星月夜に逢えたら

[hoshizukiyo ni aetara] 古都散策や仏像、文楽、DEAN FUJIOKAさんのことなどを・・・。 

映画『幸せなひとりぼっち』を観た。

2017-01-14 | 演劇・ダンス・映画・音楽・古典・TV

「幸せなひとりぼっち」をシネ・リーブル神戸で観た。
評判通りの心にズンとくる映画だった。
ポスターには「スウェーデンで国民の5人に1人が見た、史上
3位の記録的大ヒット映画!」と書かれている。



子供の頃に読んだ『クリスマス・カロル』もスクルージ目線で読むと
違う景色が見えるのかもしれない。
どんなにイヤミに見えてフンイキ最悪の人間にも、豊かに彩られ、
キラキラ輝いた時間がある。かと思えばどん底の時もある。
起伏に富んだリアルな人生が誰にでもあるものだ。
でも、年齢とともに見えづらくなってしまう。

映画の主人公、老人オーヴェは妻に先立たれ、仕事も失い、明日
そっちに行くよと妻の墓に向かって話すのが日課になっている。
自ら命を絶とうとしてイロイロなやり方を試みるのだが、いつも
邪魔されてしまう。向かいに引っ越してきたファミリーによって。

近隣に住む他人と関わらざるをえなくなり、ぶつかり合ううちに、
自分の胸の奥にしまっていたこともさらけ出すように。
いつのまにかコミュニティでの人間関係を取り戻すオーヴェ。
他人からの厄介が迷惑ではなくなり、自分が他人の役に立っている
ことにも気づくようになり、すっかり自殺願望もなくなってしまう、
そんなお話。

自殺行為をいつも他人に阻止されるくだりがユーモラスに描かれて
いて、ヒューマンコメディタッチ。
個人的にはスウェーデンの車ネタがツボだった。
地区会長の座をめぐってライバルどうしだった二人の人生をそのまま
サーブ VS ボルボの車種変遷で語ってゆくところが、ね♪
オチの車がね!
なかなか身につまされるところもあり、ちょこっと涙してしまった。

こんどはもっとパァーッとする映画を見たい。


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