3年目の
田舎生活が始まった
散歩が終わって
初詣でもしようと思い
お参りに
近くに
神社が二つある
少し大きいのは大元神社
天照大神を祀っている
いつもと変わらず
静かだ
誰もいない
この辺では
大きな神社だ
息子にお参りに行こうか
と言ったら
神社には神様はいないよ
と言って行かない
一人で行く事にした
習慣だ
ついでに
上の小さな神社にも行く
金比羅山だ
二百六十段の階段を登って
小さな賽銭箱に
お賽銭をあげる
昔は皆んな
お参りに来て
甘酒とか振舞ったらしい
今は来る人はいない
階段を下りると
隣りはお寺だ
先日
お焚き上げで
純ちゃん達が
太鼓を奉納した所だ
こちらは
多少立派だ
ここにもお賽銭をあげて
お参りする
お正月の
やる事が済んだ
珍しく隣りの輝雄さんがいる
部屋の中で
薪をくべている
煙突はない
プロパンボンベを
切って改良したストーブで
薪をくべている
新年の挨拶
火にあたりながら
この辺のことを
いろいろ聞く
昔はこの上の方にも
家があったらしい
あそこから上の方に
登った所には
6軒位家があったらしい
今は道もない
そう言えば
墓参りに来る人がいたな
英ちゃん家に行く途中から
真っ直ぐ上に
登っていくと
二軒家がある
どちらも住んでいるみたいだ
この辺には
大きな樫の木があって
市の記念物に
指定されているらしい
近くを探したが
大きな木はない
その話をしたら
小さな小屋があって
その横を通って
登っていくとあるらしい
今度行ってみよう
ここら辺も
10軒位の家があったらしい
大きな樫の木の根本に
首と胴体を別々にして
埋めたと言われている
所があるらしい
昔盗賊が入って
盗賊を殺して
首を切って埋めたと言う
なんとか塚と書いてある
不気味な場所だ
昔は
結構人が住んでいた
都会に出て行くと
帰って来ない
どんどん人がいなくなって
ここも何年かで
人がいなくなるのかな
でも
息子が来てから
移住者が増えた
自分を入れると
5組の移住者が
住んでいる
若い人が増えて
子供が増えて
賑やかになって来た
まだまだ
捨てたもんじゃない
下に引っ越そうと
思ってたけど
ここにいる事にしたと
言う人も出てきた
こんなにいい所はない
もったいない
ここに住めて
よかったと思う