■マーケット
FOMC結果待ち NY株は様子見
さえない経済指標を、業績がサポートする展開の中、やはり、きょうから始まったFOMC=連邦公開市場委員会の行方が気になります。化学大手デュポンが、通期の一株利益の見通しを引き上げ、朝方の相場を支えました。一方、3月の耐久財受注が予想以上の落ち込みで消費者マインドも盛り上りにかけ、買い一巡後はもみ合いの展開。引け後のアップル決算も様子見を強めたようです。FOMCは無風との見方が大勢ですが、市場は次の利上げのタイミングに執着していて、明日の結果を静かに待ちます。株価終値、高安まちまちでした。ダウが反発、13ドル高、1万7,990ドル。ナスダックが4日続落です。7ポイント下落、4,888。S&P500が反発、3ポイント上昇の2,091でした。

【世界の株価】
26日の終値
【NY証券取引所中継】米さえない消費者信頼感
解説は岡三証券NYの高野一真氏

--まさに午後は様子見ムードが強まりましたね。
本日は原油価格の上昇などが下支え要因となったんですけども、翌日にFOMCの結果公表が控えていることから、様子見姿勢が強まりまして終日方向感に欠ける展開となっております。
--さて今日合わせて発表された4月の消費者信頼感指数、冴えない内容でしたね。
4月は前の月から1.9ポイント低下した94.2となりまして市場予想も下回っております。内訳を見てみますと「現況指数」に関しては、ビジネス環境と雇用において、「良好」と「悪化」は減り「中立」は増加するなどまちまちの内容となりました。一方6ヶ月先の「期待指数」は改善の期待が低下しまして、13.
4%(前月比-1.3)と前月から悪化となっております。

--つまり先行きには懸念が高まっているわけですよね。
4月の期待指数は1年10か月ぶりの低水準となっておりまして、消費に対しましてはやや懸念材料であると考えております。ただ現況の雇用機会が「十分」であるとする回答から「困難」とする回答を引いた値については改善が進んでおりまして、4月は8年3か月ぶりの高水準となっております。消費者信頼感指数はここ1年半程高い水準で揉み合いが続いておりますけれども、雇用の安定を受けまして消費動向は改善が続いていくと考えております。
【NY証券取引所中継】米RV市場が活況
解説は岡三証券NYの高野一真氏

--さて日本は今週末からゴールデンウィークなんですが、アメリカも戦没者を追悼する5月のメモリアルデーを過ぎると夏到来、行楽シーズンですよね。
はい、アメリカではもうすぐ夏のドライブシーズンに突入となります。今年は5月30日がメモリアルデーとなっておりますけれども、既に盛り上がっている市場があります。
--ドライブだから、ということはやはり車ですよね。
特にその中でもRV(レクリエーショナル・ビークル)市場の改善が鮮明となっております。RVとはいわゆるキャンピングカーなどのことを指しますけれども、RVの業界団体によると、今年の1月、2月の出荷台数は1年前に比べて2ケタの伸び(前月比で1月+10.6%、2月+12.1%)となっておりまして、RVメーカー大手のソア・インダストリーなど関連企業の株価も堅調となっております。もちろん足下のガソリン安も追い風とな
っております。

--将来的にも伸びる余地はあるんでしょうか。
ソア・インダストリーによりますと、北米で積極的にキャンプを楽しむ人口はおよそ4600万人となっておりますけれども、その中でRVの利用者はまだ970万人ほどと拡大余地は大きく、実際RV利用者の58%はテントのキャンプから移行してきたというデータもあります。またある調査ではミレニアルなどの若者世代はキャンプを含めた体験にお金を使う志向が強いという結果もありまして、今後のRV市場を支える要因となりそうです。
【為替見通し】注目ポイントは「日米金融政策」
解説は三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作氏
--ニューヨーク市場は円安方向の動きでしたね。
昨日はロンドン序盤に 110円60銭台まで下落しましたが、英国の EU離脱懸念が後退したとの思惑や原油価格の大幅上昇を受けてクロス円が軒並み上昇、ドル円もつられて 111円台前半に切り替えしてきました。
--そして予想レンジが110.90円 - 111.90円、注目ポイントは「日米金融政策」で、
