昨日27日の河北新報の読者コーナー「声の交差点」には、テーマ特集として「戦後77年 戦禍に思う①」が載っていた。それに「平和を祈って千羽鶴折る」という記事があり、投稿者は渡辺 伯加(のりか)氏(48歳 仙台市太白区・無職)。タイトルが気を引いたので、その全文を紹介したい。
―私は小学、中学校時代の9年間は、いじめに遭っていました。とてもつらく、自分の中では「いつ学校に行くのを、やめようか」と思う日々でした。
私が変わったのは、高校に入学してからです。友達ができ、自分の悩みを話し聞いてもらえる喜びを知りました。私の人生は、それから大きく変わりました。
そんな私は人が傷つけられることに敏感です。今、ウクライナでは戦争で、多くの人が傷ついています。ロシアのウクライナへの非道な侵攻で苦しんでいる人々を思い、心を痛めています。ロシアという国のために、ロシア軍の兵士は何の罪もない人たちを傷つけて、どんな心境なのでしょうか。
私にはその気持ちが全く理解できません。つらく苦しい思いをし、傷ついたウクライナの人たちのため、私に何ができるのか、としばらく思案していました。
そして、平和を祈って折り紙で千羽鶴を作ることにしました。「戦争が早く終わり、ウクライナに再び平和が訪れますように」と願いながら祈っています。二度と戦争がない世界を願っています。
テーマ特集を組むに当たり、河北新報の係はこう述べている。
「空襲や引き揚げという戦中戦後の貴重な体験談を頂きました。ウクライナの戦禍に悲しみ憤りつつ、語り継ぐことの大切さ、平和の尊さを説く投稿も。「平和とは何か」。皆さんも、この問いと正面から向き合ってはどうでしょうか」。
「平和とは何か」。この類のテーマは正面から向き合えば極めて難しい問いだし、新聞の読者コーナーでお気楽に語れるものではない。現に私が引用した渡辺氏の記事自体、安易な感傷論にしか見えなかった。見る人によっては、お花畑平和主義論と思うだろう。
渡辺氏が小学、中学校時代の9年間いじめに遭っていたことは気の毒としかいいようがない。これでは不登校になっても仕方ないが、高校に入学してから友人ができたのは幸いだった。
そんな氏が人が傷つけられることに敏感になるのは当然だろう。但し、いじめの被害者が加害者になることも少なくはない。ネット弁慶など、ネットで憂さを晴らすいじめ被害者というケースがある。
そして戦禍に遭っているのはウクライナだけではない。イエメンやシリアではずっと前から内戦が続いており、殊に前者は日本ではニュースになることも稀という始末。
「ロシア軍の兵士は何の罪もない人たちを傷つけて、どんな心境なのでしょうか、の箇所は失笑した。何しろロシア兵はウクライナ=ネオナチの国と洗脳されているので、ヒャッハーでウクライナ人を虐殺しまくっている。
ロシア兵は19世紀のコーカサス戦争でも現地人をジェノサイドしており、日本では殆ど知られていないが、チェルケス人虐殺に至ってはナチス以上の残虐さ。日本人だって満洲やシベリア抑留で惨い目に遭っている。
傷ついたウクライナの人たちのため、何ができるのか、と思案した後、平和を祈って折り紙で千羽鶴を作ることにしたに至っては言葉もない。18歳ならナイーブで済むが、48歳ではかなり幼いとしか思えない。
「【日本人】「ロシアの横暴を許してはいけない」千羽鶴を在日ウクライナ大使館に送る運動始まる」(03月07日付痛いニュース2ちゃんねる)という記事で、千羽鶴を送ろうとした日本人がいたことは知っていたが、コメントは殆ど批判一色だった。
教えてgooにも、「ウクライナに折り鶴送るは狂気」……賛否両論あるようですが」という質問があり、こちらも「無駄なばかりか、迷惑行為です。」「東日本大震災やその他相次ぐ災害の被災地で散々言われてることです。」と厳しい意見がある。SDGsの時代に資源の無駄と指摘されても当然だろう。
渡辺氏は仙台市太白区在住だが、東日本大震災を体験しなかったのか?当時全国から支援物資が送られ、中には千羽鶴もあった。震災直後は物資を仕分けすることもできず、堪りかねた宮城県知事が支援は義援金のみで、と訴えていたものだった。
傷ついたウクライナの人たちのため、何ができるのか?やはり義援金を送るのが一番だろう。中にはウクライナ難民が大勢いるポーランドにボランティア活動に行く方もいるが、一般人には無理。ちなみに私はウクライナに義援金は送っていない。既に日本政府が多額の援助(税金)をしているから。
「ウクライナに折り鶴送る運動」を私は、平和団体(を装う特亜シンパ)の主導で行われたものと思っていたが、新聞の読者コーナーに載せるようではメディアも加担していたようだ。
◆関連記事:「チェチェン」
「感謝を示さないウクライナ、日本人はなぜ怒ったのか?」
精神的充足も欲しい段階ならまあ多少は意味があると思いますが、いまは生活物資と兵器 お金
ですよねえ。東北の新聞なのにもう想像力がなくなっているのはなんかなあと思います。
そういえばリトアニアだったと思いますが、
国民の募金で無人攻撃機をトルコから購入してウクライナへ送ることをやっていましたなあ。
千羽鶴で相手が喜ぶと思う精神はもはや病気というしかありません。
はず。
宮城県の地元紙なのに、震災直後の混乱した状況を忘れたのか、と言いたくなりますよ。こんな独りよがりのヒューマニズムに酔っている投稿を載せる方が問題です。
リトアニアのケースは興味深いですね。リトアニアもソ連邦領時代は辛酸をなめているので、現実的な対応が取れるのでしょう。
https://www8.cao.go.jp/shougai/kou-kei/r02sakuhinshu/sakubun/k_g_watanabe.html
内容から河北新報の投稿者とほぼ同一人物でしょう。交換日記の佳作を取ったようですが、内閣府が公開していることは初めて知りました。
拙ブログに張り付いている異常者なら、実名公開はプライバシーの侵害などとほざきますが、新聞に投稿した以上は名が知られて当然。まして内閣府まで公開しているのならば、責任は全て政府や新聞社にあります。