小春日和の素晴らしい一日でした。
園芸三昧の日を過ごせたのでした。
先日から名前の不明な木の鑑定を依頼していた返事が届きました。
山の師匠は阿蘇地方の大山持ちで、25町歩を守り管理しています。
ほとんどは檜と杉山を親から引き継いで維持しているだけのようですが、中にはワラビの丘や牧草の丘といった
なだらかなままの陽だまりのうれしい野草の住処も 趣味で管理しておられます。
そこには欅や楠や紅葉や桜や樫なども大木で育っていました。
先祖伝来の山を次代にバトンタッチしていく自分は通過点だと 山男は笑っています。
野草との出会いの案内人として、去年から親交のある方で、私たちは山の師匠と呼んでいます。
熊のプーさんと名前を付けたいような風貌の親しみの持てる頑固一徹な親父さんです。
去年はすっかり阿蘇の野草の種類の多さと美しさとしたたかさに魅せられてしまいました
園芸歴30年以上を自負してきた私でしたが、母の介護で半月間留守をしますから
鉢物を数多く枯らしてしまいました。
その点、野草は与えられた環境の中で強く生きる力を持っています。
野草の丘を前庭の一部に作ろうと去年の夏の終わりに思いついたのでした。
野草に興味を感じ、趣味を同じくする友を得た師匠は人間との付き合いが苦手だと寡黙な印象でしたが、
とても面倒見の良い損得なしの付き合いをしてくださるようになりました。
檜の切り株を腰掛にあげようと運び込んでくださったり、エビネやシュンランなどの園芸店で一株2千円以上はする
珍種を惜しげもなくみかん箱に入れて届けてくださるのです。
おかげで野草の丘も充実してきたし、家に居ながらにして阿蘇の野草を楽しめているのが1年経った今年の秋なのです。
天気の良い日はほとんどをここで過ごしています。
私の心休まる癒しの場所に育ってきています。
阿蘇も久住も今年の3回の台風でかなり山林の被害を受けてしまいました。
大きいものほどやられている感じでした。
師匠も山の木の整理がやっと一段落したそうです。
これからは冬の終わりまでイノシシの駆除に忙しいそうです。
野草の写真集を出版なさった方や山の木の写真集を出している方など、長年の趣味や研究をまとめる年代に入ってきて、
師匠の友はみんな筋金入りの本物揃い!
先日、天然木の硬くて値打ちのある木を2トン車で、丸太のまま運んで来て下さいました。
チェンソー持参でお好みの長さに切って上げようと言う親切ぶりなのです。
植木鉢や、野草の寄せ植えの鉢を載せる花台にぴったり!!
素朴な風情がとっても落ち着きを醸し出し、花を引き立ててくれます。
そのなかに、白樺に似た雰囲気の直径50センチくらいの木がありました。
楠や桜や檜は樹皮や匂いで分かるけど、この木の名前が不明だったのです。
早速師匠の友だちに鑑定をお願いして、昨日その返事が届いたのです。
胸の痞えが下りたような、すっきりした気持ちになりました。
カゴの木という名前だと判明しました。
鹿児の木と書くそうです。
言われて見ると、バンビの体の斑模様と同じに見えてきました。
名付けた人のイメージの的確さに驚きました
60歳前後はその道一筋に生きた熟年の年代~
それぞれが見事に輝いているのです!
素晴らしいものを一身に集大成して身に纏っておられるのです!
すべてわが師~
ちっぽけな私はなにもわかってはいなかった・・・
その道一筋に生きてきた本物の輝きを持った友との出会いに、最上の幸せを感じています
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