今話の名セリフ:「私達の歌で、みんなの心を動かそうよ! このステージから!」
「ラブライブ!スーパースター!!」3期第2話「トマカノーテ」の感想です。
~ オープニング前 ~
前話の続きです。マルガレーテが立ち上げたスクールアイドル部に入部を希望したかのんですが、マルガレーテは認めませんでした。
しかし、ビラには、学年経験問わず誰でも歓迎と書いてありますが、マルガレーテは、Liella!メンバーは駄目だと付け足しました。マルガレーテにとって、Liella!は敵であり、受け入れようとは思っていません。
ですが、この場に介入した1年生が、契約において後から書き足した事項は無効であり、かのんの言い分に正当性があると言います。さらに・・・、
「スクールアイドルについて確認したい事がありまして。こちらに入部届を提出しようと思っています。ですが、私の事はお構いなく。」
『いやいや・・・。』
「お構いなくって・・・。」
「気になるに決まってるでしょ・・・。」
「今日は、これで。」
「なんか社長秘書みたいな子だね・・・。」
「姉者、見定めさせていただきます。」
~ Aパート ~
少しして、Liella!の部室では、かのんが新スクールアイドル部に入った事に、可可が不満を感じていました。かのんはマルガレーテに騙されてるんじゃないか、とも言います。
「でも、騙されている可能性はゼロではない。」
「そんな・・・。」
「西欧は魔術が盛ん・・・。」
「Liella!は敵・・・。ルラルラルララー・・・。」
「Liella!は敵・・・。ルラルラルララー・・・。」
「それはバズる展開ですの! Liella!の元センター、魔法をかけられ敵の一味に!」
「やはり、助け出しに行くべきデス!」
あってたまるか、そんな展開。しかも、バズんねーよ。まったく、ボケにボケやがって。ギャラ子やメイにはガツンとツッコんでもらいたいのですが、またNHKから「ここは抑えて!」という指示を受けたのかもしれませんね。(お前、NHKのせいにするの好きだな(笑))
しかし、千砂都は、かのんが騙されているとは思っておらず、Liella!と切磋琢磨したい、とかのんが言った事に理解を示しています。
その頃、かのんとマルガレーテは練習に取り組もうとしていました。その前に、かのんは、代々木スクールアイドルフェスの話を持ち出します。
代々木スクールアイドルフェスといえば、昨年マルガレーテが優勝したステージ。Liella!は今年も招待されており、マルガレーテは、自分達も出場して、Liella!より格上だというところを見せつけようと考えます。
しかし、参加できるスクールアイドルは、1校につき1チームだけ。このままでは、かのんとマルガレーテは出られません。
ですが、ゲスト枠が1つ空いています。
ゲスト枠を得るには、リモートライブに出場し、1万以上の「イイネ」を集める必要があります。1万を超えるチームが複数出た場合は、その数字次第です。
マルガレーテは、昨年のフェスで優勝しただけに、自分が招待されず、他チームと争わなければ出場できない事に不満を感じます。
ですが、かのんは、フェスの一番の目的は地元の客に楽しんでもらう事だと、マルガレーテを納得させました。
「かのん先輩の言う通りです。お客さんに見てもらう事で利益を得ている訳ですから。」
「利益って・・・。」
「違うのですか?」
「利益なんてないよ。お金を集めている訳でもないし、何か売ったりしている訳でもない。」
「なるほど・・・。では、姉者が言っていた言葉は事実・・・。」
「姉者?」
「あなた方は、まったく利益もなく、将来的な資格取得のために役に立つ訳でもないのに、スクールアイドル活動を続けている、という訳ですね?」
「はい・・・。」
「いいかげんにして! アンタは何なの? 何が目的なの?」
「お構いなく。」
「聞いてるんだけど!」
「まあまあままま・・・。とにかく練習しよ? ね?」
「練習が私に必要と判断すれば参加します。ただ、無駄な時間は過ごしたくないので、今日は失礼・・・。」
