわせて「さあ、いったい何本のホームランが飛び出すのかー!?」とナレーションが煽り立てていました。
また、巨人打線が開幕からの連続ホームラン記録をどんどん更新していたとき。
日本テレビの中継のまあ、うれしそうなことといったら…
(それについて朝日新聞の記者が思いっきり毒を吐いています。よろしかったらこちらをどうぞ)
結局は「ホームランこそが野球の華」という言葉をマスコミは思いっきり盲信しているんですよね。
で、その妄想というか誤りに、他ならぬプロ野球自体が追随しているということです。
ちょっと「すぽると」とか「うるぐす」とか、スポーツ報道番組をなにか思いだしてください。
ダイジェストで放送されるシーンの中心はやはりホームラン。
とにかく打撃戦ってド派手に見えて、マスコミ言葉でいうと「絵になりやすい」ですよね。
逆に投手戦は「絵になりにくい」
テレビ的に地味なんですよね。
例えば観客動員に苦しむパ・リーグなんかは、「マンデー・パリーグ」の導入経緯でわかるように、とにかくマスコミに取り上げてもらいたいんです。
カブレラとローズのホームラン競争なんて、視聴者の興味も引きやすく非常に絵になりますよね?
報道されれば観客増にも直結します。
う~ん、しかし…
そしてセントラルはどうでしょう?
広いナゴヤドームの中日はともかく横浜は?巨人は?
巨人なんてただでさえ「ドームラン」が出易い上に、実は神宮球場とほとんど大きさが変わらない東京ドームを使用しているんですよ?
で、ここに興味深い3球団の共通点を見つけました。
巨人=読売新聞・日本テレビ
中日=中日新聞
横浜=TBS
マスコミにつながりが深い球団が「飛ぶボール」をつかっているのですよ。
いや、ホームランは確かに華がありますし、面白いですよ。
だけど過程が大事なんですって!
「飛ぶボール」の場外ホームランなんて思いっきり極端に言えば八百長みたいなものじゃないですか。
ましてや「ドームラン」なんて…
だいたい、こうポンポンとホームランが飛び出すと興ざめですよ。
一本あたりの値打ちがどんどん下がりますよ。
必殺技はたまにでるから必殺技なんです。
長州力が最初から最後までリキ・ラリアットだけで戦ってみなさい。
醒めますって、それ。
いや、とにかくかきぴー様もおっしゃてましたが「日本のスポーツはマスコミ主導のファン不在」なんです。
ドアホって言いたいですよ、まったく。
「とりあえずいっとけ!?」様で「野球ボールの国際規格を」と唱えてらっしゃいますが、本当にそうですよね。
こんなことはコミッショナーの「ツルの一声」で簡単に実現しそうなものですが、日本野球機構なんて読売寄りの事なかれ主義者ばかり。全然機能していないのが現実です。
さて、ここに「本物のチカラ」と題されたHoneywer様のちょっと前の記事があります。
SSK野球用品のCGなしのユニークなコマーシャル映像にひっかけて「飛ぶボール」についてこのようにおっしゃっています。
飛ぶボールに頼るのは、コンピューターグラフィックに頼った映像のようなものだ。
本物の迫力と感動に欠ける。
飛ぶボールに頼るんじゃなくて、技術を磨くことで、エキサイティングな野球を見せてほしい。
いや~、まさに皆さんが言いたいことって、きっとコレですよね。
(なお、僕も過去の記事で「飛ぶボール」と「試合時間」について記事にまとめています。内容は今回の記事と少なからずかぶりますが切り口が少々異なるので、よろしかったらそちらもどうぞ。)
いかがだったでしょうか?
これで長きにわたって連載した「巨人の野球は面白いのか?」という考察も晴れておしまいです!
全ての方のコメントをご紹介できなかったこと、無断で皆様のコメントに編集・要約が加わっていること、そして一つ一つのコメントやトラックバックに充分にお返事が出来ませんでした事を、ここで改めてお詫びいたします。
どうも申し訳ありませんでした。
また、今回の企画に関しまして皆様のご意見・ご感想などもいただけますと非常に光栄です。
いや、疲れました。
本当に疲れました(笑)。
こんなに疲れたのは大学の卒論以来ですよホントに…。
正直、軽い気持ちで皆さまのコメントを募集したら思わぬ反響と広がりを見せまして(笑)
しかし、今回一番感じたのは
やっぱり皆さん野球が大好きなんだといううれしい事実!
これからも、好きなチームや好きな選手の垣根を越えて、時には気楽に・時には真剣に、野球ってやつを楽しもうじゃありませんか!
では最後にひとこと。
あ~しんどかった!
