その①の続き
9月に入り、河北新報でもようやく貧困女子高生騒動を記事にしたが、彼女が映画や観劇チケット、ランチなどで派手に散財していたことには一切触れず、記事には貧困のために進学を断念とだけ記載されていた。これだけでは記事を見た人は、ТVに出演した純真な女子高生を心無いネットユーザーが叩いている印象しか受けない。進学先を何処と書かなかった点からも、端から印象操作とネット叩きが目的の記事なのだ。
そして河北では、貧困叩きに抗議するデモが東京で行われたことが載っていた。産経のニュースサイトにも8月の終わりに、「生活苦しいヤツは声あげろ 貧困叩きに抗議する新宿緊急デモ」が開催されたことが載っている。こうして見ると、河北の記事は実にタイミングが良い。
産経のサイトを続けて読むと、デモ参加者をもっともな若者の声としてテレビのニュースが取り上げていたそうだ。さらに彼らは主張の中で、「貧困かどうかは自分たちで決める」という台詞まで吐いていたとある。これが事実ならば、「貧困女子高生を特集したNHKの責任は重大です。貧困訴える「被害者ビジネス」にお気をつけを…」と記事にされて当たり前だ。
9月13日付の河北新報には再び貧困女子高生騒動のコラムが掲載され、寄稿したのは「さいきまこ」なる漫画家。最近の漫画は見ていないので、さいきまこの名は初めて知ったが、河北の解説によれば生活保護や子供の貧困をテーマにした作品を描いているそうな。
これがまた低劣コラムで、見出しは「貧困、相対的に考えて」。相対的貧困という用語で論点をすり替えており、コラムは次の一文で始まる。
「生徒に対する誹謗中傷の典型は「高価な文房具を持ち、外食も楽しんでいる。あれは本当の貧困じゃない」という、真偽不明の情報に基づく内容だ…」
この女漫画家はロクに真偽の確認も行わず、真偽不明の情報と断言している。さらにコラムの半ばにはこんな文章があった。
「「本当の貧困」と聞いて、どんな状況を思い浮かべるだろうか。NHKドラマ「おしん」のような、ぼろ家に住み、食べるにも事欠く生活だろうか。では、ぼろ屋にすら住めない人が表れたら、おしんの貧困は「本当」ではなくなってしまうのか…」
貧困の定義を持ち出し、話をすり替える意図が丸分りだが、ぼろ屋にすら住めないホームレスは世界一の金満国家アメリカにも多数いる。第三世界の風物はストリートチルドレンと路上売春婦。さいきまこはコラムを脅迫めいた一文でこう結んでいる。
「自分は、日本社会の貧困に対する考え方が発展途上国レベルになることを望み、社会保障の水準が下がればいいと思っているのだろうか、と」
入学金50万が工面できず、専門学校に入れない「こんな自分が惨め」「私はいちばん不幸だな」等の泣き言を並べ立て、視聴者に哀れっぽく訴えるやり口はまさに発展途上国の物乞いレベル。こんな女子高生が生徒会長をしていただけで空恐ろしいが、彼女のような若者が増えれば、日本社会の貧困に対する考え方が発展途上国レベルになるのは時間の問題だろう。
ひと口に発展途上国といえ、インド・中東が典型だが、かつてこれら両地域は文明の最先端を行っていたのだ。ならばどうして日本が、何時までも先進国でいられる保証があろうか。
この件では東洋大学の藤本貴之准教授が、「NHKが描く「貧困女子高生」のリアリティの低さ」というコラムで見事な分析をしていた。番組では「パソコンの有無と貧困」を安易に結びつけており、藤本氏はこう述べている。
「NHKの番組制作者たちの現実離れした感覚と、現状把握・分析能力の低さこそに、問題の本質があるように思える」
ネットでは番組制作者のNHK記者・戸田有紀こそが一番悪いといった意見も多かったし、取材の際に少女の生活や話の真実を見抜けなかったとすれば、記者としての取材能力無しといえる。
尤も私はNHK記者よりも、女子高生の母の方に問題の本質があると思える。異様な散財や金銭感覚の無さは少女自身よりも母親に責任があり、子育てに問題があったとしか思えない。母親自身が散財するタイプなのか?生活が苦しいならば節約を心掛けるのが普通だが、「みんなが当たり前にできることが自分だけできない」のが、この女子高生の感覚のようだ。
「親の顔が見たい」とは昔はよく言ったものだが、ネットのお蔭で“貧困女子高生”の母や姉の顔が本当に見られる時代になった。
◆関連記事:「マスコミの御用映画人」
家庭科の目標は
・生活的自立
・精神的自立
・経済的自立
・性的自立
の4つ。表題の女子高生は相対的貧困のなかで金
のつかいかたがへたで生活的自立経済的自立ができ
なくなっています。
なお、パンツの正しいたたみ方は6通り。夫婦で好みが違うなら摺合せの必要があるそうです。
「正しいパンツのたたみ方」とは、タイトルからして面白そうですね。高校家庭科は女性教諭ばかりと思っていたら、男性もいたとは…私の高校時代なら、まず考えられません。そして、パンツの正しいたたみ方は6通りもあった??
