某FPのアドバイス
老後2000万円問題で騒がしかった6月の末、東洋経済オンラインで某FPの記事の中に「利回り3%で1億円を運用できれば老後不安は払拭」と記した項目があり。原資となる1億円については、以下の記述があった。
-----(抜粋始め)
非正規雇用や個人事業主として会社で働いている人も、時間を味方につけてコツコツ貯めて資産運用をしていけば資産を大きく殖やせる可能性があります。22歳から60歳までの 38年間、毎月8万円の積み立てを続けて、3%で運用をすると、約6791万円になります。5%なら約1億866万円です。
-----(抜粋終わり)
コツコツ貯めて資産運用は当然だが、非正規で38年間も毎月8万円を積み立て続け、5%で複利運用し続けるのはあまりに非現実的だろう。
資本の収益率
有名なビケティの「21世紀の資本」だと資本の平均年間収益率は長期にわたり4~5%程度で推移ということなので、5%の複利運用を続けるのは不可能だとは言い切れない。しかし、大金持ちでない限り、貯蓄ほぼすべてを資本としてのリスク資産に投入し続ける人はまずいなくて、一部定期預金にすればほぼ金利ゼロだし、途中で実現益にすれば2割は課税されて減ってしまう。
生活防衛のための貯蓄は別に必要
昨日のブログ、メイン口座の運用実績は半年複利換算すると年利7.35%だが、それはあの期間で株式主体の運用が結果的にそうだったというだけの話である。今後どうなるかは分からない。運用成績は途中でデコボコするし、暴落に巻き込まれたりしたら大きく下がってしまう。今後書いていくが、不動産投資やFXなんかでは累計で損をしている。
また、株式やFX等につぎ込んだ余裕資金以外に、生活防衛のためのコア貯蓄として元本保証の定期預金等に何百万かはずっと残していた。資産全体があのような運用実績という訳ではないのだ。
家族の生活を守りつつ、安心して資産運用するため、額はともかくリスク資産以外のコア貯蓄は必須と考えた方がいい。