以前、いい加減な強剪定していた藤やムクロジの傷んだ切り口の修復を行った。
我が家には花が咲いたことのない十数年物の藤がある(一才藤の記事のなかに記述あり)。元気よく育っていた藤は、幹の部分が2階の物干し場まで伸び、そこから大量のツルを伸ばし、葉を茂らせるようになっていた。そうなると何かと邪魔になるし、落ち葉の季節には近所迷惑もはなはだしい。それで、4~5年前の秋に1メートルぐらいの高さのところで幹を寸胴切りした。
切った所よりも下に枝もあったし、特に樹勢が衰えることもなく、翌年以降も元気にツルを伸ばし、物干し場の支柱を伝わったりして相変わらず2階の物干し場まで到達して葉を茂らせている。以前ほどではないし、扱いに慣れてツルを束ねたりしているし、枯れ葉が舞う前には伸びたツルを切ったりもしている。
また、いつか花が咲くことを期待して、リビングから見える高さで水平方向に枝を張らせたりもしている。剪定の仕方もネットで調べたりしながら、注意して手入れしている。そうやって世話を続けていると、昔、寸胴切りした所の切り口の傷み具合が気になってきた。それで、下記のように修復作業を行った。
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やったことは写真に付け加えた説明の通りだが、中心部の腐れは案外深く、斜めに切り落とした後でも鋏の刃先が2センチ以上入るぐらいだった。幹の外観からすると木材腐朽菌はそれよりもずっと奥まで入り込んでいるようだが、今のところ樹勢に衰えはない。切り口の下にある幾つかの枝の樹液の通り道は大丈夫そうだった。
使用した癒合剤は、定番商品のトップジンMペーストという品だ。殺菌剤が含まれているので、傷んだ箇所の修復にはちょうどいい。乾いてもオレンジ色で派手なままだが、人に見せる訳でもないので問題ない。とりあえず、これでだんご虫やアリは入り込まないし、雨水が溜まって腐りやすくなるのも防げると思う。
癒合剤を買ったので、毎年いいかげんに強剪定を繰り返してきた我が家のシンボルツリーのムクロジの方も手入れした。やはり古い切り口は中心部が少し腐っていた。ただ、前に切った所が本来切るべき所よりも少し上だったりしたので、適切な切り方をイメージしながら切り直した。下記の説明のようにちょっと失敗もしてしまったが。
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剪定に際して、樹木に対する悪影響が最も少ない切り場所、切る角度というのは決まっている。CODIT(コジット)論というのがあって、私はそれを事前に見て勉強していた。ちゃんと剪定したい人には参考になると思う。
木下庭園管理|CODIT(コジット)論とは?
今後は、正しい剪定をした上で、切り口にはきちっと癒合剤を塗っておくようにしたい。