「ええ・・・。」
「つまり、普段の練習は自分には無駄だって言いたい訳?」
「すごい! 練習してないのに!」
「何なの? この子・・・。」
「体幹には自信があります。曲の具体的な内容が決まったら連絡下さい。これ、正式な入部届になります。」
「鬼塚・・・、冬毬?」
「鬼塚?」
『え!?』
「私の名前は鬼塚冬毬。鬼塚夏美は、私の姉者です。」
しばらくして、Liella!では、冬毬が新スクールアイドル部に入ったと聞いて、姉の夏美は驚いていました。
「そういえば、前に、妹がいるって言ってたよな。」
「い、いえ、たまたま同じ名字なだけなのでは? 超オニ偶然のオニ知らぬ存ぜぬですの!」
「夏美ちゃんはウソつき。」
「何、勝手に見てるんですの!」
四季さん、キミ、なんつーもん使ってんだよ。さっきの西欧魔術といい、3期に入ってからも、クールボケが爆発してるのう。面白過ぎますので、これからもドンドンをボケを爆発させて下さい。(笑)
冬毬はどうして新スクールアイドル部に入ったのか? それについて、冬毬がLiella!メンバーに直接話しました。
「私があちらに入部した動機は、スクールアイドル活動というものが根本的にどのようなものなのか、この目で確かめたいと思ったから。この一点のみです。」
「確かめる?」
「姉者はかつて言いました。スクールアイドルは、マニーを集めるよりも、将来に備えるよりも大切な、夢を得られる特別なもの、と。」
「冬毬!」
「こいつが、そんな素敵な事を!?」
「知らないー!」
「では、冬毬さんは、今実際にかのんさん達の元で?」
「活動時間は最小限になっておりますが、その通りです。姉者がいないグループに在籍する事で、色々冷静に分析できるかと思いまして。」
「冬毬、もういい!」
「突然失礼致しました。では。」
「冬毬は、私以上にマニーの鬼なんですの・・・。利益にならない事は、一切するべきではないという考えですの・・・。」
「私1人で動画配信をしていた時は、応援してくれていたんですが、スクールアイドル活動を始めてからは、利益にならないことをしていると、私を軽蔑しているんですの・・・。」
「姉妹なのに、ぎこちない関係なのね・・・。」
その頃、かのんとマルガレーテは練習を終えて、帰り途中。
「マルガレーテちゃんは、どうして歌が好きになったの?」
「私の家は、代々音楽家で・・・。」
「そうじゃなくって! もっと純粋に、心がキラキラした瞬間の話!」
「そんなの・・・。」
「家族が1週間ほど出かけていなかった時、私、寂しくて泣いてたの。」
「その歌を聞いたら、寂しいはずだったのに、なぜか温かい気持ちになって、元気になって・・・。」
「それ!」
「幸せな気持ちになれるのが、歌の魅力だと思わない? スクールアイドルのライブには、みんな笑顔になりたくって来てる。」
「だから、どうしたら、もっとハッピーになれるか。どうしたら、もっと手を取り合って、一緒に楽しめるか。」
「だから、全部必要だと?」
「そうそう!」
「あれ? マルガレーテちゃん家ってこっちでいいんだっけ?」
「はぁ? アンタ聞いてないの?」
「何を?」
『おかえり!』
「ただいま!」
「え? え?」
「マルガレーテちゃんの家って・・・。えー!?」
~ Bパート ~
「どうしてマルガレーテちゃんが?」
「お父さん、仕事でしばらく海外だから、部屋を貸す事にしたの。」
「そしたら、理事長から連絡が来て。」
「仕事で海外? 海外に行くよう裏で脅されたんじゃ?」と邪推しているのは私だけですかね? 「マルガレーテを成長させるには、同居させるのが効果的・・・。せや! 親父を海外に飛ばせばいいんや!」という話が裏であったんじゃないかと妄想しています。
女尊男卑の「ラブライブ」ワールドなら、そういう話があっても、おかしくないでしょう。お父さんは、マルガレーテの成長のための尊い犠牲になったんや・・・。(笑)
「なんで学校で教えてくれなかったの?」
「ソーリー。てっきり知ってるとばかり。」
「世話になる以上、相手が誰であろうと、お返しするのは私のモットー。」