まずはアメリカのFOMCですね。
はい、最も注目される声明文では、これまで同様、今後の経済指標次第で利上げの是非を判断するとの方針が示されそうであり、政策金利については据え置きがほぼ確実視されています。よって市場の関心は 6月利上げの有無にシフトしており、今回に限れば FOMC の翌日の日銀会合に注目が集まりそうです。
--明日の日銀会合では何らかの追加緩和がありそうですか。

はい、熊本地震の発生を受け、ゼロ回答だと失望のの株安円高を招きそうなので、何かやってくると思います。すでに報じられた通り政策金利のマイナス幅拡大と同時に貸出金利もマイナスにする可能性が意識されている他、ETFなどの購入増額も期待されているようです。長期国債の購入についても賛否両論ありますが、量を追求するならさらに増やすとの見方もあるようです。いずれにしても既に追加緩和が相当織り込まれているため、中途半端な内容だと何かやっても市場は失望、週末にかけて再び110円前後に反落するかもしれません。よって日銀にとって難しいかじ取りを要求される会合になりそうです。

【日本株見通し】注目ポイントは「次の相場けん引役の芽」
解説は野村証券の若生寿一氏
--今日の予想レンジは17200~17500です。アップルの失望決算、これは影響しますか。
そうですね、関連銘柄への影響が広がるというのは避けられないです。ただ今日はアメリカ、日本の金融イベント待ちという様子見気分が強まるのかなというふうに思っています。
--そして注目ポイントは「次の相場けん引役の芽」です。

先週19日以降のの4連騰を牽引したセクターのうち、この2日間の調整で下げ渋ったセクターにヒントがあると考えています。例えばTOPIXと17業種の騰落率を比べてみると、銀行や不動産などは先週、追加緩和期待で大きく上昇した後、今週は大きく下げている。一方で同じように追加緩和にともない円安期待から買われた自動車、電機・精密といった輸出関連セクターは下落率が低くて、結果として相場を下支えしていると見ることができそうです。
--ただ輸出関連が今後、牽引役になほど現在円安水準ではないような気がしますね。
はい、そうなんですが、アメリカや中国の景気が一時に比べればしっかりしてきたということで、輸出関連企業の業績の下振れ一巡をマーケットが織り込んできた面もあると考えております。ですから今日、明日の日米の金融政策イベント通過後に為替の大波乱がなければ、業績の下振れが限定的という見方から、こういう輸出関連セクターを中心に買い安心感が広がる可能性があると考えております。
■特集三菱自25年間にわたる不正
軽自動車の燃費データ改ざん問題について、三菱自動車が調査を進めたところ、新たな不正が明らかになりました。この問題は、軽自動車4車種について、走る際のタイヤや風の抵抗などを測定した「走行抵抗」のデータを三菱自動車が改ざんしていたものです。燃費がよくなるように、抵抗の小さいデータを意図的に選んでいました。三菱自動車が詳しく調べたところ、日本では、走行抵抗のデータは「惰行法」という方法で測定するよう国が定めているのに対し、三菱自動車はアメリカで採用されている「高速惰行法」という方法を、25年間にわたって採用していました。この方法が使われた車は、現在も国内で販売されているということですが、三菱自動車は車種名についてきょうの時点では明らかにしませんでした。またすでに明らかになった軽自動車4車種の不正についても、1つの車種だけでデータを測定し、それを流用していたことがわかりました。
《2016年04月26日 WBSの再放送》
ニュース 三菱自動車 25年間にわたる不正 (下記URL参照)
http://creampan.seesaa.net/article/437240629.html
■【プロの眼】米金利は緩やかに上昇
今の米金利は年内にあと1回の利上げがギリギリあるか、ないか程度の織り込み具合となっているが、現状を見ると原油価格や期待インフレ率を見ると去年12月に利上げを決定した時期と同程度まで回復しており、更なる利上げの織り込みは必至と見る。FOMCを終えると年内追加利上げを織り込む動きから、緩やかに金利上昇すると見ています。
解説はJPモルガン証券 吉利晃氏
--吉利さんは債券ディーラーなので債券市場のムードを良くご存知ですが、さてアメリカはいつ利上げができるのかというところ、ムードはどうなんでしょうか。

マーケットの織り込みなんですけど、グラフ1はFF(フェデラルファンド)の金利の先物市場から見ているものなんですけど、1月、3月、4月とFOMCがある段階のポイントで「今現在今回の利上げを織り込んでいる可能性は何パーセントですか」「ゼロです」という状況。また今年1年で見ると12月までのFOMCで現在赤のラインのところでだいたい8割弱位織り込んでいます、というふうに見るものです。
--8割弱ということはFF金利先物市場では、今年1回もしないということですか。
そうですね。今年1回ある確率が80%ということになるので、今年1度もないというふうにマーケットは見ているわけですね。
--ただ1月の時、3月の時、そして今回というふうに順を追ってみていくと、どんどん下がって・・・
織り込み度合いは剥落していっています。
--これはどういうふうに見ればいいですか。
FOMCがあるたびに、織り込み度合いをちょっとやりすぎていたんだなといううふうにマーケットが理解して、その織り込み度合いを剥落させていった。いわゆるFOMCのイエレン議長が思ったよりもハト派であるということで織り込み度合いが徐々に後退していったということです。

--だから今回はゼロと見ていて、6月は2割位ということですね。さてそれではその織り込みが正しいのかどうか。(グラフ2)
前回本当に久々の利上げがあった12月から見て、原油は下がってきました。5年先の期待インフレ率も下がってきました。そういう状況であったので、1月と3月のFOMCでどうしてもハト派寄りになるのはすごく理解できた。ところが2月後半から3月にかけていま回復基調にあるという状況で、原油価格に関しては利上げを実際にした時よりもちょっと高い。
--ですから環境としてはちょっと前の1月、3月と違うということですね。
違うんじゃないかという考えです。原油がこの当たりに落ち着くということを弊社のオフィシャルビューですけども、落ち着くということを前提にすると、(グラフ1の)この赤いラインが後半はもっと上にあってもいいんじゃないか。
--1回くらいはあってもいいんじゃないかというふうに変わってくる。
ということはFOMC終了後、何らかをきっかけにこれを織り込みにくるような動きが出てくるので、短期金利主導の緩やかな金利上昇というのがあり得るのではないかと思います。
--アメリカの金利が上昇しますと、世界中のお金がそこに行きますから、急騰するということはなく緩やかに上がって行くというイメージですね。
■【コメンテーター】JPモルガン証券/吉利晃氏
・アップル業績
--アップルの速報が入ってきました。ヘッドラインなのでまだ中身は分かりませんけれども、これは日本の関連企業に大きく影響する。電子部品や素材、機械などに影響しますけれども、債券市場ではそんなに気になないですか。
そうですね。あまり個別銘柄に一喜一憂する気配はないですけれども、やはりアップルはアメリカを象徴するような企業になっていますから、アップルの業績が悪いというのは、今後のアメリカ経済は大丈夫なのかという意味ではある程度注目される。経済指標もそれほどいい内容ではないので、今後先行き大丈夫なのかという面では、ある程度注目されると思います。
--いい時はスルーするけども、悪いとそこはやはり注目せざるを得ないという存在感があるということですね。
・きょうの経済視点「次」
イベントそのものに注目するより、イベントの次にマーケットがどういう動きをするかを気にしていくことで、次への読んでいく。例えば今回ですとFOMCそのものではなくて、その後に原油価格とか、期待インフレ率とか、そういったところから徐々に金利が上昇していくという話に変わってい来るという、その転換期を見据えて受け止めていくということが重要だと思います。
--「次」ということですが、原油価格に関して言いますと、次どうなるか見えていない。増産凍結協議がどうなるか・・・。
先日のドーハを経て、あまり売られていないということを考えると、一段落したんじゃないかなと思う。
■今日の予定
日銀 金融政策決定会合(~28日)
決算 ファナック、京セラ、任天堂
米1-3月期GDP
米FOMC
米決算 フェイスブック、ボーイング
■ニュース
米3月耐久財受注 ↑0.8%
