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精神科医療では、多剤併用処方やデタラメな診断で治療方法を誤り病状がこじれるような現状がいまだに続いている。とはいっても批判的な面だけではなく、法的側面からの介入や一部の医療従事者の頑張りもあってか、10年前と比べると幾分その流れは改善されたような気もする。ほんの少しではあるがその点は評価できると思う。
しかし、いまだ精神疾患によって苦しまれている方が、“どこに治療を求めればいいのか”、今にも自殺しそうなほど苦しまれている方が多くおられることは間違いなく、そこに目を背けてはならない。背景には、精神科医療における治療の難しさがあることはいまさらいうことでもないが、加えて我々医療従事者の怠慢もあるような気がする。
そして今度、あらたに目を向けなければならないのは認知症の方に対する治療や介護・看護である。認知症も、ごく軽症の時点からうまく治療できればいいのだが、安易に抗認知症薬で対処しようとするケースが散見される。
認知症の方がBPSD(周辺症状)として問題行動となることがあるが、要因は環境的なものや身体的なものも含めて様々である。その場合、その要因にアプローチすることでBPSDは緩和される。
ところが、全体を考えてケアされないケースが少なからずあり(これは単に医療者の問題ではなく、教育的問題も大きい)、その対処として優先して向精神薬が使用されてしまう。この問題を少しでも改善しなければ、今後しばらく増え続ける認知症の方に対して不要な苦痛を与え続けることにもなる。
病状が悪化した場合の1つの治療の流れとして、
・認知症が発症、抗認知症薬によって逆に症状が悪化
・悪化すれば向精神薬を投与し、不穏行動がさらに顕著になる
・手が付けられなくなると、精神科病院へ入院
『※背景には、高齢者が認知機能障害をおこせば、その多くを認知症(あるいは脳血管とかアルツハイマーとかに)と一括りに見てしまうという問題もある。認知症様の症状を呈するのは、アルツハイマーや脳血管性の他、ピック病や正常水頭症等々、教科書上では理解されているはずが、臨床では見逃されがちな気がしてならない。』
抗認知症薬によって進行を遅らせることで恩恵を受けている方も多いことは認めたうえで、このように薬によって症状をこじらせているケースがある事実も知る必要がある。
薬にウェイトを占めた対処によっておきる弊害は、
・薬によって攻撃的になり、それを薬で鎮静する
・過鎮静によって転倒して骨折
・過鎮静によって誤嚥を起こして肺炎になる
認知症で入院したものが、違う原因で生涯を終えるとすれば非常に残念な話である。
減薬をして至適最小容量を目指すことで、軽度認知症の状態、要するに少しのサポートで何ら問題なく生活できる状態に戻る。そのようなケースを見たことがある医療従事者も少なくないと思う。
現場では、認知症の方に質の高いケアを提供しようとする医療従事者が増えつつある中、まだまだ認知症の方への理解は薄いように感じる。
認知症の方に対して、残りの人生を少しでも楽しく過ごしてもらえるように、現場での啓発活動に加えて、NPOの活動でも相談業務を開始し、少しでもこの問題の緩和にお手伝いすることが出来ればと思う。
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