今年のGWは5月2日以降、落ち込んでしまった。この日の夜、忌野清志郎の突然の訃報に衝撃を受け、殆ど服喪モードに入ってしまう。私は熱狂的な清志郎並びにRCサクセションファンではなかったが、学生時代に好んで聴いたロックシンガーが亡くなるのは、思い出と共に時代の移り変わりを感じさせられる。
私が初めて清志郎を知ったのは、大手自動車メーカーのCMを見たことだった。使われた歌が「ベイビー!逃げるんだ」、派手なメークとパフォーマンスで彼を知った人も多かっただろう。「ぼくのじどうしゃ」のロゴと共に謳い踊るヘンなオジサン、というのが私の第一印象。ロックに詳しい同級生がいたので清志郎のことを聞いてみたら、坂本龍一と組んだシングル「い・け・な・いルージュマジック」の話題を提供してくれた。youtubeでもこの曲のPVが見られるが、現代でも古臭さを感じさせない斬新な映像だ。金にあかせ洗練されすぎた今風のPVより'80年代のそれの方が、インパクトがあるように思える。
反核の歌詞が問題視されたため、発売中止騒動となったRCサクセションのアルバム『COVERS』(1988年)のことは憶えている。「放射能いらねぇ、牛乳を飲みてぇ」がダメだったのだ。先の「い・け・な・いルージュマジック」で声をかけたのは坂本だったが、このアルバムでは清志郎が参加を打診するも、坂本は“都合により辞退”したという。学生運動上がりのミュージシャンはさすが機を見るに敏、逃げ足も速いらしい。
同年、自作「谷間のうた」が放送禁止となった事件を受け、民放の音楽番組ヒットスタジオR&Nに十月に出演した際のライブは圧巻。youtubeの字幕に「偽善者」の題名があり、罵詈雑言の放送禁止用語がバンバン出てくるが、生放送ゆえそのまま中継された。
♪FM東京 腐ったラジオ/FM東京 最低のラジオ/なんでもかんでも放送禁止さ/FM東京 バカのラジオ/政治家の手先/オマ○コ野郎、FM東京…
スゴイ!としか言いようがない。今時のミュージシャンで、これほど強烈な唄とパフォーマンスをする者などいるだろうか?「谷間のうた」の歌詞に、「甘い香りに誘われて、ツボミにそっとキスをする。岸辺の草ムラさわってたら…」の一節があり、解釈によりワイセツなな意味にも取れる内容である。このため、FM仙台は民放連の基準に照らし「放送には相応しくない」と判断、放送禁止と決め、FM東京がそれに続いた。ヒットスタジオR&Nでの「FM仙台、オラァ!」も、放送禁止第一号に対する怒りを露にしている。この時の司会が古舘伊知郎、ライブ終了後かしこまって、直ちに謝罪したのは書くまでもない。
清志郎の1980年の代表作「雨上がりの夜空に」の歌詞全文を紹介しているサイトがある。一見お釈迦になった愛車を嘆いている唄だが、車とは女の隠喩にも見えてくる。「こんな夜にお前に乗れないなんて」の歌詞が気にかかるのは、スケベ根性の私だけなのだろうか?イヤらしいのは私の解釈だけか?女は馬に例えられることもあり、現代は馬が車に変わった。
清志郎がザ・タイマーズ名義で出した「宗教ロック」(1995年)も、日本の芸能人には異色の風刺唄であり、歌詞は過激といってよい内容に溢れている。
♪気取った女優も入ってる/アイドル崩れもすぐ入る/病気になってはすぐ入る/子供を下ろせばまた入る/寂れた体(足りない頭)を癒してもらっている/貧しい心はめっちゃ隠せねぇ/寂れた文化にゃ、金が必要さ…
歌詞の一部を抜粋したが、どうです?名指しこそないが、この唄で皮肉られているのは芸能界を牛耳る創価学会を指しているのは確実だろう。もちろん怪しげな宗教団体は仏教系だけでなく、キリスト教系もある。日本のみならず他国もカルトは花盛り、世界に普遍的に通じる内容ではないか。「欧米の芸能人は神への感謝の気持があるのに対し、日本ではそれがないのが恥ずかしい」と戯言を書いていたカトリック信者がいたが、私は宗教の実態を痛烈に皮肉った清志郎のような日本の芸能人を誇らしく思う。神への感謝の日々を過ごしたいのなら、アイルランドやヴァチカンにでも移住するがよい。
とかく喋れもしない英語を使いたがる日本のロック歌手の中で、珍しく清志郎は日本語の歌詞に拘った姿勢もいい。飾り気のないストレートな歌詞は聴く者の胸を打つ。現代、これだけ気骨ある歌手は他にいるだろうか?彼のフレーズ「愛し合っているかい!」がもう聴けないのは哀しい。この世を去ってしまった清志郎、素晴らしい詩とショーを有難う。最後に彼自身やバンドのことを歌った「ドカドカうるさいR&Rバンド」の映像を紹介したい。