アメリカの商務省が26日発表した3月の耐久財受注は前の月と比べ0.8%増えました。3月の耐久財受注は2,306億5,100万ドルで前の月より0.8%増えましたが市場予想は下回りました。部門別では「自動車と関連部品」が3%減少する一方国防関連の航空機が増加し「輸送機器」が2.9%のプラスとなりました。また設備投資の先行指標となる航空機を除く非国防資本財受注は前の月と比べ横ばいでした。
《3月の耐久財受注(前月比)》
2306億5100万ドル(+0.8%)市場予想は下回る
自動車・部品 -3.0%
輸送機器 +2.9%
航空機を除く非国防資本財受注(前月比) 横ばい
米デュポン 純利益↑20%
アメリカの化学大手デュポンの1月から3月期の決算は大幅なコスト削減が功を奏し20%の増益でした。売上高はドル高の影響で一年前より5.5%減りましたが一株利益は1ドル39セントと市場予想を上回りました。また通年の利益見通しを上方修正するとともに1904年以来447四半期連続の配当金の支払いを次の四半期も行うと発表しています。
《デュポン1-3月期決算(前年比)》
売上高 74億 500万ドル(-5.5%)
純利益 12億2900万ドル(+20%)
1株利益 1ドル39セント(予想を上回る)
英BP 原油安で赤字転落
イギリスの石油大手BPが26日発表した1月から3月期の決算は原油安の影響を受け最終赤字に転落しました。赤字額はメキシコ湾での原油流出の損失も合わせ5億8,300万ドルとなり売上高も1年前より3割減少しました。またBPは来年の原油価格の予想をこれまでの60ドルから引き下げた50ドルから55ドルとしさらに生産コストを抑えると明らかにしました。
《BP1-3月期決算(前年比)》
売上高 385億1200万ドル(-30.6%)
最終赤字 5億8300万ドル(赤字転落)
ツイッター 赤字半減
ツイッターが発表した1月から3月期の決算は最終赤字が1年前に比べて半減し、売上高は36%増えました。一方、特殊要因を除いた実質一株利益は15セントで予想を上回りました。市場が注目する月間の実質利用者数は3億1,000万人で、前の四半期に比べ1.6%増えました。予想を上回る決算でしたが、4月から6月期の見通しを引き下げたことからツイッター株は時間外取引で一時12%以上下落しました。
《ツイッター1-3月期決算(前年比)》
売上高 5億9452万ドル(-36%)
最終赤字 7973万ドル(赤字半減)
実質1株利益 15セント(予想を上回る)
アップル決算 iPhone 初の販売減
アップルが先ほど発表した1月から3月期の決算で主力のアイフォーンが2007年の発売以来、初めて販売が減少しました。販売台数は1年前に比べ16%マイナスとなったほか新モデルを投入したアイパッドも19%減りました。1ー3月期としては13年ぶりの減収で純利益も22%減りました。一株利益は市場予想を下回っています。地域別の販売では中国が26%の大幅な減少となった他、主力の北米市場も振るいませんでした。クックCEOは発表後の会見で、成長が一時的に止まっているとした上でアイフォーンの買い替えが鈍化していると指摘しました。決算を受けアップル株は時間外で一時8%以上下落しています。
《アップル1-3月期決算(前年比)》
売上高 505億5700万ドル(-13%)
純利益 105億1600万ドル(-22%)
1株利益 1ドル90セント(予想を下回る)
三菱自 不正試験25年間
三菱自動車は26日、燃費データ改ざん問題の調査内容を国土交通省に報告したうえで、1991年からおよそ25年間にわたって法令と異なる不正な試験方法で燃費データを計測していたと発表しました。会見で相川哲郎社長は不正な方法で燃費データを収集した車種について「調査中」と説明するにとどめましたが、数十車種、数百万台規模に上る可能性があります。また今回の報告で、2013年に生産を始めた「eKワゴン」など軽自動車4車種のデータ改ざんは、燃費目標を達成するためだったことも明らかにしました。三菱自動車は、全容解明に向け、外部の有識者からなる特別調査委員会を設置し、3ヵ月後をめどに報告をまとめる方針を示しました。
九州新幹線きょう全線再開
JR九州は、熊本地震により一部区間の運休が続いている九州新幹線が、きょう午後に全線で営業運転を再開する見通しとなったと発表しました。脱線で最後まで不通だった熊本―新水俣の間のおよそ74キロで、破損した設備の修復が順調に進み、当初28日とした予定を1日前倒ししました。九州を縦断する、全長およそ256キロの交通の動脈が、13日ぶりに全線復旧することになります。
