2023年のスリラー映画。俺には全く合わない映画だった。
怪物との戦いで生き残った4人家族は、故郷から離れた。
ラジオ局の放送を知った娘は『ある電波を流すため』独りで旅に出るが・・・。
クワイエット・プレイス(2018)の続編、2作目。
冒頭で1作目の前日談が描かれていて、怪物が世界に現れる瞬間を上手く描いていたと思う。金もかかってるし、撮影も良かった。
予想外に冒頭が良かったので、もしかしたら1作目を遥かに超える出来かも!と期待したけどダメだった。『嫌な予感』を感じ始めたのは、家族が故郷を離れて旅をするシーンの時。ダラダラと引き延ばしを目的にしてるような感覚だった。
1作目では、家族愛・過去のトラウマ・乗り越える成長を描いて物語として完結していたけど、この2作目では完結して終わった話を無理やり続けようとうとして失敗してるみたいな感じ。
まず本作は、昔の友人エメットと娘リーガンの旅が中心になっているけど、エメットと家族の過去の関係があまり描かれていないので、不自然で強引に話を進めているように見えてしまう。(この不自然で強引な話運びは、他の箇所シーンでもけっこうある)。
前作でメインだった母親役のエミリーブラントが。本作では裏方みたいな扱いになっているので前作で良かった部分の『家族愛・関係』も薄れてしまって何のための続編なのか分からなくなることもあった。この作品は何がやりたいの?
みたいなさ。
生存者に関わる話とかも、何やってんだか・・・・それは見て判断して下さい。
2作目・続編の場合は、各キャラクターを描く時間を短く出来る利点がある。しかし本作ではそれが全く生かせていないのが、けっこう残念だった。1作目で駄目な作品と、2作目で駄目な作品では意味合いが変わるので、本作は俺の中では映画として『かなり下に位置する』作品だったと思う。
主人公たちの家族が昔の友人に再会するまでは悪くなかったけどね・・・それ以降は・・・。冒頭で描かれる前日談(過去)は良い出来なので『それだけは』観る価値あったと思いますよ。つか、その路線で作ってくれよ!
1作目って沈黙と恐怖が重要だったんでは?沈黙でなくなったら意味が・・・・俺には全く合わない映画だった。
余談ですけど、観てる最中に『苦痛を感じる映画』ってありますけど、苦痛を感じない映画との『評価の差』をキチンと分けようと思いましたね。それと1作で完結している映画か?続編ものか?というのも。