こけしという名前の意味
そもそも、「こけし」という名前はどこからきているのでしょうか。
江戸時代の男児、女児たちの髪型、芥子坊主に似ているからという説があります。
当時の子供たちは、お手入れがしやすいよう、頭頂部の髪だけを残して丸坊主にしていることが多かったのです。
これが芥子坊主、芥子の果実によく似ています。小芥子というのが、その由来だとされます。
その他、木製の人形を意味する木偶から由来して「きでこ」と読んだり、木を削るということから「木削子」、這子(這う乳児の人形という意味)と「きぼこ」といったり、地域でそれぞれ呼び名が異なっていたようです。
1940年(昭和15年)に戦前からあったこけし愛好家の会である「東京こけし会」で開催された総会によって、「こけし」と統一されることとなります。
ちなみに、こけしの由来が「子消し」、「子化身」であるという説が出回ったことがあります。
日本では敗戦直後の貧しかった頃、増えすぎた子供を減らすためにあえて産まず、中絶する間引き、口減らしという悲しい文化に由来するという説がありました。
こけしは、その子供を供養する象徴だった、という口伝えです。
この説は明確な根拠もなく、俗説だとされています。
一方でこういった話がたくさんあることから、こけしの存在は神秘的かつ多くの人の想像力をかきたてる存在であったことがわかります。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます