■マーケット
英国紳士の闘技場 “ザ・リング”とは
イギリスの金融街シティにあるロンドン金属取引所。アルミニウムや銅、鉛などの非鉄金属を売買する世界最大の取引所だ。そこにある「リング」と呼ばれる取り引きの場所では、円形の赤いソファで大声を出し身ぶり手ぶりで取引する。ブローカーが世界の投資家から注文を受け、クロークが価格の変動をつげる。赤いソファに座るのがトレーダーで、実際に取引する。ミスを防ぐため取引はすべて録音される。違反を繰り返すと罰金も科される。コンピューターを使った取引が増えていてリングの取引量を大きく上回るなか、ブランドと信頼を守るために存続を決めた。
中継担当:ロンドン支局 豊島晋作記者
G20後も“株安”止まらず
G20が閉幕し、声明文に世界経済の減速を止めるために各国が「全ての政策手段を用いる」との文言が盛り込まれました。これを受け株式市場では財政政策が拡大され補正予算の審議への期待も高まり、日経平均株価は一時276円高となりました。しかしその後ドル円相場で円高ドル安が進行したことや中国の上海株式市場で株価が大幅に下落したことを受け、日経平均は一転して下落しました。UBS証券の青木大樹シニアエコノミストはG20の結果だけでは投資家がリスクをとる動きは本格化せず、中国やアメリカ経済の強さが確認できることが必要だと分析しています。
■東京大学大学院/伊藤元重教授
・ロボットタクシーの可能性
社会全体の交通システムの中に自動運転車が組み込まれる。電車で行っていることを道路で行う。ただIT技術は破壊的な技術で、今までの制度を壊す技術で、だから革新的なんです。日本は安全性とかよく出来過ぎているから、そういう中でこういうものを取り入れるのは非常に難しい。ですから特区をうまく使って、これまでの制度を取っ払った中で、いろんなことを実験できるようにするのが大事です。今まで日本はせっかく技術があるのに、なかなか実証実験がやりずらくものにならなかった。継続的にやらないと社会に浸透していかないと思います。
・ 世論調査でマイナス金利政策の評価が低い。
マイナス金利政策非常にわかりにくい。実際にの効果が出るためには、住宅ローンに拡がるとか、国債からリスク資産に移るとか、いろんな動きが出ないとわからない。時間を見て効果を見ないといけないし、日銀と政府は国民にもっとよく説明しないといけない。
・ アベノミクスの評価が下がっている
経済が厳しくなると下がってくるのは当然。国際的に厳しい状況になっていて、日本もその影響を受けているわけです。昔から経済にとって最大の恐怖は、人々の恐怖心だと言う。一刻も早くマーケットが安定した中で、国民に分かりやすい次の経済再生のシナリオを示していく必要があります。
・ 商品と本のコラボ
本を置くのは、マーケティングの知恵が詰まっている。
① ストーリー・マーケティング。
モノだけでなくてその背景にどういうコト、楽しみがあるか、知ったほうが商品に愛着が沸く。知って共感して買ってもらえる。
② 店舗に集客するには、常に変化が必要です。百貨店はこれまで年に10回くらい模様替えしていたが、本なら簡単に演出できる。
■ニュース特集
書籍や雑誌など、紙の出版物の推定販売金額は、この10年間で6305億円減っている(2億超→約1.5億)。本が売れない時代と言われて久しいですが、その本を集客の目玉にしようという動きが広がっています。
・ 無印良品(東京・有楽町)15年9月リニューアルオープン
絶好調の秘密、本とのコラボが客を呼ぶ!?
店のど真ん中にムジブックスという本のコーナーがある。本棚が洋服売り場の中にもあり、またワイン売り場の奥には料理本が並んでいる。洋服や雑貨、食べ物、本などが混在している。改装後は売り上げが約15%増えた。この店で本を購入した客は、買っていない客と比べて、1.6倍の頻度で買い物をしている。そして商品と関係なさそうな映画や音楽の本を扱うコーナーもある。本のセレクトは出版や書店のセレクトで有名な編集工学研究所(松岡正剛所長)と連携している。
《無印良品ムジブックス/清水洋平マネージャー》
「我々は無印良品の商品だけで客が満足していると思っていたが、想像以上に本を買っていて、こういう取組をして改めて気づかされた。」
・ HIS来店客が4倍!
「H.I.S.旅と本と珈琲と」(東京・表参道)2015年10月オープン
猿田彦珈琲・・・日本のサードウェーブ珈琲の走りと言われています。お洒落な店内を抜けて半地下部分を覗いてみると、書籍売り場が広がっています。店で扱う本は1500冊。いずれも旅にまつわる本です。珈琲を飲みながらゆっくり楽しめます。そこから地下一階まで降りると、ようやく旅行相談窓口が設けられていました。
《エイチ・アイ・エス関東販売事業部/熊本智久さん》
「今までは目的意識の高い客しか来店せず、旅行会社は敷居が高かった。その敷居を下げることで、来店客数は約4倍になった。」
来店客の増加によって、旅行商品の売り上げも2割増(前年同期比)。ガイドブックだけでなく、旅への想像力をかきたてる本のラインナップが集客につながっているのです。
・ HISから委託を受けて、バッハ(幅充孝代表)が選書を行っている。幅さんは青山ブックセンターや編集者として経験を積んできた。書店も出版社も倒産が相次ぐ厳しい時代、普段読書をしない人たちにも、本の魅力を伝えたいと、異業種とのコラボを始めたという。幅さんの手がけた本コーナーは百貨店にもある。
・ 伊勢丹新宿店(東京・新宿区)
地下2階にあるため以前はなかなか人が集まらなかった美容用品の売り場「ビューティアポセカリー」。2012年に美容関連の書籍売り場を設けたことで集客力が高まり、フロア全体の売り上げは3割増えた。
■ニュース
食品ロスを減らせ “もったいナイ”を価値に!
産業廃棄物処理業者のダイコーが廃棄を委託されたカレーチェーン「ココ壱番屋」の冷凍カツを横流ししていた事件で、愛知県は今日ダイコーに対して処理能力を超える廃棄食品を保管していたとして、廃棄物処理法に基づき撤去命令を出しました。この事件の背景の一つにあるのが食品ロスです。賞味期限が迫ったなどの理由で、本来は食べられるのに廃棄されている食品の問題です。国内で年間600万トン以上にも上る食品ロスを減らす動きがいま広がりを見せています。
大地を守る会は自社の飲食店で「もったいナイ魚」を使ったランチ・ディナーの提供をはじめます。「もったいナイ魚」とは、これまで価値がないと思われて捨てられたり、家畜の飼料などにされてきた魚です。大地を守る会で扱う「もったいナイ魚」は110種類ほどに増え、売り上げは2010年度に比べおよそ3倍になりました。2014年からは野菜や果物でも「もったいない」シリーズの販売を始めました。傷がついたり形の悪い野菜や果物を通常の3~5割引きで販売します。「もったいないシリーズ」の売り上げは現在、1億円を突破しています。
今月ヤフーのオークションサイトに登場した通販サイト「KURADASHIKI.jp」では、鍋のだしなど季節外れの商品や賞味期限の近い食品を4~9割引で販売しています。このサイトを運営する「グラウクス」では、メーカーからこうした商品をまとめて引き受け、値引き販売し、売り上げの一部を環境保護団体などに寄付しています。現在、200以上の企業と取引し、サイトを利用する会員は2万人を超えました。
日本では年間642万トンの食品ロスが発生。それは日本人一人一人がおよそ1杯のご飯を毎日捨てているのと同じ量になります。そもそもなぜ食品ロスが多いのでしょうか。
《グラウクス/関藤竜也社長》
「暗黙の了解と言われる3分の1ルールは製造から3分の1経った時までにコンビニ、スーパーで販売できる状況、つまり納品・陳列までいかないと出荷できない。食品ロス問題を改善するには全ての人がハッピーである必要がある。」
賞味期限が6カ月の場合、製造から2カ月過ぎると小売店に納品できず返品・廃棄になってしまう。
住友不動産 横浜マンション 全棟建て替え提案
横浜市西区のマンションで、地下の基礎部分を補強する鉄筋が切断されていた疑いが強まり、販売した住友不動産が住民側に全棟の建て替えを提案していることが明らかになりました。問題となっているのは、住友不動産が2003年に分譲した5棟建ておよそ260戸のマンションです。2014年には、くいが強固な地盤に届かず、1棟が傾く施工ミスが判明し、1棟は建て替え、残る棟については補修する方針を示していました。今回、住友不動産が住民にあてた文書によると、住民の指摘を受けて調査した結果、地下の基礎部分を補強する鉄筋の23か所に施工不良の疑いが見つかったというものです。住友不動産は、この結果を受けて従来の方針を白紙に戻し、5棟すべての建て替え案を住民に提案しました。施工した熊谷組などによると地下のコンクリートに配管の穴を通す工事で、誤って鉄筋23ヵ所を切断した疑いが、あるということです。
--なぜこうした問題に?マンションの検査を手掛ける専門家は・・・
《日本建築検査研究所/岩山健一社長》
「丸投げの連鎖を生む重層構造。元請けと末端で作業する下請けとの距離がありすぎて、指示系統が末端まで直接行き渡らない。防衛方法は、①10年経ったマンションを購入するか、②購入して2年以内に管理組合がまとまり可視検査を依頼する。契約上(2年以内であれば)デベロッパーは補修しなければいけない義務を負うので、鉄筋切断が2年以内に判れば、買い戻しや契約解除を要求できる。」
ロボットタクシー 行動で実証実験
神奈川県藤沢市できょう、報道陣に公開された自動走行車を使った「ロボットタクシー」。一般の住民を乗せた公道での実証実験を3月11日まで行います。実験を行ったロボットタクシー株式会社(中島宏社長)はDeNAと自動運転技術の開発を行うZMPが立ち上げたベンチャーです。スマホのアプリを使い日時と場所を入力し予約をすればその情報を受信した車が自動で指定した場所まで迎えにきます。車にはGPSが取り付けてあるほか、センサーやカメラなど車の周辺の状況を認知するための機能が備わっています。今後、アプリと車のスムーズに連動させ、効率的な配車に加え、渋滞や客の動向を先回りすることでより低コストな運行サービスを実現し、2020年までに完全自動運転によるロボットタクシーの実用化を目指します。
シャープが交渉期限 延長発表 鴻海が条件変更か?
