星月夜に逢えたら

[hoshizukiyo ni aetara] 古都散策や仏像、文楽、DEAN FUJIOKAさんのことなどを・・・。 

「気狂いピエロ」@ゴダール映画祭2011

2011-04-05 | 演劇・ダンス・映画・音楽・古典・TV
「気狂いピエロ」
4月3日、2本目を元町映画館で鑑賞。
昔観たとばっかり思っていたのは大ウソ。
全くの初見だった~(汗)。



フェルディナンが退屈(良識ある結婚生活)を捨てて強引
に手に入れたのは、昔の女マリアンヌと二人連れの逃亡。
それも殺人絡みの。女は男のことを気狂いピエロと呼ぶ。
好きな女と逃避行しつつ、好きな本を読み、日記をつけ、
それを楽しむかのように生きるのは男。
そういう生活が耐えられず、反抗し、罵るのは女。
心のすれ違いからやがて迎える二人の結末は・・・・・・。



ハッキリ言ってようわからんのですけど(涙)。
理解できないから、まるごと体で受け止めるのみ。
あえていうなら、破滅のカッコよさ、だろうか。
暗い逃亡生活とは裏腹な、やたらまぶしい南仏の風景。
決して男前とは言えないベルモンドのリアルな切なさに
キュウン。お人形のような顔をしたアンナ・カリーナは
小生意気でオシャレでほんっとに可愛い。
でも、あれだぁね。
誰に追われているんだか、捕まる気配まるでなし。自由す
ぎる毎日、無期限の終わらない夏は楽しいけど苦しいよ。
(いつかは夏が終わる事を知るのは年齢を経てから。若い
時にはわからないんだろうな。)

本能的に夏を終わらせたかったのか、女は。
本当は終わらせたくなかったのか、男は。
女と男は太陽と海か。
やっぱりよくわからない。でもええの。
ショッキングな結末の直後、ギラギラの海の映像に重なり、
ランボーの詩の一節を読むマリアンヌの声が聴こえた瞬間、
降参!好き!と思えたから。

そういえば・・・顔にペイント。先日見た「TAROの塔」に
も出てきたね。



元町映画館。次回上映のひとつが「赤い波止場」やて。
予告編で「神戸で大ロケーション敢行」の文字が踊ってた。
メリケンパークじゃなく、メリケン波止場やねん。
それにしてもこのレトロな看板絵はわざわざ新しく作ったん
やろか? それとも昔の? やけにそそられるぜ!


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『ゴダール映画祭2011』と映画館のメイキング映画

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