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私が初めて清志郎を知ったのは、大手自動車メーカーのCMを見たことだった。使われた歌が「ベイビー!逃げるんだ」、派手なメークとパフォーマンスで彼を知った人も多かっただろう。「ぼくのじどうしゃ」のロゴと共に謳い踊るヘンなオジサン、というのが私の第一印象。ロックに詳しい同級生がいたので清志郎のことを聞いてみたら、坂本龍一と組んだシングル「い・け・な・いルージュマジック」の話題を提供してくれた。youtubeでもこの曲のPVが見られるが、現代でも古臭さを感じさせない斬新な映像だ。金にあかせ洗練されすぎた今風のPVより'80年代のそれの方が、インパクトがあるように思える。
反核の歌詞が問題視されたため、発売中止騒動となったRCサクセションのアルバム『COVERS』(1988年)のことは憶えている。「放射能いらねぇ、牛乳を飲みてぇ」がダメだったのだ。先の「い・け・な・いルージュマジック」で声をかけたのは坂本だったが、このアルバムでは清志郎が参加を打診するも、坂本は“都合により辞退”したという。学生運動上がりのミュージシャンはさすが機を見るに敏、逃げ足も速いらしい。
同年、自作「谷間のうた」が放送禁止となった事件を受け、民放の音楽番組ヒットスタジオR&Nに十月に出演した際のライブは圧巻。youtubeの字幕に「偽善者」の題名があり、罵詈雑言の放送禁止用語がバンバン出てくるが、生放送ゆえそのまま中継された。
♪FM東京 腐ったラジオ/FM東京 最低のラジオ/なんでもかんでも放送禁止さ/FM東京 バカのラジオ/政治家の手先/オマ○コ野郎、FM東京…
スゴイ!としか言いようがない。今時のミュージシャンで、これほど強烈な唄とパフォーマンスをする者などいるだろうか?「谷間のうた」の歌詞に、「甘い香りに誘われて、ツボミにそっとキスをする。岸辺の草ムラさわってたら…」の一節があり、解釈によりワイセツなな意味にも取れる内容である。このため、FM仙台は民放連の基準に照らし「放送には相応しくない」と判断、放送禁止と決め、FM東京がそれに続いた。ヒットスタジオR&Nでの「FM仙台、オラァ!」も、放送禁止第一号に対する怒りを露にしている。この時の司会が古舘伊知郎、ライブ終了後かしこまって、直ちに謝罪したのは書くまでもない。
清志郎の1980年の代表作「雨上がりの夜空に」の歌詞全文を紹介しているサイトがある。一見お釈迦になった愛車を嘆いている唄だが、車とは女の隠喩にも見えてくる。「こんな夜にお前に乗れないなんて」の歌詞が気にかかるのは、スケベ根性の私だけなのだろうか?イヤらしいのは私の解釈だけか?女は馬に例えられることもあり、現代は馬が車に変わった。
清志郎がザ・タイマーズ名義で出した「宗教ロック」(1995年)も、日本の芸能人には異色の風刺唄であり、歌詞は過激といってよい内容に溢れている。
♪気取った女優も入ってる/アイドル崩れもすぐ入る/病気になってはすぐ入る/子供を下ろせばまた入る/寂れた体(足りない頭)を癒してもらっている/貧しい心はめっちゃ隠せねぇ/寂れた文化にゃ、金が必要さ…
歌詞の一部を抜粋したが、どうです?名指しこそないが、この唄で皮肉られているのは芸能界を牛耳る創価学会を指しているのは確実だろう。もちろん怪しげな宗教団体は仏教系だけでなく、キリスト教系もある。日本のみならず他国もカルトは花盛り、世界に普遍的に通じる内容ではないか。「欧米の芸能人は神への感謝の気持があるのに対し、日本ではそれがないのが恥ずかしい」と戯言を書いていたカトリック信者がいたが、私は宗教の実態を痛烈に皮肉った清志郎のような日本の芸能人を誇らしく思う。神への感謝の日々を過ごしたいのなら、アイルランドやヴァチカンにでも移住するがよい。
とかく喋れもしない英語を使いたがる日本のロック歌手の中で、珍しく清志郎は日本語の歌詞に拘った姿勢もいい。飾り気のないストレートな歌詞は聴く者の胸を打つ。現代、これだけ気骨ある歌手は他にいるだろうか?彼のフレーズ「愛し合っているかい!」がもう聴けないのは哀しい。この世を去ってしまった清志郎、素晴らしい詩とショーを有難う。最後に彼自身やバンドのことを歌った「ドカドカうるさいR&Rバンド」の映像を紹介したい。
