湿潤療法は、別名うるおい療法ともいわれ、体が本来持っている力「自己治癒能力」を最大限に生かす治療法です。
キズやヤケドをしたときに、消毒を行った上でガーゼを貼る治療は今なお主流であるが、湿潤療法の治療を行うことでよりキレイに早く治すことができま す。当クリニックにおいては、一般的なラップ
を使った治療法とは異なり、医療用の清潔なドレッシング材(被覆材)であるハイドロコロイドジェルシートを用 いて治療を積極的に行います。
ケガやヤケドが治るためには自分の持っているさまざまな細胞を創部に集まらせ働かせなければなりません。この傷を治すために必要な細胞を創部に呼び寄せる役割を果たすのが「細胞成長因子」と呼ばれるものです。
創部では、傷を治すために最善のタイミングでさまざまな細胞成長因子が分泌され、そこに呼び寄せられた細胞たちが働いているのです。創部より出てくる自分の体液をハイドロコロイドゲルシートに保持することで、体液中に含まれる細胞の再生を促す成分の働きを促し、人間が本来持っている自然治癒力を引き出すのです。
モイストヒーリングのメリット
体液に含まれる細胞増殖因子をうまく利用することで、かさぶたを作らずに早く傷を治すことができます。
痛みが少ない創傷部位を乾かないようにし、乾燥による傷への刺激が小さく、痛みが少なくなります。
傷跡を乾かさないようにするため、かさぶたを作らず 、皮膚組織の再生がスムーズに行われるため、傷跡が残りにくくなります。
形成外科的専門処置方法について
キズの表面には、砂・ほこり、あるいは道路のアスファルトやカサブタなどのごみが付着しています。このようなキズの表面についたゴミは、キズの治りを遅らせてしまうため形成外科的処置で丁寧に取り除いていきます。
キズの洗浄には、医療用の清潔な生理食塩水を使いますので、ばい菌の増殖なども抑えるメリットがあります。キズが綺麗になると皮膚がピンク色に変わり、血行も良くなってきますから翌日にはかなり改善しているでしょう。
私どものクリニックでは、皮膚の中にアスファルトなどが残らないように徹底的に行うのでご安心ください。他院の治療で洗浄が不十分で皮膚の仮名にゴミが残ってしまっている場合でも、Qスイッチレーザーで治療をすることが出来ます。
キズが深く切れているようであれば、あとで目立たないように局所麻酔を使用して形成外科的にキレイで丁寧な縫合をします。
救急病院で手当てを受けられた場合には、翌日に早めに傷を見せていただくと良いでしょう。縫合の状態によっては、もう一度細い縫合糸で縫い直すケースもありますし、フォローアップも十分に行います。
医療用の ハイドロコロイドゲル を使用してキズを湿潤な状態で治します。
当クリニックでは、傷の程度や状況によりますがほとんどの場合において乾かさずにハイドロコロイドゲルで密封閉鎖療法を行ってキズの創傷治癒促進能力を促進させます。
私どものクリニックでは、さらにテープなどが目立たないように、スキントーンテープで丁寧に覆い、日常生活になるべく支障が出ないような配慮を行っています。
キズの治療が順調に経過すると、約2週間で皮膚が再生して、ほんのり赤みをおびたキズアトに変わります。
このキズアトは、トラニラスト・柴令湯の内服とヒルドイドなどの外用薬で6ヶ月ぐらいかけて徐々に残ることなく消えていきます。
また、人の皮膚は損傷を受けると皮膚の生体防御反応で必ず一時的な色素沈着をおこしますから、ビタミンCなどの内服薬治療も同時に始めていきます。もちろん、紫外線は弱った皮膚に悪影響を及ぼしますから、しっかりと日焼け止めとお化粧はして下さい。
にしやま形成外科皮フ科クリニック
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