日本勢 豪潜水艦の受注逃す
潜水艦をめぐる受注競争に日本は敗れました。オーストラリア政府は26日、潜水艦の共同開発の相手として、フランス企業を選んだと発表しました。日本は政府と三菱重工業、川崎重工業などがそうりゅう型をベースにした計画を提案していたが、4兆3000億円の契約を逃した。日本政府関係者は敗因について「フランスの方が潜水艦輸出の経験が勝っていた」としている。しかし日本の敗因は他にも有り、背景にあったのは地元経済への貢献だったようだ。DCNSはオーストラリア国内での製造や2900人の雇用を約束するなど地元への経済効果をアピールしたのだ。
東芝 パソコン事業統合白紙に
経営再建中の東芝はパソコン事業について、富士通とVAIO(バイオ)の3社による統合交渉が白紙になったことを明らかにしました。原子力事業ではアメリカの子会社の資産価値を見直し、およそ2,600億円の減損損失を計上すると発表しました。室町社長は引き続き財務基盤の強化に取り組むとしています。
パナマ文書 来月10日公表へ
国際調査報道ジャーナリスト連合は26日、「パナマ文書」に記載されていたいわゆるタックスヘイブン=租税回避地にある法人名と、法人に関連する個人名を、日本時間・来月10日に公表すると決めました。また、「パナマ文書」を明らかにした南ドイツ新聞などによりますと、日本に在住する人や日本企業が株主や役員として記載された回避地法人は270以上あるとみられています。
TPP 今国会での成立断念
自民党の谷垣幹事長は与野党の幹事長らと会談し、後半国会の最大の目玉だったTPP=環太平洋経済連携協定の承認案と関連法案について、いまの国会での成立を断念する方針を伝えました。谷垣幹事長は断念した理由について、「審議時間が十分でない」として、無理やり強行することは控えると述べました。政府・与党は、次の国会での成立を目指します。
文化庁移転で初協議
政府は26日、文化庁の京都移転に向けた協議会を初めて開き、馳文部科学大臣や石破地方創生大臣のほか、京都府の山田知事などが出席しました。協議会では移転に伴う費用について、山田知事が厳しく反論する場面もみられました。協議会は8月をめどに移転時期や費用などについて考えを取りまとめる予定です。
チェルノブイリ事故30年で式典
史上最悪の放射能汚染をもたらした旧ソ連のチェルノブイリ原発事故から30年を迎えた26日、ウクライナ政府主催の追悼式典が開かれました。式典でポロシェンコ大統領は「最終解決にはほど遠い」と述べ、国際社会に協力の継続を呼び掛けました。爆発を起こした4号機を覆うコンクリート製「石棺」の老朽化が著しいため、ウクライナ政府は巨大な金属製シェルターで石棺ごと密閉する計画を進めています。
グーグルやフォードなど5社連携
アメリカのグーグルやフォード・モーターなど5社は26日、自動運転車の実用化に向けた基準作りなどで連携すると発表しました。連携するのは自動運転車を開発するグーグルやフォードのほか配車サービス大手のウーバーとリフト、スウェーデンの自動車大手ボルボです。またアメリカ運輸省の道路交通安全局でトップだった元局長を顧問として迎えます。5社は「自動運転技術により事故は減り渋滞も緩和する」として政府に自動運転車が走るための基準や法整備を働き掛ける方針です。
■【ネタのたね】
ビームス「ビームスジャパン」
あす新宿に誕生する「ビームス・ジャパン」です。ビームスは若者には人気のセレクトショップですが、こちらはこれまでとひと味違って、ニッポンの食やファッション、カルチャー、アートなどが各階に展開され、あらゆる商品が和に統一された施設です。そして「匠」のフロアにある新旧デザインと伝統的な手仕事を融合した店舗では、「青いこけし」が販売されます。これは伝統を踏襲しつつ新たなこけしを創作するということで誕生しました。この青いこけしは話題となり、渋谷で行われた販売イベントでは40分で売り切れたそうです。「ビームスジャパン」ではこうした様々なジャパンを世界に発信していきたいとしています。
エレクトロラックス「myPRO」