「意外・・・。」
「何? 言っとくけどね、ここに来たのは、アンタと仲良くなるためじゃないわ! 勘違いしないでよ!」
「はーい!」
「ごめんね。お父さん、布団派だから、ベッドなくて・・・。畳って分かる?」
「知ってるわよ。小さい頃は日本にいたし。」
「そっか!」
「どうしてウィーンに?」
「姉の進学に合わせて、家族揃って、お引っ越し。」
「お姉ちゃん、すごい人だもんね・・・。あ・・・。」
「黙らないでよ。」
「みじめな気持ちにさせたいの?」
「ま、まさか!」
「マルガレーテちゃん・・・。」
「ねえ、一緒に曲作らない?」
「私が?」
「後で冬毬ちゃんにも意見聞いて、3人でアイデア出し合って、今の自分の気持ちとか、思いをまとめて、1つの曲にしようよ!」
「言っとくけど、私、スクールアイドルで流行っている曲とか、全然知らないわよ。」
「それでいい。だって、新しいものを作らなきゃ意味がないって、私も思っているから!」
同じ頃・・・、
「現在、収支計算を行っています。姉者に割ける時間はありません。」
「冬毬、聞いて・・・。確かにスクールアイドルは、マニーになる事ではないですの・・・。」
「でも、やるからには、ちゃんとやってほしい・・・。かのん先輩達に、冬毬がいて良かったって思ってもらえるような、生半可じゃないスクールアイドル活動が見たいですの・・・。」
「スクールアイドルは、きっと姉者を傷付ける・・・。」
翌日以降、周りの興味を引くようなプロフィールを作ったり、歌詞を考えたり、ダンス練習をしたりなど、かのん達はリモートライブに向けて準備を進めてきました。
そして、ついに、その時を迎えました。
「いよいよだね!」
「ええ。」
「緊張してる?」
「誰が!」
「可愛いよ!」
「しかし、遅いですね。もう時間のはずですが・・・。」
「かのんちゃん!」
「もうスタートの時間なんだけど・・・。」
「ただ、視聴者の数が・・・。」
視聴者数が1万に届いていないどころか、みるみる減少していってます。サイトに批判的なコメントが多く集まっているためです。
なぜ批判的なコメントが多いのか? それは、マルガレーテが、ラブライブ東京大会前のリモート会見で傲慢な発言をした事や、2位に終わった時の態度が悪かった事が原因です。
「そんな・・・。」
「1万以上の評価は、この時点で不可能と判断されます。したがって、歌う必要はありません。」
「残念ですが・・・。」
「ウソでしょ?」
「フフッ、そういう事ね・・・。笑顔になりたいと思っていた場所で、不快な思いをさせたんだものね・・・。私の事、嫌いにもなる・・・。」
「この顔を見ているだけでも、腹が立つ人がいるって事よね・・・。」
「歌おう・・・。」
「言ったでしょ・・・。歌は人の心を動かす力があるって・・・。」
「結果よりも前に、挑戦する気持ちをなくしちゃったら、何も始まらない・・・。私達は、この日のために、毎日積み重ねてきたんだから・・・。」
「かのん先輩・・・。」
「マルガレーテちゃんが本当に歌が好きなら、その力を信じて・・・。」
「かのん・・・。」
「私達の歌で、みんなの心を動かそうよ! このステージから!」
「ここから?」
「うん・・・。ここから!」
「今日は、私達のライブを見に来てくれてありがとう。」
「ここに来てくれた、すべての人に・・・。今、この声が届いている、すべての人に・・・。」
「私達の歌が、届きますように・・・。」
「ねえ、かのん・・・。」
「ん?」
「歌、久しぶりに楽しいって思えた・・・。」
「その気持ち、ずっと持ってようね!」
「価値のあるものとは思えませんが・・・。」
「いつか分かるよ!」
「かのん、最高デス!」
「可愛過ぎるだろ!」
今回は、これで終了です。
【まとめ】
という事で、今回は、かのん、マルガレーテ、冬毬の3人で始まったスクールアイドル部が、代々木スクールアイドルフェスの出場権を得るためのリモートライブに出て、歌とダンスを披露しました。
まずは、マルガレーテが久しぶりに歌を楽しいと思えたのが良かったです。こういうのでいいんですよ、こういうので。