経営再建中のシャープは台湾の鴻海精密工業による買収交渉についてきょうまでとしていた交渉期限を延長することを発表しました。シャープは25日の臨時取締役会で、鴻海の傘下に入ることを決めていましたが鴻海は、シャープが提出した総額3,500億円に上る将来、債務になる恐れのあるリストについて「精査する必要がある」として、正式な契約を保留していました。鴻海の関係者はテレビ東京の取材に対し「交渉は1~2週間でまとまる見通し」としていますが、精査の結果によってはシャープへの買収条件の見直しもあるとしています。
TX日経世論調査 アベノミクス「評価」過去最低31%
テレビ東京と日本経済新聞が今月26日から28日に行った世論調査で、アベノミクスを「評価する」と答えた人は、過去最低となる31パーセントで、「評価しない」が50パーセントにのぼりました。また、日銀が導入した「マイナス金利」については、「評価する」は23パーセント、「評価しない」は53パーセントでした。一方、安倍内閣を「支持する」と答えた人は、前回調査から横ばいの47パーセントでしたが、「支持しない」は5ポイント上昇して39パーセントでした。
東電元会長ら強制起訴
福島第一原発の事故を巡り、東京電力の勝俣恒久元会長ら旧経営陣3人が大津波対策を怠ったとして、検察官役の指定弁護士は業務上過失致死傷の罪で東京地裁に在宅のまま強制起訴しました。起訴状によりますと、3人は、津波対策を講じないまま原発の運転を続けて重大事故を発生させ、近くの病院から避難した入院患者44人を死亡させるなどした罪に問われています。3人については、東京地検が2度、不起訴処分としましたが、検察審査会が去年7月、「起訴すべき」と議決しました。原発事故の刑事責任が初めて法廷で争われることになりますが、原発事業者に課せられた注意義務の範囲をどう判断するかが大きな焦点となります。
安倍総理 アダムズ方式方式「20年以降に」
安倍総理大臣はきょう、衆議院の選挙制度改革をめぐり、人口比をより反映する定数配分方式のアダムズ方式の導入は、次の本格国勢調査が行われる2020年以降になるとの認識を示しました。アダムズ方式は有識者調査会が「1票の格差」を是正する案として示しているもので、民主党などの野党は、2010年の国勢調査などに基づき、早期の導入を求めていますが、自民党は早期導入に否定的で、対立が続いています。
高浜原発4号機が緊急停止
26日に再稼働し、試験運転中の関西電力高浜原発4号機できょう午後2時ごろ、発電開始の作業を始めたのと同時に、発電機が止まるトラブルがあり、原子炉が緊急停止しました。関電によりますと、送電する電力の電圧を上げる「主変圧器」の故障の可能性が高いとみられます。関電は、原子炉の冷却は正常に行われており、外部環境への影響はないとしています。
米アカデミー賞(ロサンゼルス)
主演男優賞 レオナルド・ディカプリオ(41)
作品「レヴェナント:蘇えりし者」
5度目のノミネートで初受賞
作品賞「スポットライト世紀のスクープ」
トム・マッカーシー監督
長編アニメーション部門でノミネートされていた「思い出のマーニー」(米林宏昌監督・スタジオジブリ作品)は受賞を逃しました。
■【トレたま】足のハンモック
【商品名】 折りたたみフットレスト
【商品の特徴】乗り物の座席にぶら下げて使うハンモック型のフットレスト。
【企業名】 メトリックス
【住所】 千葉県市川市八幡2-16-15本八幡駅西口ビル505
【価格】 1,833円(税別)
【トレたまキャスター】 大澤亜季子