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はい、当然私も注目しておりました。続く歌詞まで含めれば、もっとスケベさは増します。「こんな夜にハッシャできないなんて」ww
>発売中止騒動となったRCサクセションのアルバム『COVERS』(1988年)のことは憶えている。
このなかではジョン・レノンの「イマジン」を邦訳カバーしてますが、バックに「笑っちゃう、笑っちゃう~」とリフレインを入れているあたりが、イマジンの歌詞のお花畑ぶりを完全におちょくっていると私には思えました。
放送禁止と言えば、まあエッチ系はだいたいそうなります。海外でも、後に貴族の末席に連なったポール・マッカートニーでさえ「hi,hi,hi」の中の「ボクのボディ・ガン」が引っ掛かって放送禁止、オリビア・ニュートン・ジョンですら「PHYSICAL」で「レストランでディナーもいただいたし、映画も見たし、あとすることは、わかるでしょ」と囁き、「あなたのボディトークを聞かせて」とやって、ユタ州(モルモン教の総本山らしい)で放送禁止を食らってます。あの「ド田舎」州出身のモルモン教徒がケント・デリカット。
しかし、わが日本では、田植え唄なんぞはスケベのオンパレードだったらしい。機械化前の田植えは何しろ重労働だったから、自然とニヤけてくるようなスケベ系の唄でもやってなければ、とても続かなかったのだろう。こうして性的なおおらかさと、集約農業の生産性の高さを同時に保有した日本の先人たちは、世界的にも稀有な存在だったのではあるまいか。
「バッテリーはビンビンだぜ」の歌詞だけでも、実はニヤリとさせられました。これって何処を指すのか、成人男性なら分るでしょうwwやはり、この唄の方が「谷間のうた」より過激に私には思えます。
私もジョン・レノンの「イマジン」カバーから、清志郎は必ずしもレノンをマンセーしているのではなく、パロディにして揶揄しているように感じられました。しかし、左派寄りばかりの日本の音楽評論家の解釈だと、完全に違ってしまいますよね。湯川れい子など、実はレノンがIRA隠れシンパだったとの噂だけで、ショックを受け必死に「レノンに限って…」等と弁護していました。
ユタに限らずアメリカの地方はエッチ系に厳しいですよね。さらにキリスト教を侮辱したと見なされると、タダではすみません。レノンの失言でビートルズのアルバムも焚書対象となったこともあり、彼は謝罪に至りました。かつてプレスリーでさえ、ヴァチカンは悪魔の使者と決め付け、ロックは不良よりも悪の音楽と見なされたほど。
日本の学校で田植え唄を教えないのは、もしかするとスケベのオンパレードだったこともあるのかもしれません。実は浦島太郎の小学唱歌、卑猥な意味があると解釈した人がいて、以前その事をエントリーにしました。
http://blog.goo.ne.jp/mugi411/e/e6e2c31425984354937d1cf0bb9a3572
私は、故忌野清志郎氏の曲はあまり聞いた事がないです。
でも、CMにも使われました「パパの歌」は大好きですね。
http://www.youtube.com/watch?v=1-20RmXpTd0
人生50年、という時代もありましたが、現在では異なるようですが。
故人のご冥福をお祈りしたいと思います。
モロあれの内容ですから。
「パパの歌」もいいですねぇ。今時働く父親を讃える歌は少ないし、ましてロックシンガーなら至って少ない。リーマンを「社畜」などと罵るエコノミストなど、肥やしの役にも立たない腐った奴らです。
記事にもしましたが、ラジオ局や宗教といったタブーを扱う清志郎の姿勢はスゴイ。本当に惜しい人でした。あの世でも存分にドカドカうるさいロックンロールをしていることでしょう。
♪おまえのエアポートに着陸したい/おまえの○スポ○トにニアミスしたい~~
仰るとおり、モロあれの内容でしたね。
ここまでやれば、お見事です。
持っていた。その表現を 音楽での戦いの中でも いろいろあった。しかし なぜ 放送局の名前を 名指しにしたのだろうか?ある意味で
コマーシャルなのか?なにか あったのだろうか?RCサクセションの代表作と言えば
雨上がり~(ヒデノリ中日)トランジスターラジオ スローバラードかなぁ 私が好きなのは
ニューヨークスノー君を~ 指輪をはめたい
ドライブ マイカー 他