思えば、この子は、ずっと気を張り詰め続けていたのでしょう。有名音楽家の一員として恥ずかしくない生き方をしなければいけないとか、姉の後をしっかり追い続けなければならないとか。そのためにずっと努力を重ねてきたんだと思います。
それが、ウィーン国立音楽学校の入学試験に受からなかった事で焦りを感じたのでしょう。姉の道に続けられなかった事は家族に泥を塗ってしまったとか、自分の存在価値がなくなっちゃうんじゃないかとか。
家族は、推薦による音楽学校編入を考えてくれましたが、それは、なんとしても姉と同じ道を歩んで、家の名誉を回復させなければならないという緊張感を生ませてしまったでしょう。そして、いつしか、歌を楽しんだり、周りと仲良くする余裕がなくなっちゃったんじゃないかと思いますね。
でも、姉には姉の、マルガレーテにはマルガレーテの道があるんですよね。姉と同じ道を辿る事が、すべてではありません。
それに、歌を楽しむ事だって、そう。歌の楽しみ方も、人それぞれであり、姉と同じ道を進めなくても、マルガレーテが歌を楽しむ方法なんて、いくらでもあると思うんですよね。姉を追い過ぎるあまり、それが上手くいかなくなった時に、自分を見失い、歌を楽しむ事ができなくなるのは、やってはならない事なんだろうな、と思いますね。
マルガレーテは、それで終わらず、かのん、冬毬のおかげで、歌を楽しむ事を思い出せたのは、本当に良かったと思います。2期では、ずっと1人で頑張って、1人で歌っていたのですから、誰かと歌う事がすごく感動しますね。
この子の課題である心の未成熟さは、良い感じに解消の方向に向かっているでしょう。この調子で、歌をさらに楽しんで、周りと友好的に接する余裕を持ち、Liella!にも心を開いてほしいですね。マルガレーテの今後の成長にも注目です。
あと、前話は出番が少なかった「鬼塚 冬毬」が、今話は本格登場しました。
冬毬のビジュアルが公開されたのは、昨年の4月28日と、約1年半前。かのんの妹・ありあが新メンバーになるとばかり思ってましたので、「ああ、妹は妹でも、そっちだったかあ。これは一本取られた!」と、公開時は笑っていましたね。
月に1回刊行されている「LoveLive!Days」を見た感じでは、効率性や合理性を突き詰めた現実的な性格で、姉よりしっかりしているな、と思ってましたが、今話を見終えて、アニメの方では、その性格がさらに強くなってるな、と感じました。
いや、まさか、姉以上にマニーの鬼だなんて・・・。たぶん、この子も、この動画を毎日視聴してるかもしれませんね。(笑)
2期の感想では、夏美の事を「鬼社長」と呼んでいましたが、この分だと、冬毬の方が社長にふさわしく、冬毬を「新鬼社長」、夏美を「副社長」と呼ぼうかな、と思いました。(笑)
冬毬がここまで現実的なのは、姉が影響してるのでしょう。
姉の夏美は、様々な夢を持っていたものの、それを叶えるための素質がない事から、ことごとく諦めていました。そんな姉を見て、冬毬は、夢を持っても、自分の無力さに気付いて、いずれ傷付くと感じたのでしょう。
夢を持つ事は無駄な行為であり、それだったら、夢は持たずに、現実的に生き、効率性や合理性を追求するようになったんじゃないかと思いますね。冬毬の好きな言葉は「夢でお腹は膨れない」ですが、それは、そういう経緯があるからなのかもしれませんね。
姉妹揃ってマニーマニーとうるさいのは、家の事情がありそうですが、それは、後の話で言及してほしいところ。
冬毬が姉よりも利益に追及しているのは、姉が運動や勉強などに素質がなく、利益を得にくいと考えているからでしょう。それゆえに、自分がしっかりしなければ、と思うようになり、また、姉が動画配信で成功している事を知った時は、応援するようになったと思いますね。
スクールアイドルを価値のないものと思っている冬毬ですが、一体どのようにして、楽しいものだと感じるようになるのか? 冬毬の変化にも注目ですね。
今話の感想は、これで以上です。この記事へのコメント、トラックバックは、こちらにお願いします。
