2023年のサスペンス映画。コンサートで流すプライベート・フィルム(映画)。
ある日、アイドルグループ「ジェネレーション」の一人が行方不明になる。
グループのメンバーは消えた仲間を探すため、探偵と行動していくが。
アマゾンプライムビデオ、U-NEXTで会員見放題に追加されたので観て見た。
事前イメージはホラー映画ぽい感じだったけど、実際はサスペンス映画のジャンルに入る映画。
作品テーマは「歌」
実在のアイドルグループが本人役を演じるという現実(リアル)な世界を描いていて、アイドル達が体験した不思議な話みたいな感じだった。
あくまで『アイドルを売るための戦略、ファンのための映画』でしかないので、映画作品としての出来は「ダメな作品」だったと思う。
困ったことにアイドルのメンバーの顔は何となく覚えてるが名前は全く頭に入らない。観てる皆さんはご存じの人達です!みたいな脚本だった。「人を描く必要はない!」みたいな。
作品タイトルが、「ジェネレーションズのミンナのウタ』とか 「ミンナのウタ/GENERATIONS Presents』みたいに、「これはアイドル映画ですよ!!!」という説明が無いので、正直印象はよくない。
「アイドル映画なのが問題ではない作品の出来が問題なのだ!」と言いたくなるようなコンサートで流すプライベートフィルムみたいな映画だった。
以降は箇条書きでの説明です。
・商品としての「アイドル」を売るためなので、アイドルが一番目立つ必要があり、アイドル達よりも「カッコ良い」「演技が明らかに上手い」俳優は出ていないのでは?という疑問。
・アイドルグループの歌らしき歌が、劇中で「何度」も流れている。けど歌無しのインストと歌では状況が違うので「声の好み」が出てくる問題。その声が苦手なら???
・カセットテープがキーアイテムだけど、カセットテープの再生機器とか「古い音楽機器を描く」という点が欠落していた。
・3日間の話らしいが、分けることが作品にプラスになっていたのか疑問。ただ演出としての効果だけしか感じられない。
・本作の「清水崇」監督の過去作品の映画「呪怨」からの引用が多い少年、布団からのアレ、虐めと教師、家などは既視感で「ネタ」ではなく「流用と手抜き」にしか見えないのが残念。
・怖さを意図的に抑えて、観賞者の範囲を広げてアイドルのファンも獲得するという作りは、ビジネス的には悪くない。けど俺には「強い否定感情」が生まれた。
・見終えて感じたのは、今の若者「Z世代」に向けて作られた作品だということ。俺が楽しめないのは当然か。
・俺は、清水崇監督の「作品と相性が悪い」のかもしれない。それを痛感した作品だった。
・この作品を一言で述べるなら『不誠実な映画』だったと思う。