債券バブル、債務バブルに関連するニュースを気にしていることをブログで書いた。
債券/債務バブル崩壊の話と合わせて気になっているのはドイツ銀行の破綻懸念に関するニュースだ。ドイツ銀行のような巨大な銀行が破綻すれば、欧州はもちろん世界的にも大きな影響を受け、日本の株価も急落するだろう。
ドイツ銀行の株価が下げてきた2015年秋頃に破綻懸念の話は一度盛り上がり、昨年半ば頃からも再度ニュースが増えた。最近は少し減ったと思う。ドイツ銀行の株価の推移を見てもらえば、話題の盛り上がりは株価の下げと連動していることが分かる。過去10年分の月足チャートと1年分の週足チャートは以下だ(Yahooファイナンスから引用)。
2015年秋頃の破綻懸念の総括としては、矢口新さんの以下の記事がよいと思う。矢口新さんの本は何冊か読んでおり、信頼している筆者の一人だ。当時もこの記事を読んだ。
ドイツ銀行の株価は2015年の秋には20ユーロほどだったのが、2019年6月初めや8月初旬には一時7ユーロを割り込むところまで落ちた。破綻懸念が騒がれた2015年秋から見ても三分の一の水準だから懸念が高まるのは当然だ。
デリバティブの保有額が大き過ぎてドイツ政府すら救済不可だという観測記事も読んだ覚えがある。債券/債務バブルの崩壊が先か、ドイツ銀行の破綻が先かは分からないが、結局、同時期に起きるのではないかと心配している。
以下、2019年7月以降にツイートした幾つかのドイツ銀行関連の記事を紹介する。
7月8日のブルームバーグの記事によると、74億ユーロをかけて再編、リストラを進めるとのこと。無配転落。全世界の債務バブルがはじけるまでにリストラが間に合えばいいけど。
7月8日のロイターのコラムによると、今回のリストラでもまだ楽観シナリオで、資産切り離しに関する費用を最低限しか見積もっていないらしい。
7月17日のブルームバーグの記事によると、リストラに追われてデジタル革命に遅れていくとのこと。生き延びられたとしてもジリ貧は避けられない。
7月25日のロイターの記事によると、ドイツの国内景気も悪化の一途みたいだ。その日のECBでも利下げとQE(量的緩和)を示唆されていたし、欧州全体の景気が悪化中だ。
9月24日のブルームバーグの記事によると、次期会長を探しているらしい。ドイツ製造業PMIは2009年以来の低さだし、10年物国債金利も-0.6%近くなっているし、会長を替えたぐらいではどうしようもないだろう。
メルケル首相が退陣前の置き土産で何かしてくれるかな?
メルケル首相が退陣前の置き土産で何かしてくれるかな?
ドイツ銀行の破綻リスクについてまとめた記事が11/6にBonaFidrというサイトに出た。網羅的で割とよくまとまっている。
日本の銀行だとCLO(ローン担保証券)の購入過多で農林中央金庫とか地銀全般に懸念がある。また、最近ではソフトバンク関連への融資過多でみずほファイナンシャルグループの先行きも懸念している。債券/債務バブル崩壊とかドイツ銀行破綻があれば、つられて破綻する懸念もあって心配だ。
【2021.5.20追記】
メモ代わりの追記。
一時は今にもつぶれそうと思ってウォッチしていたが、何とか踏みとどまれたのか? 昨年は6年ぶりの通期黒字を達成、株価もコロナ前を超えて2018年水準になってきている。次のバブル崩壊か来たら、元通りの危機に陥りそうな気もするけど。