「ラブライブ!スーパースター!!」3期第2話「トマカノーテ」の感想です。
~ オープニング前 ~
前話の続きです。マルガレーテが立ち上げたスクールアイドル部に入部を希望したかのんですが、マルガレーテは認めませんでした。
しかし、ビラには、学年経験問わず誰でも歓迎と書いてありますが、マルガレーテは、Liella!メンバーは駄目だと付け足しました。マルガレーテにとって、Liella!は敵であり、受け入れようとは思っていません。
ですが、この場に介入した1年生が、契約において後から書き足した事項は無効であり、かのんの言い分に正当性があると言います。さらに・・・、
「スクールアイドルについて確認したい事がありまして。こちらに入部届を提出しようと思っています。ですが、私の事はお構いなく。」
『いやいや・・・。』
「お構いなくって・・・。」
「気になるに決まってるでしょ・・・。」
「今日は、これで。」
「なんか社長秘書みたいな子だね・・・。」
「姉者、見定めさせていただきます。」
~ Aパート ~
少しして、Liella!の部室では、かのんが新スクールアイドル部に入った事に、可可が不満を感じていました。かのんはマルガレーテに騙されてるんじゃないか、とも言います。
「でも、騙されている可能性はゼロではない。」
「そんな・・・。」
「西欧は魔術が盛ん・・・。」
「Liella!は敵・・・。ルラルラルララー・・・。」
「Liella!は敵・・・。ルラルラルララー・・・。」
「それはバズる展開ですの! Liella!の元センター、魔法をかけられ敵の一味に!」
「やはり、助け出しに行くべきデス!」
あってたまるか、そんな展開。しかも、バズんねーよ。まったく、ボケにボケやがって。ギャラ子やメイにはガツンとツッコんでもらいたいのですが、またNHKから「ここは抑えて!」という指示を受けたのかもしれませんね。(お前、NHKのせいにするの好きだな(笑))
しかし、千砂都は、かのんが騙されているとは思っておらず、Liella!と切磋琢磨したい、とかのんが言った事に理解を示しています。
その頃、かのんとマルガレーテは練習に取り組もうとしていました。その前に、かのんは、代々木スクールアイドルフェスの話を持ち出します。
代々木スクールアイドルフェスといえば、昨年マルガレーテが優勝したステージ。Liella!は今年も招待されており、マルガレーテは、自分達も出場して、Liella!より格上だというところを見せつけようと考えます。
しかし、参加できるスクールアイドルは、1校につき1チームだけ。このままでは、かのんとマルガレーテは出られません。
ですが、ゲスト枠が1つ空いています。
ゲスト枠を得るには、リモートライブに出場し、1万以上の「イイネ」を集める必要があります。1万を超えるチームが複数出た場合は、その数字次第です。
マルガレーテは、昨年のフェスで優勝しただけに、自分が招待されず、他チームと争わなければ出場できない事に不満を感じます。
ですが、かのんは、フェスの一番の目的は地元の客に楽しんでもらう事だと、マルガレーテを納得させました。
「かのん先輩の言う通りです。お客さんに見てもらう事で利益を得ている訳ですから。」
「利益って・・・。」
「違うのですか?」
「利益なんてないよ。お金を集めている訳でもないし、何か売ったりしている訳でもない。」
「なるほど・・・。では、姉者が言っていた言葉は事実・・・。」
「姉者?」
「あなた方は、まったく利益もなく、将来的な資格取得のために役に立つ訳でもないのに、スクールアイドル活動を続けている、という訳ですね?」
「はい・・・。」
「いいかげんにして! アンタは何なの? 何が目的なの?」
「お構いなく。」
「聞いてるんだけど!」
「まあまあままま・・・。とにかく練習しよ? ね?」
「練習が私に必要と判断すれば参加します。ただ、無駄な時間は過ごしたくないので、今日は失礼・・・。」
「ええ・・・。」
