エントランスに置かれた靴の幾つかに見覚えがあった。
おしゃれで可愛いズック靴・・・。
実際、自分が履いていたデザインそのものや、色違いの靴をそ
の中に見つけ、すご~く懐かしかった。
これらはKISSAというブランドで送り出され、たぶん量産されて
いた時代のものだと思う。
2006年に亡くなったシューズ・デザイナー高田喜佐さんのクリ
エーションの軌跡をたどる展観。
「高田喜佐 ザ・シューズ展 靴のファンタジーを追い続けた
41年の軌跡」。神戸ファッション美術館にて。
さらに奥に進むと、フライヤーに掲載のカラフツなブーツをは
じめ、膨大な数の靴が点々点々・・・・・・・・と並べ置かれ、
そのバリエーションの豊かさ、色使い、可愛さ、緻密さ、大胆
さに高田さんが靴作りに費やした時間や想いが一挙に迫ってき
て、いまなお失せてはいないエネルギーを感じてしまった。
まだ終わらない♪ って歌のフレーズが出そうになる。
ズック靴、革の靴、エナメル、キンキラ・・・。
迷彩柄の地下足袋シューズなんて、マルタンマルジェラの足袋
ブーツよりもずっと前にあったのね~。
そんななか、いまの私の目を釘付けにしたのが、草履サンダル。
種類はいろいろあって、パッと見は和風なんだけどヒールがあ
るから洋っぽくて。色は深みある配色だったりドット柄だったり。
サンダル風でカジュアルなのに、よく見るとソールが二層、三層
になっていて、普通の着物の草履としてじゅうぶん履けるカンジ。
この草履サンダル、いま売れそうだと思うけどな~。
高田喜佐さんの靴は、身近にありそうなのに全く今までになかっ
た靴、そういうラインだと思う。一見、履きやすそうなオシャレ
で可愛い靴は実は現場泣かせだったようだ。
デザインを実際に形にしていた工場やメーカーの人にとっては、
ことごとく常識、セオリーに反するものだったらしい。それでも
喧嘩しながらもいい仕事がしたい、採算が合わなくても勉強がで
きるならそれでいいと思う職人たちとデザイナーの幸せな関係。
当時の宣伝ポスターも展示されていた。
アートディレクターは石岡瑛子さん、写真は繰上和美さん。靴を
靴として撮っていないのに世界観がきちんと伝わる仕事だ。
靴のデザインも、その宣伝も、媚びてなくてのびのびしている。
たとえそれが裏側で命を削るような仕事であったとしても。
ネットや携帯がここまで生活に入り込んでいない時代、自己表現
といえばファッションが最大の手段だった頃のクリエイションの
力をひととき垣間みた思い。
その数時間後、ストイックさをデザインコンセプトにしたような
靴屋さんの前を通りかかり、一瞬食指が動いた自分にダメ出しを
した。もっと夢のあるものを買おうよねっ!
「高田喜佐 ザ・シューズ展」は7月2日まで。
おしゃれで可愛いズック靴・・・。
実際、自分が履いていたデザインそのものや、色違いの靴をそ
の中に見つけ、すご~く懐かしかった。
これらはKISSAというブランドで送り出され、たぶん量産されて
いた時代のものだと思う。
2006年に亡くなったシューズ・デザイナー高田喜佐さんのクリ
エーションの軌跡をたどる展観。
「高田喜佐 ザ・シューズ展 靴のファンタジーを追い続けた
41年の軌跡」。神戸ファッション美術館にて。
さらに奥に進むと、フライヤーに掲載のカラフツなブーツをは
じめ、膨大な数の靴が点々点々・・・・・・・・と並べ置かれ、
そのバリエーションの豊かさ、色使い、可愛さ、緻密さ、大胆
さに高田さんが靴作りに費やした時間や想いが一挙に迫ってき
て、いまなお失せてはいないエネルギーを感じてしまった。
まだ終わらない♪ って歌のフレーズが出そうになる。
ズック靴、革の靴、エナメル、キンキラ・・・。
迷彩柄の地下足袋シューズなんて、マルタンマルジェラの足袋
ブーツよりもずっと前にあったのね~。
そんななか、いまの私の目を釘付けにしたのが、草履サンダル。
種類はいろいろあって、パッと見は和風なんだけどヒールがあ
るから洋っぽくて。色は深みある配色だったりドット柄だったり。
サンダル風でカジュアルなのに、よく見るとソールが二層、三層
になっていて、普通の着物の草履としてじゅうぶん履けるカンジ。
この草履サンダル、いま売れそうだと思うけどな~。
高田喜佐さんの靴は、身近にありそうなのに全く今までになかっ
た靴、そういうラインだと思う。一見、履きやすそうなオシャレ
で可愛い靴は実は現場泣かせだったようだ。
デザインを実際に形にしていた工場やメーカーの人にとっては、
ことごとく常識、セオリーに反するものだったらしい。それでも
喧嘩しながらもいい仕事がしたい、採算が合わなくても勉強がで
きるならそれでいいと思う職人たちとデザイナーの幸せな関係。
当時の宣伝ポスターも展示されていた。
アートディレクターは石岡瑛子さん、写真は繰上和美さん。靴を
靴として撮っていないのに世界観がきちんと伝わる仕事だ。
靴のデザインも、その宣伝も、媚びてなくてのびのびしている。
たとえそれが裏側で命を削るような仕事であったとしても。
ネットや携帯がここまで生活に入り込んでいない時代、自己表現
といえばファッションが最大の手段だった頃のクリエイションの
力をひととき垣間みた思い。
その数時間後、ストイックさをデザインコンセプトにしたような
靴屋さんの前を通りかかり、一瞬食指が動いた自分にダメ出しを
した。もっと夢のあるものを買おうよねっ!
「高田喜佐 ザ・シューズ展」は7月2日まで。