星月夜に逢えたら

[hoshizukiyo ni aetara] 古都散策や仏像、文楽、DEAN FUJIOKAさんのことなどを・・・。 

モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(13)第七話。

2018-06-02 | DEAN FUJIOKA
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第7話あらすじ(公式サイトより引用させていただきます)

 モンテ・クリスト・真海(ディーン・フジオカ)は自分を貶めた寺角 類(渋川 清彦)をこの世から抹殺する。そして、真海が復讐のために放った南条幸男(大倉忠義)に向けた矢も、ついに的を射ようとしていた。
 幸男の家に、裏組織のダニー・ウォン(葉山ヒロ)とサム・ユンロン(ジョン・リ)が押し入り、何も知らないすみれ(山本美月)と明日花(鎌田英怜奈)を人質にとられる。かつて幸男も片棒を担いだショーン・リー(ジョー ナカムラ)事件の目撃者が香港警察と接触することになったとダニー。目撃者はショーン夫婦の娘、エデルヴァ。エデルヴァはダニーたちが人身売買で売り飛ばしたのだが、日本語を話す男が買い取った。ダニーは幸男が誰かに狙われているのだろうと、その男を探し出すよう命令する。家を飛び出した幸男は江田 愛梨(桜井ユキ)に予定のキャンセルを連絡、さらに神楽清(新井浩文)に電話するのだがつかまらない。
 その頃、神楽は訪ねてきた真海と会っていた。真海は留美(稲森いずみ)に引き合わせた安堂完治(葉山奨之)が詐欺師だったと神楽に謝る。そして、間もなく幸男がショーンの事件に関与していたことを香港警察が知ることになるとも教えた。
 寺角の遺体は匿名の通報で警察が発見される。寺角が浜浦町の出身で、15年前に暖が捕まった時の関係者だと国見悠馬(森岡龍)は入間公平(高橋克典)に報告。入間は、ラデル共和国から死亡報告が届いている暖を調べ始めた。
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いやー、すごかったあああああああああああああ。これをどう表現すればいいかわからない。
でも、こんなふうに叫べることが幸せ。このわけのわからない感情こそ、最上の作品のシルシ。ディーンさんが主題歌「Echo」を作った時、すでに7話の暖とすみれのシーンが見えていたのか。「Echo」なくしてこのドラマは語れない。ほんと!名曲だ、これ。傑作だ、このドラマ。

(昨日書いたのはここまで)
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復讐の目的って何だろう? 相手にダメージを与えること?
あなたは何もわかってないっっっっっっ!!と真海がすごい形相ですみれを振り返った時のこの台詞。人間の世界は理不尽すぎる。誰にもわかってもらえない「真実」を一番わかってほしい人に伝えられたら、それで復讐の半分は遂げられてしまうんじゃないだろうか。(あまいね、ごめんなさい。)

「なんでこんなことになってしまったんだろう。昔はみんな幸せだったのに。一つ歯車が狂っただけですべては変わってしまった。もう二度と元に戻すことはできない」元親友を死に追いやる計画をようやく遂行した後なのに、つらそうな顔で信二朗に語る真海。
復讐鬼が後悔し始めてる?それはなぜ?

人間の死、って何だろう?
死亡通知1枚で決まる死。柴門暖は死にました、いう真海。死んで生きるってどういう感覚? 生き返っちゃいけないの?


そんなことを考えてしまった7話。暖とすみれ二人きりの場面ではたぶん、全話を通して最大のクライマックス。
すみれと相対するのは二回目。暖であることをわかったうえでぶつかってくるすみれを真海がどう受け止めるかが見どころだった。(私なら3話の南条邸で二人を責めてたな。それがダメなら、せめて5話ですみれと二人の時にぶちまける。でも、そうはしなかった。壮大な復讐計画のために。)
真海か暖か、暖か真海か!カメラはすみれが喋っている間も暖の表情を追っている。
瀕死状態の寺門の前では「俺は柴門暖だ」と名乗ったのに、7話の2人きりの場面で「そうだよ、俺が暖だよ」って名乗らなかった。暖に戻りそうになるのを必死に踏みとどまっている真海の表情がほんとに身悶えするほど切なく、素晴しい!!しかも、どこまで絵になる人なんだ、ディーン・フジオカ。
真海の小刻みに変化する表情には、裏切りに対する怒りと悲しみ、孤独、嫌悪、悔しさ、母への愛、すみれへの愛ゆえの憎悪などが複雑に混じっているよう。目や目を細めた時の痙攣、喉仏、肩の震え、吐息、こぼれそうな涙・・・。
でも、真海が暖に変わるのはただ1回のみ。すみれが幸男の名前を出してかばおうとした時だった。