「つまり、普段の練習は自分には無駄だって言いたい訳?」
「すごい! 練習してないのに!」
「何なの? この子・・・。」
「体幹には自信があります。曲の具体的な内容が決まったら連絡下さい。これ、正式な入部届になります。」
「鬼塚・・・、冬毬?」
「鬼塚?」
『え!?』
「私の名前は鬼塚冬毬。鬼塚夏美は、私の姉者です。」
しばらくして、Liella!では、冬毬が新スクールアイドル部に入ったと聞いて、姉の夏美は驚いていました。
「そういえば、前に、妹がいるって言ってたよな。」
「い、いえ、たまたま同じ名字なだけなのでは? 超オニ偶然のオニ知らぬ存ぜぬですの!」
「夏美ちゃんはウソつき。」
「何、勝手に見てるんですの!」
四季さん、キミ、なんつーもん使ってんだよ。さっきの西欧魔術といい、3期に入ってからも、クールボケが爆発してるのう。面白過ぎますので、これからもドンドンをボケを爆発させて下さい。(笑)
冬毬はどうして新スクールアイドル部に入ったのか? それについて、冬毬がLiella!メンバーに直接話しました。
「私があちらに入部した動機は、スクールアイドル活動というものが根本的にどのようなものなのか、この目で確かめたいと思ったから。この一点のみです。」
「確かめる?」
「姉者はかつて言いました。スクールアイドルは、マニーを集めるよりも、将来に備えるよりも大切な、夢を得られる特別なもの、と。」
「冬毬!」
「こいつが、そんな素敵な事を!?」
「知らないー!」
「では、冬毬さんは、今実際にかのんさん達の元で?」
「活動時間は最小限になっておりますが、その通りです。姉者がいないグループに在籍する事で、色々冷静に分析できるかと思いまして。」
「冬毬、もういい!」
「突然失礼致しました。では。」
「冬毬は、私以上にマニーの鬼なんですの・・・。利益にならない事は、一切するべきではないという考えですの・・・。」
「私1人で動画配信をしていた時は、応援してくれていたんですが、スクールアイドル活動を始めてからは、利益にならないことをしていると、私を軽蔑しているんですの・・・。」
「姉妹なのに、ぎこちない関係なのね・・・。」
その頃、かのんとマルガレーテは練習を終えて、帰り途中。
「マルガレーテちゃんは、どうして歌が好きになったの?」
「私の家は、代々音楽家で・・・。」
「そうじゃなくって! もっと純粋に、心がキラキラした瞬間の話!」
「そんなの・・・。」
「家族が1週間ほど出かけていなかった時、私、寂しくて泣いてたの。」
「その歌を聞いたら、寂しいはずだったのに、なぜか温かい気持ちになって、元気になって・・・。」
「それ!」
「幸せな気持ちになれるのが、歌の魅力だと思わない? スクールアイドルのライブには、みんな笑顔になりたくって来てる。」
「だから、どうしたら、もっとハッピーになれるか。どうしたら、もっと手を取り合って、一緒に楽しめるか。」
「だから、全部必要だと?」
「そうそう!」
「あれ? マルガレーテちゃん家ってこっちでいいんだっけ?」
「はぁ? アンタ聞いてないの?」
「何を?」
『おかえり!』
「ただいま!」
「え? え?」
「マルガレーテちゃんの家って・・・。えー!?」
~ Bパート ~
「どうしてマルガレーテちゃんが?」
「お父さん、仕事でしばらく海外だから、部屋を貸す事にしたの。」
「そしたら、理事長から連絡が来て。」
「仕事で海外? 海外に行くよう裏で脅されたんじゃ?」と邪推しているのは私だけですかね? 「マルガレーテを成長させるには、同居させるのが効果的・・・。せや! 親父を海外に飛ばせばいいんや!」という話が裏であったんじゃないかと妄想しています。
女尊男卑の「ラブライブ」ワールドなら、そういう話があっても、おかしくないでしょう。お父さんは、マルガレーテの成長のための尊い犠牲になったんや・・・。(笑)
「なんで学校で教えてくれなかったの?」
「ソーリー。てっきり知ってるとばかり。」
「世話になる以上、相手が誰であろうと、お返しするのは私のモットー。」
「意外・・・。」
