プチ早期退職者の資産運用+αブログ

ラックがTOBになったので全部売却

 TOBになったラック1,100株を11月27日から12月12日かけて、1,155円から1,158円で売り切った。


 ラックは情報セキュリティ関係の会社で、2021年のNISA枠の購入銘柄の記事の中で一度紹介している。

-----(再掲開始)
 ラックは、一般の人にはなじみがないと思うが、情報セキュリティの分野では有名で実績のある会社だ。社内の情報通信システムの運用を外部に委託している会社も多いが、セキュリティ運用監視サービスだけは別途ラックに依頼している会社もあるほどだ(昔の仕事柄知っている)。
 最近はコロナ禍によるセキュリティー投資延期などで業績が少し落ち込んでいるが、将来的にも必須分野の会社だし、株価の低迷分だけこの分野の会社にしては配当利回りもいい。今でも1,000円以下での特定口座での買い増しを狙っている。
-----(再掲終了)

  2021年1月13日にNISAで100株だけ1,020円で買ったのが最初だった。この時は1,000円割れを待ち切れずに買っていたが、同年3月5日に特定口座で300株を980円で買った。その後、追加投資を重ね、途中100株だけ利食ったこともあったが、TOB発表前にはNISAで100株、特定口座で1,000株の保有になっていた。ラックの週足チャートに私の売買履歴を追記したものを以下に示す。



 TOBに関しては、2024年11月7日にKDDIが1,160円でTOBを実施予定と発表され、11月26日に正式に発表(27日に誤記修正)された。ラックも賛同していた

2024年11月26日 KDDI株式会社による当社株式に対する 公開買付けの開始に関する賛同の意見表明及び応募推奨のお知らせ

 TOB価格は過去の長期的な値動きから見て高くはなかったが、2021年以降色々トラブルがあったり(後述)、業績も低迷を続けていたので、妥当だろう。

 私は保有する1,100株に関して、1,155円から1,158円にかけて何回かに分けて指値売注文を出し、11月27日から12月12日かけて順次成立して売り切った。

 一番高い1,020円の買値だったNISA分100株は1,156円で売り、利益は1.36万円、利益率13.3%、年利換算3.4%と冴えない成績に終わった。

 特定口座分はメイン口座が平均取得価格802円で500株、サブ口座が883円で500株の保有だったが、2022年3月に100株だけ900円で利食った時の利益と合わせ税引後累計利益は23.8万円になった。NISA分より取得価格が低いし、保有期間も短いので利益率等はよくなったが総じて好成績とは言えない結果に終わった。

 NISA分を合わせた銘柄累計利益は25.1万円強で投資終了となった。期待に応えてくれなかった銘柄なので、高いと言えないTOB価格でもラッキーだった思う。実現利益が膨らんで税金が増えるのでうれしくない面もあるけれど。


 ちなみに先週末に確認すると、特定口座分の本年の利益はメイン口座とサブ口座を合わせて333万円に達していた。一般口座分の利益は137万円超で、こちらからは少なくとも13.5%の国民健康保険税(介護保険分を含む)の所得割も払うことになる。申告分離の所得税・住民税を合わせると株式等の譲渡益分だけで112万円超の支払額になる。年末に向けて何か節税売りしても大して減らせそうにない。


 なお、以下はラックの事業動向や株価、私の売買についての補足説明だが、備忘録としてまとめておいただけである。 

 2021年3月に特定口座で買い始めた後も株価は冴えない動きを続けていたが、ラックは同年10月に日本貿易保険(NEXI)から次期貿易保険システム業務システム開発請負契約に関して請負代金返還請求訴訟を受けて株価が急落した。