「Echo」ボーカルVer.とともに暖とすみれのシーンを振り返ってみる。
ベストパートナー賞授賞式の朝、会場に直行せず、真海邸を訪れるすみれ。「お引き取り願います」と添える手がそのすみれへの強固な「拒否」を表している。
すみれ「主人を責めないでください。主人は悪くないんです。悪いのはあなたを待っていることができなかった私だよ、暖。暖なんでしょ!」
(ここで「Echo」ボーカルver.がピアノのイントロから入ってくる。15年ぶりに暖と名前を呼ばれ、きっと真海の閉ざした心にも何かが起きたと思う。だけど、問い詰めるすみれに、そうだとは答えず、またもや背中向けたまま話を聞いている。この背中演出が真海なんだね。本当はすぐにでも触れたいはずなのに、そこまでして真海を貫かないといけないのはツライ、切なすぎる。)
すみれ「死んだって聞いてたから信じられなかったけど、わかったよ。最初に会った時から。15年前、あなたが連れて行かれてから私は必死に帰りを待って。お母さんは私がテロリストの妻と責められないようわざと会ってくれなくなった。そんな時、死亡通知が届いた。暖は刑務所で死んだ」
(真海の下まぶたが痙攣するように動いている)
すみれ「何度も悪夢にうなされた。暖が死ぬ夢を見続けた。お母さんは私が何もできなかったせいで。私のせいで・・・」(ここから「Echo」のTell me why・・・が始まる)「死のうと思った」。
(昔の口調で話すすみれ。母のことを聞かされ、泣きそうな顔でこらえている真海。)
すみれ「でも、その時幸男が救ってくれた。」
(「Echo」はWaveパートに。真海、いや暖の右手アップ。力がこもってくる。)
すみれ「ごめんね、暖。本当にごめんなさい。悪いのは暖を見捨てた私だよ。暖のことを忘れて幸男と明日花のことを一番に思ってる私なんだよ。」
(暖、目元の痙攣が激しくなり、目をつむる)
すみれ「恨むんだったら私を恨んで」
(暖、ゆっくりと首を横に二、三度振って、上げた右手が筋張って力がこもっているのがわかる。手を握りしめ)
暖「あなたは何もわかってない。悪いのは幸男なんだよっ!!」
(「Echo」ぷっつり音が止む。この瞬間、怒りのあまり、ついに暖になってしまった。凄まじい怒りの形相で目が大きく見開かれたまま、額には血管が浮かんでいる。ついにすみれの方を振り返ってしまう、暖。目を大きく開けたまま)
暖「悪いのは幸男なんだ」(すみれの目をしっかり見つめている暖。この後、暖を押し込め再び真海になる。)
(ここから「Set a fire」インストver.がかかる。)
真海「昔、一人の漁師が・・・ある女性と・・・永遠の愛を誓いました」(今にも涙がこぼれそうになるのをこらえ、目をそらし、鼻をすすりながら)「しかし、彼は親友の裏切りに遭い・・・異国の牢獄に閉じ込められました」(視点が定まらなくなっている)「激しい拷問に遭い、孤独と空腹で、自我を失い、ネズミに囲まれて死にました」(深い吐息をつく真海。息を吸って、もう一度すみれに向き直って宣告するように)「柴門暖が警察に捕まるように嘘の通報をしたのは南条幸男です。南条幸男が柴門暖を殺したんです」(最後の言葉は客観的に、あくまでも真海で・・・ああ、なぜ、なぜ戻れないのか)


復讐の手配、祝電というのは記者たちへの一斉メールだったんだね。これで南条幸男が終わった。
それを見届けていた神楽「死んでなかったんだ。あいつ生きてる」
入間「やっぱりそういうことか」
残りの二人に気づかれて、今後の復讐計画はどうなるのか? 8話の予告編では真海さん、かなり荒れてたけど・・・。

エデルバと香港マフィアのことをあらためて書ければいいんだけど。






●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(1)第一話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(番外編)第一話。 
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(2)第一話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(3)第二話。
●モンテ・クリスト伯と「西の魔女が死んだ」。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(4)第二話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(5)第三話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(6)第三話。
●「モンテ・クリスト伯」原作・TVドラマ比較<人物>
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(7)第四話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(8)暖とすみれと音楽と。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(9)第五話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(10)第五話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(11)第六話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想番外編(12)第七話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(13)第七話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(14)第八話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(15)第八話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(16)第八話。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(17)最終回。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(18)最終回。
●モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-感想(19)最終回。
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