伸ちゃんのブログ

ひたちなか市にある、お寺の住職のブログ
毎朝の境内の一コマと坊主の一言を毎日更新中

そのつど、落ち着いて

2008年05月28日 | Weblog
いい朝ですね。さわやかです。
昨日は大型バス一台に檀家さんを乗せ大本山と総本山のお参りをしていました。
天気は最高。気温も最高。雑務に追われっぱなしの一泊二日でしたが、
たまには寺を離れるのもいいもんです。

さすが総本山となると太鼓の大きさも半端じゃなく直径1.5㍍ほどですから
太鼓の音もでかいですが、それ以上に空気を伝わる太鼓の振動というか波動のほうがすごい!
静けさの法要にいきなり大太鼓のびりびりくる振動に、始めて聞く檀家さんはおもわず声をあげてしまう方もいました。

静寂のなかでいきなり全身を襲う地響きにも似た大太鼓。瞬間驚くのは仕方ありません。
わたしたちの日常でふりかかる災難・試練も法要中の大太鼓のように突然降りかかります。
何事もない日常を私達は望み、そう思いながら暮らしていますが、
何でもあり何事がおきても不思議ではないのが日常なのです。
ですから佛教では“心の落ち着きがとても大切なのですよ”と言うのです。
それは常に覚悟の気持ちを心に留めてしっかり日常を過ごすこと。
物事が起きるたび動揺し思い悩んだりしていては試練・困難にふりまわされるだけです。
落ち着きをもつことができればふりまわされず、越えることができます。
人生には試練・困難はつきものです。仕方ありません。
しかし、そのつど、落ち着きをもちながら越えていくことで充実感を感じるでしょうし、人格も出来上がっていきます。
瞬間の驚きのあと、次にどうすればよいのか考え行動できることが大切なのです。

賢者は、順次にすこしずつ、そのつど、みずからが汚れを除く。
鍛冶職人が銀の汚れを除くように。   『法句経』



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1 コメント

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鍛冶職人のごとく・・・ (910)
2008-05-29 12:54:17
お帰りなさい。お疲れ様でした。また色々な経験と、日常と異なる時間を過ごされたのですね。大迫力の太鼓の響きがどんなものか想像がつきませんが、イメージしてみるのも楽しいです。場面場面での対応に慌てることなく、落ち着いて・・・振り回されず・・・鍛冶職人のごとく、磨きをかけて自分の汚れを心身共に除いていきたいですね。また新たな修行です!
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