「何? 言っとくけどね、ここに来たのは、アンタと仲良くなるためじゃないわ! 勘違いしないでよ!」
「はーい!」
「ごめんね。お父さん、布団派だから、ベッドなくて・・・。畳って分かる?」
「知ってるわよ。小さい頃は日本にいたし。」
「そっか!」
「どうしてウィーンに?」
「姉の進学に合わせて、家族揃って、お引っ越し。」
「お姉ちゃん、すごい人だもんね・・・。あ・・・。」
「黙らないでよ。」
「みじめな気持ちにさせたいの?」
「ま、まさか!」
「マルガレーテちゃん・・・。」
「ねえ、一緒に曲作らない?」
「私が?」
「後で冬毬ちゃんにも意見聞いて、3人でアイデア出し合って、今の自分の気持ちとか、思いをまとめて、1つの曲にしようよ!」
「言っとくけど、私、スクールアイドルで流行っている曲とか、全然知らないわよ。」
「それでいい。だって、新しいものを作らなきゃ意味がないって、私も思っているから!」
同じ頃・・・、
「現在、収支計算を行っています。姉者に割ける時間はありません。」
「冬毬、聞いて・・・。確かにスクールアイドルは、マニーになる事ではないですの・・・。」
「でも、やるからには、ちゃんとやってほしい・・・。かのん先輩達に、冬毬がいて良かったって思ってもらえるような、生半可じゃないスクールアイドル活動が見たいですの・・・。」
「スクールアイドルは、きっと姉者を傷付ける・・・。」
翌日以降、周りの興味を引くようなプロフィールを作ったり、歌詞を考えたり、ダンス練習をしたりなど、かのん達はリモートライブに向けて準備を進めてきました。
そして、ついに、その時を迎えました。
「いよいよだね!」
「ええ。」
「緊張してる?」
「誰が!」
「可愛いよ!」
「しかし、遅いですね。もう時間のはずですが・・・。」
「かのんちゃん!」
「もうスタートの時間なんだけど・・・。」
「ただ、視聴者の数が・・・。」
視聴者数が1万に届いていないどころか、みるみる減少していってます。サイトに批判的なコメントが多く集まっているためです。
なぜ批判的なコメントが多いのか? それは、マルガレーテが、ラブライブ東京大会前のリモート会見で傲慢な発言をした事や、2位に終わった時の態度が悪かった事が原因です。
「そんな・・・。」
「1万以上の評価は、この時点で不可能と判断されます。したがって、歌う必要はありません。」
「残念ですが・・・。」
「ウソでしょ?」
「フフッ、そういう事ね・・・。笑顔になりたいと思っていた場所で、不快な思いをさせたんだものね・・・。私の事、嫌いにもなる・・・。」
「この顔を見ているだけでも、腹が立つ人がいるって事よね・・・。」
「歌おう・・・。」
「言ったでしょ・・・。歌は人の心を動かす力があるって・・・。」
「結果よりも前に、挑戦する気持ちをなくしちゃったら、何も始まらない・・・。私達は、この日のために、毎日積み重ねてきたんだから・・・。」
「かのん先輩・・・。」
「マルガレーテちゃんが本当に歌が好きなら、その力を信じて・・・。」
「かのん・・・。」
「私達の歌で、みんなの心を動かそうよ! このステージから!」
「ここから?」
「うん・・・。ここから!」
「今日は、私達のライブを見に来てくれてありがとう。」
「ここに来てくれた、すべての人に・・・。今、この声が届いている、すべての人に・・・。」
「私達の歌が、届きますように・・・。」
「ねえ、かのん・・・。」
「ん?」
「歌、久しぶりに楽しいって思えた・・・。」
「その気持ち、ずっと持ってようね!」
「価値のあるものとは思えませんが・・・。」
「いつか分かるよ!」
「かのん、最高デス!」
「可愛過ぎるだろ!」
今回は、これで終了です。
【まとめ】
という事で、今回は、かのん、マルガレーテ、冬毬の3人で始まったスクールアイドル部が、代々木スクールアイドルフェスの出場権を得るためのリモートライブに出て、歌とダンスを披露しました。
まずは、マルガレーテが久しぶりに歌を楽しいと思えたのが良かったです。こういうのでいいんですよ、こういうので。