記事にした女子高生の金使いの荒さは、やはり母親の教育に問題があるはず。
それでも生徒会長をしている。この女子高生の同級生と称する少女がツィッターで、彼女の学校生活や生徒会長ぶりをばらしています。生徒会長の仕事をロクにせず、嘘をついてアニメのイベントに行っていたことが書かれてあり、これが事実とすれば本当に困った会長です。
この女子高生は例え専門学校に入学できたとしても、望みどおりのアニメの仕事が出来るのか、かなり疑問ですね。生活的自立経済的自立を目指すより、「貧困ビジネス」にありつくのかも。
ただ、家計管理のできないひとはmugiさんのようにちゃんと暮らしているひとの交際範囲にはあまりいないとおもいますが、下の階層だとわりとあたりまえにいます。国選刑事弁護をしていると家計がまともなひとはあまりいなかたっりします。
記事にした女子高生はアニメのキャラクターデザインの仕事に就きたかったそうですが、アニメの仕事といえば大抵思い浮かぶのはこの仕事でしょうね。仰る通り、アニメ業界には管理者やコーディネーターといった仕事もありました。このような仕事ならば、絵を描けなくても大丈夫。
家計が苦しいならば奨学金を得たり、専門学校ではなく国立の美大に進学といった考えがなかったのか?と言いたくなりますよ。家計管理だけでなく、進学管理も出来なかったのやら。
私がブログ記事を書いている部屋も、実は冷房はありません。仙台は真夏日や熱帯夜はそれほど多くないため、扇風機でも過ごせます。私も塾には行かず、公立高校に進学しました。尤も私の周囲には家計管理の出来ない人がいないのは確かですが。
経歴も作品もドンピシャなのに。
西原理恵子氏が高知県出身なのは、以前の貴方からのコメントで知りましたが、彼女の作品は未だに見たことはありません。確かギャンブル好きな方でしたね。wikiで見たら、これまでの経歴もスゴイ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A5%BF%E5%8E%9F%E7%90%86%E6%81%B5%E5%AD%90
仰る通り、NHKが西原氏にコメントを求めないのはヘン。貧困ジュニアの悲惨さを強調、支援を訴える番組なので、西原氏のような成功者の体験談は困るのかも。この件で「陰謀論」を展開したブログ記事は面白かったですよ。
http://www.as-mode.com/blog/2016/09/nhk-fake-jk3-urara.html
『ぼくんち』や『うつくしいのはら』(『業ものがたり』収録)は読んで損はしないと思いますよ。
『この世でいちばん大事な「カネ」の話』なんかも。
mugiさんには合うと思います。
『この世でいちばん大事な「カネ」の話』は、前に貴方から紹介されましたね。タイトルからして面白そうですし、何時か読んでみたいものです。
確か『毎日かあさん』は実写映画化されたはず。こちらもDVDレンタルしてみようかな。
のらくろは「感心」しました。
ttps://www.youtube.com/watch?v=1P8iYGQm7P8