星月夜に逢えたら

[hoshizukiyo ni aetara] 古都散策や仏像、文楽、DEAN FUJIOKAさんのことなどを・・・。 

祈りの日。

2014-01-17 | その他のイロイロなこと
1月17日5時46分を迎えました。
阪神大震災と震災関連でなくなられた人々のことを思い、黙祷をささげます。
あれから19年。今年もこの日を祈りの日にしよう。




震災のことを書くとき、いつもちょっとうしろめたさがある。
他人に話すような深刻なことは何も経験していない。
だから、そのせいで胸の奥底にずっとしまっていた思いがある。
それは母に対して申し訳ないという気持ち。

あの日、同じ神戸なのに実家がものすごく遠かった。
家族や親族と、とりいそぎ無事だったことを電話で確認し合ったものの、
両親の様子を見に行くことができないのがつらかった。
病気の父を抱え、母はどんなにか不安だっただろうと思う。
あの時は、車で10分のところに住んでいる姉の家族にまかせっきりだった。
直接の原因ではないにせよ、震災を機にあきらかに弱っていった母のこと
を思い出すにつけ、あの時すぐにかけつけられたらよかったのにと思う。

神戸の西と東。
まず、道が寸断されており、住居地区が孤島状態だったため脱出できなかっ
たこと。やっと出られるようになってからも、高速道路がなくなったため、
山側の迂回路に交通集中が起きてしまったこと。
さらに、たまたまその年に共同住宅の役員をしていたため、そちらでの対応
に追われ、気になりながらも実家に向かうことができなかったこと。
近くて遠いとはこのこと。
家族の事情は一様に同じではないし、震災にまつわる痛みもさまざまだと思う。
私にはこのときの歯がゆさと後悔が今も残ったまま。

横転した高速道路。復旧までに5年はかかると当初は言われていたのに、
なんと1年10カ月で復旧、開通してしまった。
あれにはホントに驚いた! まあ日本の経済を動かす道路だからね~。
それに比べると、人間の心の傷が復旧、開通するのに時間のかかること。

震災後、たしかに新しい建物がどんどんでき、見た目はきれいになったけれ
ど、企業が移転したり、見慣れた風景がなくなったりして少しサビシイ。
変わらないものもある。
それは坂を上って、山のほうから見下ろした神戸の風景。
リリーさんと深津さんが某住宅会社のCMで登っている山がまさにそう。
(高層ビルが増えたけれど)この地形と眺望は街のアイデンティティと
いえるもの。この風景を見ているだけで力がわいてくる。
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