よく見るとHだったのです~
思いがけないところで何の連絡もなく一人の世界に入っている時だったので、びっくりしてしまいました~
「あら~~、誰だと思ったらHさんじゃないの~
あなたも朗読の夕べを楽しみにきたの~?」と訊ねたら、
「いいえ~!
先生、お誕生日おめでとうございます~」とアートフラワーの花籠を差し出してくれました。
綺麗なお祝いカードも添えられていました~
自分の誕生日も思い出せないくらいに心が沈んでいた時だったのです。
憂鬱な気分から抜け出したくって、偶然見かけたチラシを見て自分に褒美を~と思っていたのでした。
まさかその日が誕生日だったとは~~
思いもよらない出来事に、Hの優しさが心に沁みました~
私の誕生日を15年以上も覚えていてくれたのですからね~
本人の私がすっかり忘れてしまっていたのに・・・・
教え子に祝ってもらえる誕生日も良いものだ~と思いました。
49歳も悪くないと思いました。
美しく年を重ねていこうとその時に感じました。
自分を取り戻せた時でもありました。
当時は忙殺されて、ゆとりも何もない毎日だったのでしょうね~
また、大きな10年に一度の大波が押し寄せる前触れの毎日でしたからね~
OとKという二人がワルの集団を牛耳っている年でした。
母子家庭で兄と3人暮らしのO。
Kは父子家庭で兄と3人暮らし。
お互いの淋しい共通点で結ばれた友情なのですが、シンナー臭と喫煙で不純異性行為も疑われる最悪な状況でした。
Oの部屋が溜まり場になっていました。
学校は長欠で、怠惰としか言いようもない中で担任と学年主任と生徒指導部長とが交代で家庭訪問を続け引っ張って連れ出すのです。
ただその繰り返しで、なす術の無い毎日でした~
学級担任と言う立場なら親との連帯感を強め、心を揺さぶる手立ても取れるのですが、何の神通力も出せないままのお手上げ状態だったのです。
Oは1年の時の教科担任でしたから、活き活きとした目の輝きを持っていたころを良く知っていました。
だから話は出来るし、その当時の人懐っこさを表情に表わし、拒否反応は示しません。
学校に連れて来ると、すぐに姿を見かけて親しく声をかけてくれるのが、Aちゃんでした。
Aちゃんは中1で転校してきた明るくって正義の味方の、強い精神力を持った生徒でした。
Oにずばずば物申すことのできる唯一の生徒だったかもしれません。
それをまたOは素直に聞くのです~
茶髪や金髪やピアスをしたり派手な時はいつも一言指摘をして諌めていました。
他のものにはまねの出来ない真の優しさの持ち主だったのです。
彼女の存在の大きさはOにも私にもありがたく心に響いていました。
それから数年たち、Aちゃんが脱皮して特にキュートな美人になって教育実習生で学校に帰ってきたのです。
にこやかな人懐っこい笑顔でたちまち生徒の心を捉えてしまい、独身のT先生との出会いもあって結婚式に招待されたのですよ~
一番苦しかった時の助け舟をAちゃんはAちゃんらしいやり方で出してくれたのです。
私には今4人の孫がいますが、Aちゃんにこの年末には二人目の赤ちゃんが生まれる予定なんです~
私の6番目の孫だよねってメールでお話しているんです~
癒しの出会いは一生の宝物となり、いつまでも癒してもらえているのですよ~
ステキでしょ~
大きな非行問題を抱えた学年はみんなが不安定となり、陰湿ないじめが横行する時でもありました。
kさんという誰からも羨ましがられ妬まれやすい美貌と才能と恵まれた環境の持ち主が2学期の半ばから受難の時を迎えたのです
明日に続く~
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もっちゃんです
Aちゃん
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