2021年10月14日 当社に対する訴訟の提起のお知らせ

 これに対して、ラックは11月にはプロジェクトの一方的な終了で未払いになった報酬等に対して損害賠償請求等の反訴を行った。

2021年11月5日 訴訟(反訴)の提起に関するお知らせ

 NEXIの元顧問との関連で入札時に不正があったのではということが根本原因で、当時の私のツイートは以下。



 訟のニュースはIR前日の2021年10月13日の朝には流れていたが、私は気付かず、その日に出してあった900円で100株の買が成立してしまった。気付いた人は少なかったようで、翌日の昼に下げた理由のニュースが出で下げ足を速めた。当時のツイートが以下。



 双方に言い分があって痛み分けで終わりそうだし、既に特損計上済みなので、今後の業績にはあまり影響なさそうだった。結局、この訴訟の応酬がどう決着したのかは知らない。IRをさっと確認しても見当たらなかった。


 その後、年末に向けて株価は下げて行ったが、私は同年11月に710円で100株買い増し。2021年最後の買で、その時点までの一番安い買値だった。株価は12月に655円で大底を打った。




 2022年1月に入ると野村総研との資本業務提携、野村総研やKDDIに対して第三者割当で新株発行という大きなニュースが出た。

 2022年1月21日 株式会社野村総合研究所との資本業務提携及び株式会社野村総合研究所とKDDI株式会社を割当先とする第三者割当による新株式発行、主要株主の異動に関するお知らせ

 このニュースを受けて株価は一時800円台に載せたが、一旦すぐに反落した。その後株価は3月に962円まで上げたが、私はその3月に900円で100株だけ利食った。しかし、高値は続かず反落してきたので、5月に750円で100株買い戻した。関連ツイートが以下。




 2022年4月には内部不正に関わるサービスを行っているエルテスと資本業務提携し、第三者割当増資を引き受けると発表した。KDDI等への新株割当によって得た資金を活用したものだった。

2022年4月21日 株式会社エルテスとの資本業務提携および第三者割当増資の引き受けに関するお知らせ

 エルテスの株価は上昇したが、ラックの株価への影響は特になく、800円を挟んだ小動きが続いた。


 2023年2月に入ると社内新基幹システムの開発中止に伴う特別損失の計上で赤字転落というIRで株価が急落した。

2023年2月13日 特別損失の計上および通期業績予想の修正に関するお知らせ

 悪材料でしかないが、逆張り派の私は資金もあったので、この日700円で100株買い増した。人には勧められないし、人に言うのも恥ずかしい投資行動だがポストはしていた。




 その後、株価は700円前後で底練りの動きを続けた。しかし、2024年2月末から急に動意付いた。少し調べて以下をポストした。



 私は1,000円回復記念売りをしようと売指値注文を出していたが、結局990円までしか上げず、成立しなかった。

 その後は反落してきたので、5月末に746円で100株買い増した。これが最後の買となった。色々問題は起きて業績も今一つだったが、情報セキュリティで技術力のある会社として一定の期待は持ち続け、2021年の初期投資以降は小安い時に資金に余裕があれば100株ずつ盆栽投資してきたのだった。

 8月5日には市場全体に合わせて暴落したが、他の銘柄の方の優先度が高く買い増しはしなかった。その後、先に書いた保有状況でTOBとなり、市場で順次売却した。売却状況を詳しく書くと次の通りである。

 11月27日に1,155円で200株、1,156円で300株(内100株はNISA分)、
 11月28日に1,157円で100株、1,158円で200株、
 11月29日に1,157円で100株、
 12月12日に1,157円で200株
 メイン口座とサブ口座で2つの証券会社に分けて注文を出していたので成立の具合が違った。また、最後の200株は、1,158円の売注文がいつの間にか切れていて出し直し、結局成立しないまま時間が経ったので1,157円に指値変更して売り切った。

 TOBを阻害する要因はなさそうなのでKDDIによるTOB、完全子会社化は実現するだろう私はKDDIの株主でもあるので、もし今後ラックの業績が大きく上向いたら、間接的に利益を享受できる。劇的に業績が伸びるような業態ではないし、これまでの実績を考えると期待し難い感じもするが、経営統合後の施策に期待しておこう。

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「株式投資」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事