思えば、この子は、ずっと気を張り詰め続けていたのでしょう。有名音楽家の一員として恥ずかしくない生き方をしなければいけないとか、姉の後をしっかり追い続けなければならないとか。そのためにずっと努力を重ねてきたんだと思います。
それが、ウィーン国立音楽学校の入学試験に受からなかった事で焦りを感じたのでしょう。姉の道に続けられなかった事は家族に泥を塗ってしまったとか、自分の存在価値がなくなっちゃうんじゃないかとか。
家族は、推薦による音楽学校編入を考えてくれましたが、それは、なんとしても姉と同じ道を歩んで、家の名誉を回復させなければならないという緊張感を生ませてしまったでしょう。そして、いつしか、歌を楽しんだり、周りと仲良くする余裕がなくなっちゃったんじゃないかと思いますね。
でも、姉には姉の、マルガレーテにはマルガレーテの道があるんですよね。姉と同じ道を辿る事が、すべてではありません。
それに、歌を楽しむ事だって、そう。歌の楽しみ方も、人それぞれであり、姉と同じ道を進めなくても、マルガレーテが歌を楽しむ方法なんて、いくらでもあると思うんですよね。姉を追い過ぎるあまり、それが上手くいかなくなった時に、自分を見失い、歌を楽しむ事ができなくなるのは、やってはならない事なんだろうな、と思いますね。
マルガレーテは、それで終わらず、かのん、冬毬のおかげで、歌を楽しむ事を思い出せたのは、本当に良かったと思います。2期では、ずっと1人で頑張って、1人で歌っていたのですから、誰かと歌う事がすごく感動しますね。
この子の課題である心の未成熟さは、良い感じに解消の方向に向かっているでしょう。この調子で、歌をさらに楽しんで、周りと友好的に接する余裕を持ち、Liella!にも心を開いてほしいですね。マルガレーテの今後の成長にも注目です。
あと、前話は出番が少なかった「鬼塚 冬毬」が、今話は本格登場しました。
冬毬のビジュアルが公開されたのは、昨年の4月28日と、約1年半前。かのんの妹・ありあが新メンバーになるとばかり思ってましたので、「ああ、妹は妹でも、そっちだったかあ。これは一本取られた!」と、公開時は笑っていましたね。
月に1回刊行されている「LoveLive!Days」を見た感じでは、効率性や合理性を突き詰めた現実的な性格で、姉よりしっかりしているな、と思ってましたが、今話を見終えて、アニメの方では、その性格がさらに強くなってるな、と感じました。
いや、まさか、姉以上にマニーの鬼だなんて・・・。たぶん、この子も、この動画を毎日視聴してるかもしれませんね。(笑)
2期の感想では、夏美の事を「鬼社長」と呼んでいましたが、この分だと、冬毬の方が社長にふさわしく、冬毬を「新鬼社長」、夏美を「副社長」と呼ぼうかな、と思いました。(笑)
冬毬がここまで現実的なのは、姉が影響してるのでしょう。
姉の夏美は、様々な夢を持っていたものの、それを叶えるための素質がない事から、ことごとく諦めていました。そんな姉を見て、冬毬は、夢を持っても、自分の無力さに気付いて、いずれ傷付くと感じたのでしょう。
夢を持つ事は無駄な行為であり、それだったら、夢は持たずに、現実的に生き、効率性や合理性を追求するようになったんじゃないかと思いますね。冬毬の好きな言葉は「夢でお腹は膨れない」ですが、それは、そういう経緯があるからなのかもしれませんね。
姉妹揃ってマニーマニーとうるさいのは、家の事情がありそうですが、それは、後の話で言及してほしいところ。
冬毬が姉よりも利益に追及しているのは、姉が運動や勉強などに素質がなく、利益を得にくいと考えているからでしょう。それゆえに、自分がしっかりしなければ、と思うようになり、また、姉が動画配信で成功している事を知った時は、応援するようになったと思いますね。
スクールアイドルを価値のないものと思っている冬毬ですが、一体どのようにして、楽しいものだと感じるようになるのか? 冬毬の変化にも注目ですね。
今話の感想は、これで以上です。この記事へのコメント、トラックバックは、こちらにお願いします。