いろんなことが2度と手に入らないのではないかとさえ思うほど、貴重なものに思われます。
10月7日のメモから思い出を起こしてみますので、聞いてくださいね~
ママが仕事を9月から始めたので、朝の片づけを終えて医大に孫の薬をもらいに行ってきました。
医大に行くと半日はすぐにつぶれてしまうのです。
今11歳の孫は生まれてすぐに湿疹がひどく、全身のアトピーだったのです。
沐浴後に保湿の軟膏を毎回全身に塗って手当てをするママを見るのが痛々しいほどでした。
離乳食が始まりますます湿疹がひどくなり、かきむしって血まみれの孫を見ると大きく育たないのではないかと思うほど虚弱な孫だったのです。
アレルギー反応を起こすものは何かと調べてもらうと、もちろんネコの毛や犬の毛、ダスト・・・
食べ物もご飯以外はまったく駄目という結果だと言われたそうです。
お先真っ暗と言う印象を受けましたが、ママを励まさないといけないので、
「そんな事を言ってたら大きくなれないから、少しずつ慣らしていかないとね!」
調味料も今まで使っていたものを止め、すっかり孫のアトピーにあうように換えました。
白砂糖は田舎では法事の時や祝い事のお返しの品として使い物にされています。
付き合いの多い家なので、蔵に山積していて一生買わなくても良いものの一つでした。
それがきび砂糖しか使えないとなり、普通の砂糖の倍の値段なんです。
一事が万事大家族だから大変な変革となりました。
ネコも真っ白な毛の長いシャムネコが居るし、犬もコロとワンミンの2匹が孫が生まれる5年くらい前から家族として暮らしています。
息子夫婦との同居は息子たちの都合で決まった事だし、犬やネコの変革なんて有り得ない話です。
一緒に暮らせないのなら引っ越すのはお前たちやで~と私は強く出ました。
何でも言いなりにはできないし、いいかげんにしろとも思っていたのです。
やはり春と秋の季節の変わり目には1週間ほど毎年2回入院が続いていました。
アトピーが治るにつれて小児喘息になったのでした。
幼稚園くらいになるとだんだんと体力もついてきたのか、見るからに細くて華奢な体格ですが入院は全くしなくてよいようになってきました。
ママが送り迎えをしてスイミングやラグビーや柔道など体作りに励ませていたので効を奏したのかもしれません。
弟は健康体なので、兄と同じ教室に通いもりもりと育っています。
今も定期的に検診を受け、投薬も続いていたのです。
ママの代理で小児科病棟を探しながら行きました。
長い間待合室で待っている時に病気の子どもを連れた母子と何組も出会いましたが、人生の縮図を見る思いでした。
脳性麻痺で院内生活を続けている女の子が点滴を受けながら車椅子で母親に連れられてきました。
しばらくするとバギーに眼帯をした幼児を乗せ、たどたどしい歩行の幼児を連れた母親が隣に腰掛けました。
眼帯をしている子供が病人だと思っていたら、歩行している男の子が患者でした。
双生児で未熟児だったそうです・・・
重たい荷物を大事に守りながら必死で坂道を上っているんだと感じました。
一様に明るいやさしい逞しい母親たちが救いです。
生まれた命を懸命に守り育てているんだと、孫の11年間と重ねながら待合室で過しました。
与えられた試練を真正面で受け止め、子育てに懸命な姿を見せていただき、大きな感動を受けたのでした。
上を見たら限がないし下を見ても限がない人の運命です。
精一杯の力で持ち上げて前に進もうとしている若い母親の姿は気高く観世音菩薩様のような慈愛にあふれているんだ~と心を打たれました。

親子ともども喜べる日が一日も早く訪れますように~~と今も祈っています
