染五郎さんのインタビューからのつづきです。
書き取れなかった部分がかなりあります。走り書きメモから類推してまとめました。
<愛之助さんのインタビューより>
問:このたびのお芝居でこの役が来たときはどう感じました?
愛:前髪で美少年、ということでどんなふうになるんだろうと思ってたんですけど・・・
こんなもんです。
問:女性から愛される役はよくあると思いますが、男性から愛されるというのはなかな
かないと思います。見染めの場面の台詞、松嶋屋さんにはまさにピッタリですよね。
愛:ありがとうございます。
問:どうですか、男性がお相手というのは。
愛:歌舞伎はふだんから男性のなかで演じているので、あまり抵抗はないですね。稽古
も芝居の内容も、歌舞伎のなかでやっているからかもしれないですけど。
問:百数年ぶりに復活といってもほとんど新作のようなものですね。見本もありません
し、役作りはいかがですか?
愛:前に一度「三国一夜物語」という新作をやらせて頂いたんですが、またそういう感
じで、骨組から作っています。演じるときはいろんな引き出しを使いますが、今回はジャ
ンルとしては男どうしの恋愛ということで、いま新しい引き出しを自分で作っていると
ころです。
問:共演される染五郎さんについては?
愛:公私ともに仲が良いので、違和感なく務めさせて頂いてます。
問:上方歌舞伎について塾の講師などもされていますが、思い入れはありますか?
愛:何もそんなえらそうなことは言えませんが、大阪で生まれて育ったのでやはり思い
入れはあります。歌舞伎はもともと上方でやっていたものが江戸に行ったわけなんです
ね。歌舞伎といえば江戸のものと思われている方々も多いかと思いますが、上方歌舞伎
のことも知ってほしいです。江戸があって、上方。やはり、両方ないとダメだと思いま
す。上方に住んでいる役者さん自体が少ないですし、大事にしたいですね。僕一人の力
ではできないので、みんなでやっていきながら、僕も少しでも力になれればいいなと思っ
ています。ですから、関西の人にもいっぱい観に来てほしいですね。
問:芝居がはねてからはどんなふうにされていますか?
愛:ご飯はあっちこっちに食べに行きます。おいしければミナミもキタも行きますね。
問:昔の歌舞伎の役者さんはよく祇園などで遊んだらしいですが、今はどうですか?
愛:遊ぶことは大事だと父にも言われています。いい遊びをしなさいと言われます。
ときどき先輩に連れて行ってもらったりして、京都のお茶屋さんに行って芸妓さんのい
ろんなお話を聞いたり、先輩のお話を聞いたりすることも大事ですね。そこで遊び方を
教えてもらったり、仕草も参考にしたりします。
問:いまは立ち役が多いようですが、女形というのは?
愛:上方歌舞伎では何でもしますから、最終的には両方務められるようになりたいですね。
●アンケート
問:いまハマっているものは?
愛:お香が好きですね。自分の家にいるときはやらないですけど、公演があると東京に
いることが多いので、いかに東京でホテルライフを楽しむかということで、いろんな種
類のお香をたいています。
問:次、生まれ変わるとしたら男? 女?
愛:男ですね。
問:自分の精神年齢は何歳ぐらい?
愛:これはやっぱりもう、低いですね。たぶん。
問:あす地球が滅びるとしたら、やっておきたいことは?
愛:とりあえずお芝居をしていると思います。
問:大阪で好きなラーメン屋さんは?
愛:ラーメン屋さん、大好きなんですよ。いっぱいありすぎて。一番おいしいお店は
・・・「すみれ」。北海道です。
問:シュワちゃんとヨンさま。迫られてみたいのはどっち?
愛:真剣に悩みますね。軽い気持ちで・・・ヨンさま! シュワちゃんにおさえつけ
られると逃げられませんから。
問:好きな大阪弁は?
愛:<ありがとう>(←「と」にアクセントをつけて)。おおきに、とは今はあまり言
いませんから<ありがとう>。あとは<好きやで>。
問:きょうの松竹座のお客さまにメッセージをお願いします。
愛:本日はどうもありがとうございます。歌舞伎には今回のようなものもあれば、いろ
んなジャンルの歌舞伎があります。歌舞伎をもっと愛してください。大阪の人、もっと
観てください。松竹座には歌舞伎以外にもいろんなお芝居もやってます。そちらにも来
てください。
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