スウェーデンの老舗家電メーカー、エレクトロラックスはきのう、新しい洗濯機と乾燥機を発表しました。こちらは“セミプロ”仕様の洗濯機ということです。老人ホームや幼稚園などの規模に合う製品で、そうした新たな市場を開拓するための新製品だということです。この新しい洗濯機は、8キロの大容量に加え、高温除菌洗いなど洗濯の種類は16通り。洗浄力や除菌力は業務用に引けを取らないということです。さらに価格も、洗濯機、乾燥機ともに通常の業務用の半額程度ということです。今年度は1,000台の売り上げを目指します。
■日経超特急
①IHIが航空整備拠点 LCC台頭で需要急増 エンジン向け20年ぶり新設
IHIは20年ぶりに航空機事業の工場を国内に新設する。格安航空会社(LCC)の登場などで需要が広がるエンジンの整備を担い、投資額は100億円程度。日本の製造業が内需縮小を睨んで国内投資をためらう中、日本の航空機産業は翼や胴体など部品の製造で米欧航空機大手の主要サプライヤーとなり、将来の基幹産業としての期待が高まっている。保守業務も市場が広がる見通し。航空機事業に投資する国内メーカーの動きが強まりそうだ。
②全日空、日航を初の逆転 15年度の国際線利用者
全日本空輸の国際線利用者数が2015年度に1986年の国際線就航以来、初めて日本航空を上回った。欧米やアジアへのビジネス客を中心に据えた路線戦略が奏功し、固定客をつかんだ。航空券販売での協力など海外航空会社との提携策も外国人客の取り込みにつながった。
15年度の利用者数は全日空が14年度比1割増えて810万人を超え、日航を数万人上回ったもようだ。2社とも円安を追い風に中国や東南アジアからの訪日外国人客を取り込んだが、全日空は欧米やアジアへのビジネス客を中心に据えた路線戦略が奏功し固定客をつかんだ。
③消費回復、力強さ欠く 日経4月DI なおマイナス2
個人消費の停滞が続いている。四半期ごとの消費関連企業の景況感を示す「日経消費DI」の4月調査は業況判断が2期ぶりに改善したものの、マイナス2と水面下に沈んだままだった。節約志向が強まり、百貨店や旅行・運輸、外食が大幅に悪化した。3カ月後の業況見通しも全業種で横ばいと回復への力強さを欠く。調査後に発生した熊本県を中心とする地震の影響も先行きに影を落とす。
■日刊モーサテジャーナル
①三菱自の燃費改ざん 欧米メディアも速報(フィナンシャル・タイムズ/ウォール・ストリート・ジャーナル)
三菱自動車の燃費データ改竄問題を欧米メディアも速報。フィナンシャルタイムズは「会見ではなぜ不正が起きたか、責任は誰にあるのかなど重要なところが明らかにされていない。」としている。またウォールストリートジャーナルは「25年間も正しい検査が行われていないことに驚きだ。同様の問題が発覚したドイツのフォルクスワーゲンがいまも不正発覚前の株価水準を回復できていないことを挙げ、三菱自動車の株価の早期回復に投資家は期待すべきでない。」と冷ややかに今回の事態を見ている。
②アメリカ大統領選 “トランプ阻止同盟”評価は?(ウォール・ストリート・ジャーナル/ワシントン・ポスト)
きょうはコネチカットやデラウェアなど、5つの州で米国大統領選予備選が行われている。共和党は5州すべてでトランプ氏が勝利するとみられるなか、追走するクルーズ氏、ケーシック氏がトランプ阻止のために同盟を組んだことについて各紙が分析している。ウォールストリートジャーナルは「同盟は共和党にとって吉と出るか凶と出るかわからない。うまく行けばトランプ氏の指名獲得を阻止できるが、失敗すればトランプ氏が同情される立場となり、さらに支持を集める可能性がある。」と見ている。こうしたなかワシントンポストは「来月3日に予定されている中西部インディアナ州での予備選で、クルーズ氏に投票するという同盟を組んだばかりなのに、一部のケーシック氏支持者はケーシック氏に投票すると表明するなど、早くも同盟が揺らいでいる。」と伝えている。
③ペプシ 5秒CMで新たな広告戦略(USAトゥデー)
ペプシが5秒間のCMを製作。絵文字だけを使った新たなラベルのペプシを売り出すのに合わせて作られたわずか5秒間のCM。斬新な広告で消費者の目を引くことになるだろうとしたうえで、5秒ならばチャンネルを変えられることもないというマーケティング専門家の分析を掲載し評価している。しかし一般的にテレビCMは15秒、30秒単位で、5秒CMが導入するにはシステムの変更が必要なため、契約したテレビ局。ケーブル局は数社に限られている。
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